韓国の仁川空港をブラブラ歩いていたときに、「お、これはいいな」と思ったところがある。
それが韓国の伝統文化体験コーナー。
ここでは無料で韓国の伝統的な歌や踊りを見たり、うちわや箱などの韓紙工芸をつくったりすることができる。
「いいな」と思ったのはここで韓国の伝統文化を体験できることよりも、自国の良さを外国人にアピールする積極性のこと。
韓国人に比べたら日本人はひかえめ。
こういうコーナーを見ると、「韓国人のように、いろいろな機会で日本の良さをもっと外国人にうったえてもいいのに」と思う。
*2016年から成田空港でこんなコーナーがもうけられた。
韓国人は、自国の伝統文化を外国人に伝えることが大好き。
ソウルの日本大使館で職員をしていた韓国通の日本人がこう書いている。
韓国人は非常に熱心な愛国者なので、外国人にも韓国語や韓国文化を積極的に教えてくれます。そして、教えてくれたことを吸収すると「お前も韓国人らしくなった」と褒めて(?)くれます。
(中略)外国人に自国語や自国文化を積極的に教えるという姿勢は、いい迷惑の場合がなきにしもあらずなものの、やはり積極的に見習いたいものです。
「つきあいきれない韓国人 (渡辺晶平)」
韓国が韓国料理をはじめ、韓国文化を世界に広げようとするのに熱心だ。
韓国文化の世界化の背景には、韓国人の「教え好き」の性格がきっとある。
「いい迷惑の場合がなきにしもあらず」ということもふくめて。
見た目、雑なおにぎり
でも味は良かった。
韓国人は外国人に自分のことを伝えるのが大好き。
その考え方は前からある。
1988年に開かれたソウル・オリンピックのスローガンは「韓国を世界へ」だった。
ソウル・オリンピックのスローガンは「韓国を世界へ」というもので、どうすれば韓国を世界へ教えてさしあげるかということです。
今年(2017)、知人のタイ人の女の子が韓国を旅行した。
日本に戻ってからお土産話を聞いていた時に、「あれはすごく良かったですよ!」と絶賛していものがある。
それが「韓服を着ていたら、王宮を無料で入ることができる」という韓国のイキなサービス。
韓服(ウィキペディアから)
韓国の伝統衣装である韓服を着ていれば、伝統建築の入場料がタダになる。
*2017年9月現在、このサービスをやっているのかはわからない。
伝統衣装を着たなら、それが映えるところがほしくなる。
王宮はまさにうってつけ。
タイ人もインスタ映えが好き。
これも、できるだけ多くの外国人に「韓服を着てもらいたい」、「王宮に入ってもらいたい」と韓国の伝統文化にふれてほしいと、韓国が考えているからだろう。
それをSNSで拡散することをふくめて。
韓国人の「自国の文化を誇らしく思う」という考えやそれを「世界に伝えたい」という積極的な姿勢は日本人が見習ってもいいと思う。
韓国観光公社のホームページにこの「韓服無料サービス」の案内がある。
韓服にぴったりの撮影スポットといえば宮殿!韓服を着て行くと、景福宮、昌慶宮(チャンギョングン)、昌徳宮(チャンドックン)、徳寿宮(トクスグン)は入場料が無料になります。
このサービスも、ソウル・オリンピックのスローガン「韓国を世界へ」と同じ精神から生まれたものだろう。
韓服(チマ・チョゴリ)を着たタイ人の女の子。
「日本でもやればいいのに」と残念がっていた。
着物を着ていたら清水寺や金閣寺が無料になる。
それはすばらしいことだけど、日本じゃムリだな。
それに無料にしなくても着物レンタルは外国人に人気がある。
清水寺の近くで、着物を着た女性とその写真を撮ろうと群がる外国人がいた。
これを見ていて、「でもその人たちは舞妓さんじゃないですよ。ただの観光客ですよ」なんて心の中で思った。
でもそれ以前に、この着物を着ている人たちは中国語を話していた。
これは別のタイ人の女性。
やっぱり、着物のほうが似合うかなあ。
ただ、韓国人がすることにはよくオチがある。
韓国人が韓国の伝統文化を大事にして、外国人にアピールするのはいい。
でも先ほどのレンタル韓服には、こんな批判の声が上がり始めた。
「あれは韓服ってよりも、日本の袴(はかま)に近いんじゃないか?」
このことがインターネット上で論争になっている。
くわしいことは「S★KOREA」の記事を読んでください。
きっかけは「“韓服体験ブーム”はいいが…日本の衣装“袴”スタイル?」と見出しを打って報じた韓国メデイア『ヘラルド経済』の記事だ。
同記事ではソウルの街中で、日本の袴と最近流行している韓服の写真を市民に見せたときの反応として、「人々は“あまりに似ていて驚いた”という反応を見せた」と解説している。10人中、8人が袴を韓服だと答えたとも。
「10人中、8人が袴を韓服だと答えた」というのはマズイだろう。
「多くの人に韓服を着てもらい、韓国の伝統文化を世界に伝えようとしたら、それは日本の袴そっくりだった」
このまさかのオチに韓国人も怒り気味。
こんな意見があったらしい。
「確かに、まるで日本の伝統衣装を改良したみたいだ」
「改良韓服はもはや韓服じゃないと思う」
「さすがに日本っぽいのは絶対駄目でしょ」
「無知で国を失うことになるよ」
「デザイナーがきちんと勉強してないんだな」
「こんなことなら韓服体験なんてやらせないでくれ」
くわしいことはレコードチャイナのこの記事をどうぞ↓
韓国の伝統はどこへ?日本のはかまにそっくりの韓服が人気上昇で物議
袴(ウィキペディアから)
このニュースに対して、日本での反応は?
「化学繊維のビビッドカラーが何言ってるの」
「そうなるだろうと思っていたよ、韓国の事だから」
「北朝鮮は伝統的なチョゴリを守ってるだろ」
「でもいつの間にか袴の起源が韓服になってるんでしょw」
こんな意見もあった。
「まず仏像から返して貰おうか」
「正直、朝鮮学校の女子が着てたチョゴリ好きだったんだけど、なんでブレザーにしちゃったんかなぁ(´・ω・`)」
日本に目を向ける人もいた。
「以前から気になっているんだけど、最近のアレンジ浴衣ってやつ?
ミニで裾にフリル付いたりしてるアレ見て、なんで「浴衣」って
認識出来ちゃうんだろうな?って。
外人が作る「着物風」ってのは明らかに違和感あるんだけど、
アレンジ浴衣は自分の中で「有り」になってるのが不思議(´・ω・`)」
「金もうけ」の要素が加わると、本来の姿や目的がどんどん変質してしまう。
これも韓国人らしいと思う。
でも「破壊は創造のはじまり」とも言う。
プラス思考でがんばってほしい。
ちょう他人事ですね。
韓服
これは中国の雲崗石窟にあった仏像。
「どうも韓服に似ている。こんな偶然もあるんだあ」
って、そんわけがない。
興味があったら中国の「北魏時代」を調べください。
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