日本に強く中国には弱い韓国①遺憾の意 < 「恐怖と実行力」

 

はじめにクイズをひとつ。

「西高東低」といえば日本の冬の気圧配置。
では、「西低東高」といえばなに?

 

「西高東低」の冬の気圧配置

 

「西低東高」とは韓国の態度のこと。

韓国はむかしから西の中国には弱いけど、東の日本にはめっぽう強い。
この態度の違いはよく指摘されている。
たとえば韓国通のジャーナリスト黒田勝弘氏は4年前、産経新聞にこんなコラム(2015.8.23)を書いた。

「謝罪」の要求、中国には遠慮

韓国の歴史認識からすれば、1950年の朝鮮戦争で、中国は北朝鮮と一緒に韓国を侵略したことになっている。
このときは韓国人の犠牲者もたくさん出た。
さらに、もし中国軍が北朝鮮を支援していなかったら、北朝鮮は戦争に負けて韓国の悲願である「南北統一は」も夢ではなかった。
きっと実現していたと思う。

そのことをふまえて黒田氏は「韓国の公式的な歴史認識でいえば中国は侵略者であり、南北統一の妨害者なのだ」と指摘。

でも、ここが日本と決定的に違うのだけど、韓国は中国に「正しい歴史認識」や「謝罪と反省」を要求したことがない。
黒田氏はこのことについて、韓国の外交当局者に何度も質問している。
韓国側の答えは?

「なぜ要求しないのか」と質問したが「中国は応じないから」が答えだった。とすると日本への執拗(しつよう)な要求は、日本なら応じると思われているからということになる。

 

日本とちがって中国は恐ろしい。
文大統領は先週、日本は過去の歴史について「謙虚にならなければならない」と言いやがりました。
でも韓国は、中国には絶対にこんな言葉を使わない。
これは結局、甘えだ。

これまで日本は、韓国の無礼やムチャに「遺憾の意」や「極めて遺憾」で対応してきた。
でもこの攻撃力がゼロに近いことは、いまでは日本国民の常識になっている。
韓国にとってこれは、日本たたきの安心感につながるはず。

 

この点、中国はちがう。
鶴ならいいけど、龍を怒らせたらとんでもないことになる。
それを最近、韓国は「サード報復」で思い知らされた。
2016年、北朝鮮の弾道ミサイルから国民を守るため、韓国は「サード(高高度迎撃ミサイルシステム)」を配備した。
これに中国が激怒する。
遺憾、極めて遺憾なんて言葉では終わらせない。
中国の実行力は、「サード報復」というかたちで示された。

中国外交部が韓国大使を呼びつけて抗議するのはあたりまえ。
中国メディア・環球時報は、「韓国の保守主義者はキムチばかり食べて頭がおかしくなったのか」と書く。
日本のメディアがこんなことを書いたら、韓国は絶対に許さない。

中国国内での韓国企業の売り上げは激減し、韓流も締め出される。
このとき中国のテレビでは、韓流スターの顔にモザイクがかけられていた。
サード配備のために、土地を提供したロッテグループにはとくに怒りが集中する。
ロッテの不買運動は起きるし、ロッテマートは99店舗中87店舗が中国当局による営業中断措置を受けた。
結局、ロッテは中国市場から撤退してしまう。

韓国にすさまじいダメージをあたえても、中国は「サード報復などしていない」と平気で言う。
「遺憾の国」とは、根本的な恐ろしさがちがう。

その他いろいろについては、この記事をどうぞ。

中国のサード報復で大ピンチの韓国。でも反日をする理由とは?

 

恐怖をともなう中国の実行力に、このとき韓国は震えていた。
東亜日報(2017/09/09)は、「大統領府と産業通商資源部、外交部など省庁を挙げてのタスクフォースを立ち上げて、全力的に対応しなければならない」と“非常事態宣言”を発令する。

でも、日本が相手だったら、こんな「全力対応」をするような事態にはならない。
「過去を直視しろ」や「真の謝罪が必要だ」とか言っているうちに、何とかなってしまう。
慰安婦問題や徴用工問題で韓国側の約束破りが続いたことで、日韓関係はいま、1965年の日韓国交正常化以来最悪と言われている。

なのに文大統領は日本に、「もっと謙虚になれ」とカジュアルに言う。
断言してもいいけど、韓国は中国にこんな無礼なことは絶対に言わない。

 

日本には謝罪を要求し、中国には遠慮する。
そんな韓国の「西低東高」っぷりは、いまも変わっていない。

最近も中央日報(2019年01月16日)にこんな記事があった。

「死の粒子状物質」襲撃も…中国に一言も言えない韓国青瓦台

次回、このことを書いていきやす。

 

 

こちらの記事もいかがですか?

韓国のサード配備に中国がなぜ激怒?反対し制裁する理由とは?

一線を超えた韓国:文大統領の「徴用工に個人請求権」に日本が猛反発。

慰安婦問題で今の日本人が知っておくこと。謝罪も罪悪感もはいらない。

日本と韓国の違い:法治国家と人治国家。法より情緒優先の国。

慰安婦問題:福沢諭吉が今の韓国を見たら、きっとまた怒る。

日韓歴史戦:日本の強みは、韓国の間違いを指摘して事実を示すこと。

 

2 件のコメント

  • その黒田氏ですが昨日のBS放送に出演された際にお怒り覚悟のコメントをされていました。その内容はレーダー問題では日本側が器の大きさを示して、有耶無耶な解決するべきだとの提案です。まさに黒田氏が率先して日本は韓国の無理難題を受け入れるべきと主張しているのです。日本の韓国通というものは結局のところそんなものなのです。

  • その番組を見ていないのでくわしくは分かりませんが、その言葉にはガッカリです。
    「器の大きさ」なんて見せるから、相手はいつまでもそれに甘えているのですけど。
    韓国で暮らす人なら、あまり強く言えないのかもしれませんね。

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。