はじめの一言
「優雅さとすぐれたしきたりが調和しているこの有様は、下層の労働者にすら備わっている日本人の美的感覚の発露である。ヨーロッパでは、こうした調和は、ただ最上階級の人々にしか見出されないであろう(フィッシャー 明治時代)」
「日本絶賛語録 小学館」
フランスで毎年、世界最大規模となる日本文化イベント「ジャパンエキスポ」が開かれている。
そしてそこには、韓国ショップが参加している。
でも、主催者が許可しているのなら問題はない。
違和感はあるけどね。
ボクが問題だと思うのは、次の3点。
・韓国ショップの内容
・記事
・日本文化の衰退
・韓国ショップの内容
問題は韓国ショップの参加ではなくてその中身。
韓国ショップでは、韓流アイドルのグッズが売られていることから、外国人の来場者は「韓流」と「日本文化」が分からなくなっているらしい。
日本文化を紹介するためのイベントなのに、外国人に日本文化を誤解させてしまうのはさすがにマズイ。
日本文化を紹介するイベントだから、来場者はここにあるものは日本に関するものだと思うはず。
そんな中で、日本の国旗を掲げて韓国グッズを売るというのはやり方としてさすがにアウト。
韓国ショップについていえば、少なくとも来場者に日本文化と韓国文化の違いが分かるようにしてほしい。
・記事
この出来事を伝えた記事にも問題がある。
日本国旗を掲げて韓国ショップが韓国グッズ販売 / パリで開催のジャパンエキスポで異常事態発生
この記事には、ジャパンエキスポのこれまでのいきさつや韓国ショップが参加した経緯がまったく書かれていない。
このイベントはフランス人が始めてフランスの会社が主催している。
この会社が韓国ショップの出店を許可したなら、問題はないとしかいえない。
「日本文化イベントに、何で韓国ショップがあるの?」という違和感はあるけど、「異常事態」というほどのものだろうか?
バンコクのスカイトレインの駅
それに、このイベントに「便乗している」のはこの記事を書いた記者も同じ。
このイベントの経緯を示さず、日本にある嫌韓感情をあおるようにしてこの記事を書いたのだから。
このことについて、ちょっと不安がある。
日本にある嫌韓感情を当てにして、煽(あお)り気味記事を書く。
そしてその煽り記事が「当たり前」になったら、もっと煽るような記事を書くようになってしまう。
そうしたことを繰り返していくと、事実から離れた創作記事になる。
その負のサパイラルにはまっているのが、韓国の報道で「浅田真央捏造報道」はその最たるもの。
2009年3月14日、韓国のテレビ局SBSが金の練習を日本選手が妨害したと報じたことから騒動が始まった。
放送後、韓国国内で日本選手が批判され、日本でもこれに反応してファン同士の感情対立に及んだ。3月23日までに日本と韓国両スケート連盟の調査結果と金の釈明により、日本選手による妨害疑惑は否定された。
番組担当のレポーターの証言によると、日本選手が妨害したと報じられたのは韓国国内での反日感情を煽るのが目的であったことが判明した。
(ウィキペディア)
日本もいつか、こうなってしまうんじゃないかという不安がある。
・日本文化の衰退
でも一番の問題は、「ジャパンエキスポなのに、韓国ショップが参加している!」と批判している人は多いけれど、日本文化について考えている人が少ないこと。
日本人は日本文化を誇るけど、それほど大切にしていないように思う。
それだと、日本の文化は衰退してしまう。
このことに比べたら、韓国ショップのことは大したことじゃない。
今、多くの日本人が「低品質でも、安いものが良い」という考えをもっている。
まあ、ボクもあるけど。
だから、日本の職人さんがつくる高額だけど高品質の物を買わなくなっている。
このことが日本の文化を守るうえで、大きな問題になっている。
日本の文化を大切にするのなら、日本人が日本の職人さんを守っていかなきゃ。
今の日本の職人は、こんな状況にあるらしい。
・職人達は自己研鑽を旨とし技を磨き続けてきた。
「本物を作るからこそ本物をわかってくれる人に使ってほしい」と言う思いである。折角時代を超えて残った素晴らしい技、皆で活かしていきたいと思うのだ。・日本の技と職人の誇りを認識させたい。
その為には資金などの壁があるが何とか解決し実現したいのである。・弟子をとる気も、当代で最後としたのも今の風潮を見てのことだ。期待出来ないから現役を離れ、引退していく。
この職人達のくやしい気持ちがわかる。
「日本の文化を大切にしたい」というのなら、こうした日本の現状を改善するべきだろう。
このことからしたら、ジャパンエキスポでの韓国ショップなんて本当に小さい問題だと思う。
はっきりいって、どうでもいい。
今の日本には、「鍋島焼」という伝統工芸品がある。
鍋島藩はお金がなくなったときでも、大胆な「役人切り」をしてこの鍋島焼を守っている。
特に大がかりなリストラを行い、役人を五分の一に削減、農民の保護育成、陶器・茶・石炭などの産業育成・交易に力を注ぎ藩財政は潤った。
(ウィキペディア)
80%の公務員をリストラしてまで守るなんて、今の日本なら考えられない。
今の日本人にできる「日本の文化を守る」というのは、日本文化を誇りに思うことじゃなくて、日本人の職人さんがつくったものを買うことでしょ。
自分ごとで恐縮だけど、ボクは前までヨーロッパブランドの財布を買っていた。
でも、職人さんから聞いた話に感じるところがあって、○万円出して東京の職人さんの財布を買うことにした。
実際、この財布は気に入っているから、もうヨーロッパブランドの財布を買うつもりはない。
「日本の文化守りたい」というなら「韓国が~」と批判するより、ちょっとぐらいのムリをしても、日本の職人さんがつくった「本物」を買う方がよっぽど大切なはず!!
よかったら、この記事を見てください。
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