このまえ日本の大学に通う中国人(20代・男性)と話をしたんで、今回は彼から聞いた歴史や文化についての話を紹介しよう。
*これは今後の記事の忘備録なので淡々と書いてきますよ。
・日本人の中国史いじり
(日本のアニメ「パリピ孔明」を教えると)初めて知ったけど、とても面白そう。
3世紀に中国で死んだ孔明が21世紀の渋谷に転生して、アイドルの軍師となるという発想は日本人しか出てこない。
アニメならそれぐらいいじってもいいけど、日本の「西遊記」のドラマで玄奘が女になるのはダメ。
中国ではブタの猪八戒が日本ではイノシシになるのはいいとしても、主役のお坊さん(玄奘)を女性が演じるのはいけない。
中国の歴史ドラマは史実に忠実だから、多少の演出はあるとしても、西遊記の仏教僧を女性にするのは行き過ぎで、これは許されない。
・三国志の呂布
日本でも三国志が有名なのはうれしいし誇らしい。
劉備や孔明が人気なのは中国と同じだけど、日本では呂布の人気が高いと知って驚いた。
呂布は強いだけの人間で知性は低いし、親を殺しているから中国では支持されない。
自分も呂布は大嫌い。
・日本の食文化
日本の食べ物は中国に比べて、寿司や刺身のような生食が多いのが特徴的。
それと日本の食べ物は、香辛料が少なくて全体的に味は薄い。
でも来日したころ、中国の麵料理はあっさりしているのに、日本のラーメンはとても濃い味で驚いた。
・合格アイテム
日本では受験シーズンになると縁起かつぎとして、いろんな合格アイテムが出回るけど、中国にそんな文化はない。お寺で合格を祈ったり、孔子の像の足や手に触って縁起かつぎをするぐらい。
孔子はとても尊敬されているから、像の頭を触るのはダメ。
・招き猫
招き猫は昔から中国の商店によくあったから、中国の文化だと思っていた。
中国では伝統的に、カエルの置き物を金運アップのアイテムにしている。
くわしいことはこの記事を。
・吉凶の数字
日本でも中国でも「四」は「死」を連想するから、不吉な数とされている。
日本では「九」が「苦」に通じて縁起の悪い数とされているけど、中国では「九」に悪いイメージはない。
中国のラッキーナンバーは「6」と「8」で、2008年の北京オリンピックの開会式は「年8月8日午後8時8分8秒」に始まった。
・元号について
中国で生まれた元号はいまでは完全に日本のもの。
西暦に換算しないといけないときに、「メンドウクサイ」と思うだけで普段は元号を意識することはない。
オマケ
これは数百年前(明清時代)の建物がそのまま残っている、中国の「鳳凰」という都市
今の韓国人は漢字をどう思う?漢字を読めないハングル世代はいつから?
韓国のソウルを漢字で書けない理由:漢城?京都?首爾(首尔)?
> 主役のお坊さん(玄奘)を女性が演じるのはいけない。
なるほど、いかにも中国人らしい考え方。おそらく儒教的価値観でしょうね。男女の区別を厳格にする。
日本では、男性の坊主役を女性が演じる場合もあれば、歌舞伎のように女役を男性が演じることも多々あります。さほど強くは儒教の影響を受けなかったので、幸いにも(?)。
> 呂布は強いだけの人間で知性は低いし、親を殺しているから中国では支持されない。
> 自分も呂布は大嫌い。
これも儒教・朱子学の考え方ですね。何が正統であるかを徹底的に追求する。親への孝が何より重要と。
日本人の考え方とはかなり違いがありますね。
考えようによっちゃ、三国志なんて登場人物のほとんどが「悪人」「無能」「冷酷」「卑怯者」「裏切り者」のいずれかであるとみなすことも、日本人であればできます。
呂布って董卓に仕える前は丁原の元で主簿をしたいた筈だから少なくとも糧秣の計算といった事はしていただろうし、紀霊を追い返した話も含めて決して無知無能ではないのだけど。惜しむらくは目先の利益に捉われがちで大局手視野がなかった事か。