いま日本人がアジアで最も親しみを感じる国・地域はどこか?
今回おこなわれた調査によると、それは台湾(64.7%)だった。
2017年の調査では51.7%だったから、日本人の台湾好きは順調に増えている。
韓国(17.5%)と中国(4.5%)がこれに続く。
日本人が台湾に親しみを感じる理由ベスト3はこれ。
1位、台湾人が親切、友好的(79.1%)
2位、歴史的に交流が長い(45.8%)
3位、東日本大震災時に支援を行ったから(39.2%)
逆に台湾に親しみを感じないと答えた人は4.4%で、その理由は「台湾人観光客のマナーの問題(44.3%)」が一番多い。
でも待ってほしい。
その人たちは本当に台湾人だったのだろうか?
台湾について「信頼できる」と回答した人は60.4%。
その理由は「日本に友好的だから」が67.5%で最多。
この20分の1以下だけど、台湾を「信頼できない(3.6%)と」と答えた人もいる。
その理由は「歴史問題(47.2%)」だった。
この調査についてはフォーカス台湾の記事(2019年1月1日)を見てくれよ。
アジア地域で最も親しみを感じるのは「台湾」=日本人の6割超
けっきょく日本人が台湾をアジアNO.1に選んだ理由は「日本に友好的だから」に尽きる。
台湾といえば、いま高校の修学旅行先として人気爆発中だ。
海外の修学旅行先では、アメリカを抜いて台湾がトップになった。
しかも伸び率がすごい。
10年前と比べ、約12倍超と驚異的な伸びを示している。
台湾が選ばれる理由は、親日的で治安も良いから。
対照的に、韓国への修学旅行は激減している。
くわしいことはこの記事をどうぞ。
海外の修学旅行先、台湾が人気No.1。韓国・中国が激減の理由とは。
これと同じ日、NHKでもこんなニュース(2019年1月1日)があった。
台湾の総統府 完成100年 24時間特別公開
台湾総督府とは、日本が台湾を統治するため台北に設置した官庁のこと。
この建物はことしで100歳になる。
それを記念して、特別に24時間公開がおこなわれたという。
ここを訪れたラッキーな人はこんな感想を口にする。
「歴史的な建物は撮影してみると光と影が非常にきれいで、本当に楽しかったです。ことしの運勢がよくなりそうです」と話していました。
このニュースにネットの反応は?
・台湾人は今の自分達に自信があるんだろうね
・台湾統治が台湾の人にとって忌まわしい歴史の記憶だったとしたなら この建物は残っていなかっただろうね
この建物が歴史の真実を語っているような気がする。台湾の人たちに感謝します。
・日本統治時代を懐かしんでくれ、建造物なども丁寧に今でも大切に使ってくれる台湾、ありがとう!
ここでは取り上げないけれど、同じ日本の統治を受けた国と比較するコメントも山盛りある。
総督府は韓国にもあった。
朝鮮総督府
総督府によりインフラの整備がおこなわれ、結果として伝染病の予防や出生率の増加におよび、教育施設では皇民化教育、日本語やハングルの教育が進められたが、言論の制限や結社の禁止、独立運動などへの取り締まりなども行われた。
台湾とちがって韓国でこの建物は屈辱の象徴。
それで1995年に解体された。
正確に書くと、爆破解体された。
完成100年を記念して特別公開する台湾と、爆破という手段を選んだ韓国。
同じ日本の統治を経験したのに、なんで今はこれほどちがうのか。
台湾と韓国の決定的な違いは教育にある。
台湾の歴史教育はフェア。
教科書を見ると、日本統治時代にあった良いことと悪いことの両方が書いてある。
日本が現地の人たちを弾圧したことと、日本統治によって「衛生観念」「法を守る精神」「時間を守る観念」の3つが台湾社会に定着したことを指摘している。
台湾の人たちが日本に友好的な理由は、こうした公平な歴史教育を受けていることが大きい。
「人類史上例をみない蛮行」というだけの単純な歴史観に染まってしまうと、爆破解体というパフォーマンスを選ぶのだろう。
「アジアで親しみを感じるところは?」という質問で、台湾を選んだ日本人が韓国の3倍以上だったというのは台湾と韓国の努力の結果だ。
1年後に同じ調査をすれば、韓国と中国の順位が入れ替わっているかも。
台湾の歴史教科書「認識台湾 (明石書店)」
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