前回、アメリカのスターバックスで起きた人種差別について書いた。
「黒人への人種差別→企業が謝罪→怒った市民によるボイコット運動」という流れは、ある意味、本当にアメリカらしいなと思う。
この記事を書いているときに、思い出したことがある。
中国の上海で働いていた日本人女性から聞いた話。
その人は「あれにはマジで驚いた!やっぱり中国人と日本人は全然違うって感じましたね~」と言う。
それを聞いたボクも「登場人物全員がまさに中国人」と思った。
今回は上海のスタバで起きた、中国人らしさ全開な出来事を紹介しようと思う。
ロスのチャイナタウン
それは、上海に初めてスターバックスが登場したころのこと。
2000年ごろだと思う。
上海に住んでいた先ほどの日本人が、オープンしたばかりのスタバにコーヒーを飲みに行った。
コーヒーの値段は中国の物価から考えたらかなり高い。
一杯で、安いランチ2つ分の値段はあったという。
でも店内は清潔にしてハイセンス。
日本のスタバと変わらない。
「ぱっと見」だけなら。
「私、いつ日本に帰れるだろう」と思いながらその人がコーヒーを飲んでいると、中国人のおっさん4人が店に入って来た。
マージャンと水筒を手に持って。
そのままイスに座って、テーブルを使ってマージャン大会をやり始めた。
だれも何も注文しない。
おっさんたちは持参したお茶を飲みながら、楽しそうにマージャンをしている。
店員はというと、一切放置。
おっさんが大声を出そうが大音量で笑おうが、店員は何も言わない。
店員はスマホに夢中で、下を向いたまま。
その日本人はコーヒーを飲みながら、「傍若無人 vs われ関せず」の戦いを観戦していた。
「やっぱ中国ってすげえ」なんて思いながら、その人は店を後にした。
夜の上海
おっさんがわが物顔でスタバでマージャンをしている。
店員はスマホをいじっていて、彼らに視線も向けない。
スタバは世界中にあるけど、こんなスタバは中国だけだろう。
やりたい放題のおっさんに超絶無関心の若い店員。
本当に中国人らしいと思う。
話を聞いてそう思ったものの、実は半信半疑でもあった。
「スタバで何も注文しないでマージャンを始める。でも、店員は知らん顔」なんてことが、いくら中国でも本当に起こるだろうか?
それで上海に行ったときに、現地の日本語ガイドにきいてみた。
20代の女性ガイドは「私は見たことないですけど、あるかもしれません」と言う。
「中国人はマージャンが好きで、よく道端でやっています。スターバックスは冷房が効いてますから、そこでやりたいと思う人もいるんじゃないですか?店員は注意なんてしないでしょうね。おじさんに怒られたら面倒ですし、それで時給が上がるわけでもないですから。客が店内でマージャンをしていても、時給さえもらえたら店員には関係ないですよ。店がつぶれたら、他で仕事をすればいいだけのことです」
中国人ガイドは当たり前のように話す。
店員はそうだとしても、店の責任者は何も言わないのか?
マージャンをしていた人たちは、その地域の有力者だったのだろうか?
いろいろ疑問はつきないけど、中国のことはよくわからん。
理解しようと思わないから別にいい。
とにかく、マージャンを始めたおっさんも注意をしない店員も、登場人物全員が本当に中国人らしいなと思った。
中国人のやりたい放題の傍若無人っぷりは、日本でもすっかりおなじみ。
2年前の花見シーズンには、産経新聞にこんな記事(2016.4.13)が載っていた。
1本のフランクフルトを人数分に切り分けるよう要求されたり、試食をせがまれたりすることもあるという。
「フランクフルト切り分けろ」中国人〝爆花見〟の傍若無人 桜の枝折って記念撮影、トイレ汚物まみれ…「ここは中国じゃない」と怒りの声
でも、海外での中国人のわがままやマナー違反には、中国も「国家のイメージを悪くする」と困っている。
それで今年の春節(中国の正月)には、海外に行ったら理性的に行動するようにと、中国外務省が国民に呼びかけている。
こんな通知は異例。
そのおかげか分からないけど、今年の花見では「また中国人観光客が~」といった報道を目にしなかった。
無関心より先に、傍若無人を何とかしてほしい。
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