中国から日本と韓国に伝わったものに「風水」がある。
風水とは、辞書的にはこんな意味。
「都市や住宅・墳墓などを造る際に、地勢や方位、地脈や陰陽の気などを考え、そこに生きる者とそこで死んだ者すべてによい自然環境を求めようとするもの。(デジタル大辞泉)」
「気の流れ」を読んで、幸せや幸運を呼び込むように建物を建てたり物を置いたりする。
そんな風水の考え方は日本にも韓国にもある。
でも風水信仰の強さでは、韓国のほがうが上。
それに韓国では風水に反日感情がからむことがよくある。
たとえば最近、ハンギョレ新聞にこんな記事(2019-02-11)があった。
清州、牛岩山の山裾になぜ3・1公園?…「日本神社址を民族の精気で代替」
なんと韓国の清州市には、1919年3月1日に起きた反日独立運動「3・1運動」を記念してつくられた3・1公園がある!
まあ、清州市がどこにあるのか知らないのだけど。
愛知県にも清州市があるから、「清州」とは中国語なんだろうか?
それはともかく、この公園にあった鄭春洙(チョン・チュンス)の銅像が「彼の親日行為が明らかになり」、1996年に市民団体が破壊してしまったというのはとても韓国らしい。
この記事で話題にしているのは、3・1公園を山のふもと(山裾)につくった理由。
日本統治時代、ここには神社があった。
だからその場所には、「日帝(日本帝国主義)」の精気があるという。
記事では残滓と表現している。
公園をつくった団体の代表によると、その負のエネルギーを韓民族の精気で取りのぞこうとしたらしい。
「3・1公園のすぐそばにかつて日本の神社があった。日帝の残滓を民族の精気で置き変えるために公園を作ったと理解している」
日本帝国主義の“気”が流れ出ると考え、そこに3・1運動に参加した人の銅像を建てることで、それを「封印」しようとしたのだろう。
こういう発想は本当に韓国人らしい。
ちなみに、日本の京都も風水の考え方にもとづいてつくられている。
平安京をつくったとき、いろいろな不幸や災いを運んでくる鬼が京に入ってこないよう、鬼門に当たる方角に比叡山延暦寺を配置した。
いってみれば鬼封じ。
これは上の韓国人の発想に似ている。
くわしいことはこの記事をどうぞ。
韓国には、統治時代に日本が風水を利用して韓民族の精気(エネルギー)を奪っていたと考える「日帝風水謀略説」がある。
日本政府がこれを政策としてやっていたというけど、そんな事実はない。
もともと韓国では風水の影響が強く、これに反日感情が加わると、この説を本気で信じてしまう人がけっこう出てくるのだ。
黒田は韓国マスコミの多くが「風水侵略」論を事実として報じる一方で、疑問を呈した記事を掲載した雑誌が1誌あったことも併記している。
「神社があったところから日本帝国主義の気が流れてくる」という説だったら、廃墟になった病院で幽霊が出てくるという話のほうを信じる。
「日帝風水謀略説」は都市伝説のようなものだけど、「わが民族の精気でその邪気を打ち払う」と思うと韓国人はきっと元気が出てくる。
とくに今年は「3・1運動」から100年という記念の年だから、こんな記事が読者に好まれるのだろう。
でもこういうのは、「天皇は謝罪しろ!」とかいうの違って日本に迷惑をかけるものではないから、好きに信じたらいい。
こちらもどうっすか?
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