前回の「インド人が見たコメダ珈琲とは?」の続きで、今回もコーヒーネタ。
世界中の人たちがやすらぎの一杯を求めて足を運ぶコーヒーショップについて、その歴史を書いていこうと思う。
世界とヨーロッパのそれぞれで、コーヒーショップはいつどこで登場したのか?
当時の人々は、どんな目的でコーヒーショップを利用していたのか?
次回、乞うご期待!
って書いたら、普通にぶっ飛ばされますね。
これから書きますよ。
コーヒーを、飲料として飲みはじめたのはアラビア人。
「コーヒー」という言葉も、アラビア語の「カフワ(コーヒー)」から生まれたという説が有力だ。
今のように、焙煎(ばいぜん)された豆から抽出されるコーヒーが登場したのは13世紀ごろ。
それからコーヒーを飲む習慣が、中東のイスラーム圏で広がっていく。
イスラーム教徒はアルコールは飲めないけど、コーヒーだったら大丈夫。
でもそのときのコーヒーは、一般人が飲む物ではなかった。
イスラーム教のモスク(礼拝所)などで、聖職者(指導者)が飲むためのものだったという。
聖職者が眠気を覚ますものとして、コーヒーを飲用していた。
コーヒーにはカフェインが入っていて、覚醒作用があるから。
この点は日本のお茶とにている。
日本のお茶は鎌倉時代に中国(宋)からもたらされた。
*平安時代に伝わったという説もあるけど、一般的には普及しなかった。
鎌倉時代、おもに禅僧が夜遅くまで仏教の修行をするために、茶を飲んでいた。
で、いま世界中にあるコーヒーショップは、いつどこで誕生したのか?
それは16世紀のトルコだろう。
イスタンブルにコーヒーハウスができて、普通の人たちもそこでコーヒーを飲むようになった。
そのことは高校の世界史で習う。
コーヒーハウス
中東では、16世紀にイスタンブルにおいてはじめて専門の店舗が造られた。一般の庶民から国家の高官までが集い、大流行となった。
「世界史用語集 山川出版」
これが世界初のコーヒーショップといわれる。
もともとコーヒーはイスラム世界に発するものであった。16世紀半ば、オスマン帝国(トルコ)の首都イスタンブールに世界で初めてコーヒーを提供する店が開業した。
カフヴェハーネ(直訳すれば「コーヒーの家」)と呼ばれ、喫茶店兼社交場の機能を果たしていた。
では、ヨーロッパで初めてコーヒーハウスが登場したのは、いつどこでか?
それは17世紀、ヨーロッパの各地で。
「各地」と書いたのは、17世紀に、ヨーロッパ各国でコーヒーを飲む店が誕生しているから。
イタリア・イギリス・ドイツ・フランスで17世紀に、今でいうコーヒーショップが登場した。
でも、歴史としておさえておきたいのは、イギリスのコーヒーハウスとフランスのカフェ。
これも世界史で習う。
コーヒーハウス
17世紀中頃からイギリスの都市で流行した飲食店。
18世紀のロンドンでは2000上のコーヒーハウスが営まれていた。店のなかでは各種の新聞や雑誌の閲覧が可能で、市民階層が政治・経済・文化など多様な議論をかわす場として機能し、新思想の伝播や世論の成長に大きく貢献した。
「世界史用語集 山川出版」
この説明を読んでおどろいた。
コーヒーを飲みながら「店のなかでは各種の新聞や雑誌の閲覧が可能」というのは、コメダとまったく同じ。
こういうスタイルのコーヒーショップの原点は、ロンドンのコーヒーハウスにあるのかも。
続いてフランスのcafe。
カフェ
17世紀頃からフランスの都市で流行した飲食店。18世紀のパリでは600以上のカフェが営業し、文化人や商人などの市民が政治・文化などを論議する場となった。新思想や世論が形成され、フランス革命の舞台となった。
「世界史用語集 (山川出版)」
イギリスのコーヒーハウスは「市民階層が政治・経済・文化など多様な議論をかわす場」。
フランスのカフェは「文化人や商人などの市民が政治・文化などを論議する場」。
この当時のコーヒーショップは、のどをうるおす場であり出会いの場でもあった。
コーヒーショップでいろいろな人たちと話して、新しい考え方や価値観を知ることができた。
これも、人々がコーヒーショップに足を運ぶ重要な目的だった。
特に旅の商人は、ヨーロッパのいろいろな事情を知っている。
この点、RPGに出てくる酒屋ににている。
この時代のヨーロッパでは、こうしたコーヒーショップで「世論」形成されていた。
それで先ほどの説明にあるように、人々が集まって話し合う場があったことがフランス革命につながる。
つまり、フランス革命はカフェから生まれた。
これは少し言い過ぎだけど、そんな面はある。
こちらの記事もいかがですか?
コーヒーとお茶の共通点:聖職者(イスラム教と仏教)の眠気覚まし
3月4日はバームクーヘンの日!ドイツ人ユーハイムと日本の関係
コメント