日本が韓国とサッカーや野球で戦うときは、「運命の日韓戦」とか「絶対に負けられない」といった言葉がよく使われる。
でも、日本が韓国をライバル視するのはスポーツぐらいだろう。
韓国は違う。
スポーツの試合でもノーベル賞の受賞者でも、韓国はやたらと日本と比較する。
これにウンザリする日本人はとても多い。
インターネットを見ていると、韓国について「日本は関係ないから」「こっちを見るな」といった書きこみをよく見る。
比較されるほうも疲れるのだ。
最近、アメリカのトランプ大統領が日本と韓国を訪問した。
このときも、韓国はいろいろなことで日本と比較していた。
訪問前、トランプ大統領は日本に2泊3日、韓国には1泊2日滞在すると発表された。
韓国の滞在は日本より1日短い。
「アメリカは日本より韓国を軽く考えている!」と、メンツを傷つけられた韓国は大騒ぎになった。
中央日報の記事(2017年10月18日)に、韓国の新聞各紙の反応がのっている。
韓国経済紙イーデイリー
「最高の礼遇をする国賓訪韓にもかかわらずトランプ大統領は韓国で1泊2日しか滞在しない半面、日本では2泊3日の日程が最終的に決まった」
東亜日報
「トランプ大統領に韓国の戦略的価値が日本や中国に劣らないということを印象づけ、『コリアパッシング』という言葉が消えるようにすべきだ」
ハンギョレ新聞
「米国大統領の訪問日程が日本より韓国が一日少ないというのは確かに無視できることではない」
こんな騒ぎは、日本だったらきっと起こらない。
アメリカ大統領の滞在で、日本が韓国より1日短くても、それを気にする人はほとんどいないだろう。
日本は韓国をそれほど強く意識していないから。
トランプ大統領は韓国を訪問する前、日本に訪れていた。
「来日したトランプ大統領を、日本はどうやってもてなすのか?」
韓国は注意深く、これを観察する。
アメリカ大統領の「おもてなし」でも、韓国が日本に負けるわけにはいかない。
韓国は晩さん会のメニューに注目した。
日本がトランプ大統領に用意したのは、和牛のステーキだった。
中央日報はこう分析する。
ステーキが好きなトランプ大統領のために公式晩餐とは別に用意した行事だ。油っこく巨大な米国のステーキと違い、口でそっと溶ける和牛ステーキでトランプ大統領の心を溶かそうとする「おもてなし外交」の現場だ。
このコラムは最後にこう書く。
「トランプ大統領が韓国に到着したら私たちは何で彼の心を溶かすのだろうか」
日本は和牛でトランプ大統領の心を溶かした。
でも、韓国が夕食会で用意していたのは「独島エビ」だった。
これでトランプ大統領の心を溶かせると本気で思っていたのだろうか?
アメリカ大統領を歓迎する場で、日本を意識する必要はないのに。
「韓国はいろいろなことで日本と比べたがる。韓国はそれで疲れないのだろうか?」と思ったら、朝鮮日報にこんなコラム(2017年11月9日)があった。
韓国政府関係者は、トランプ大統領の訪韓を控え、日本と比較されることに神経質になっていた。「日本ではこうだったのに」といった比較は国益に全くつながらないばかりか、自ら自国を卑下することになるとの論理だ。文在寅政権に限った話ではない。歴代政権でも似たような話は多い。
「トランプ来韓、日本との比較ばかりで国益は守れるのか」
「日本より上か下か?」というメンツよりも大事なものは、韓国の国益だ。
あの独島エビは、韓国の国民にとって具体的にどんな利益があったのか?
独島エビと元慰安婦の反日アピールで、日本での韓国へのイメージはかなり悪くなったぞ。
「日本との比較ばかり」では、疲れるだけで国益にはつながらない。
日本に勝てば、精神的には気持ち良いのだろうけど。
韓国がやたらと日本と比べることには、アメリカ人も疑問を感じている。
米国の韓国専門家も「韓国はなぜ日本、韓国の首脳とどこで何時間、何をしたか」を基準にして、それよりも格上の待遇を要求し、形式にばかりこだわるのかと指摘する。
「トランプ来韓、日本との比較ばかりで国益は守れるのか」
このコラムの内容には全面的に賛成だ。
「韓国は日本より上か下か?」と比べるのはやめたほうがいい。
いっそのこと、日本なんて無視すればいい。
そうすれば、「こっちを見るな」といった書きこみがなくなって、日韓関係も少しは良くなる。
それこそが韓国の国益につながる。
おまけ
ソウルの様子。
こちらの記事もいかがですか?
韓国の新聞の特徴②日韓関係が悪くなると慌てる(釜山の慰安婦像)
韓国人と中国人が驚いた日本人のマナーの良さ。これは大切にしよう
コメントを残す