外国人が初詣で衝撃!アメリカ人キリスト教徒の“歪んだ信仰心”

 

今年1月、知り合いのアメリカ人がこんなツイートをシェアしていた。

 

アメリカにあるヒンドゥー教寺院に何者かが侵入して、野蛮な破壊活動をおこなった(vandalism)。
入り口に「Jesus is the only LORD(ジーザスだけが神)」とスプレーで書いてあるから、キリスト教原理主義者のしわざだろう。
それで市長が市民に、このヒンドゥー寺院に来て清掃活動をするよう呼びかけている。
市長は「この街でヘイトは許されない」と力をこめて言う。

この事件についてくわしいことはハフポストの記事(01/31/2019)を見てほしい。

A Hindu temple in Kentucky was vandalized this week with hateful messages, including some promoting Christianity, in an incident local police are calling a hate crime.

「Kentucky Hindu Temple Vandalized With Crosses, Christian Phrases」

 

宗教施設でその信仰を否定するような行為は「ヘイト」。
ヒンドゥー寺院に「✟(十字架)」のマークをつけることや神様の顔にスプレーをかける行為は完全にヘイトでアウト。

 

このツイートに、あるアメリカ人は「This is what so many American Christians believe is appropriate behavior.」とコメントをしていた。
いまのアメリカでは、こんなふうに歪んだ信仰を持つキリスト教徒がたくさんいるらしい。

 

 

さて、今年の1月、外国人をつれて愛知県の豊川稲荷に初詣に行ってきた。

 

そのときのメンバーはアメリカ人、トルコ人、リトアニア人、インド人、インドネシア人で、欧米・中東・アジアをごちゃ混ぜにした「人種や宗教のちゃんこ鍋」という状態。

その外国人のだれもが「マジかよ日本…」と驚いたことがあった。

正月の豊川稲荷はスーパー混雑していて、正門の前は人の頭しか見えない。
そんななか、こんなプラカードをかかげる日本人とアメリカ人がいた。

 

 

初詣に来ている人たちのなかで、それも神社の目の前で、神道を否定してキリスト教の布教活動をしている。
これも一応キリスト教なんだろうけど、「そんなやつらと一緒にすんな」と怒るキリスト教信者もいるだろうから、“キリスト教”としておく。

この“キリスト教徒”たちがしていることを知って、すべての外国人が「信じられない」という顔をする。
「ビックリ」を超えてもはや衝撃。
壁に「Jesus is the only LORD(ジーザスだけが神)」と書くほどではないけど、この行為は世界の常識からかなり外れている。

なかでも最も衝撃を受けたのがアメリカ人で、「日本でこんなことをするなんて、なんて恥ずかしい連中だ。本当に腹が立つ。でも悲しいことに、これがまさに「トランプのアメリカ」なんだ」と頭をかかえる。
このアメリカ人は帰化を考えているほど日本が好きで、だからその分、「日本人に申し訳なく思う」とがっかりしていた。

でも大丈夫、安心してほしい。
ここにいる日本人はきっとだれも気にしてないから。
初詣に来ている人に向かって布教活動をするというのも、考えてみたらヒドイ話だけど、こういう光景は前にも見たことがある。
このとき豊川稲荷にいた人の多くも、どこかで見たことあるだろう。
「イエスキリスト以外に救いはない」とアピールするだけで、だれかに危害を加えるわけでもないから無視すればいい。
向こうがこっちの信仰を否定しても、こっちが相手の存在を否定すれば問題はない。

何年かまえ花見に行ったとき、音楽を流して踊っている外国人がいた。
まわりの日本人が必死に冷たい視線を送っていたけど、その外国人はまったく空気を読んでくれない。
これに比べたら、神社の前で布教活動をしているほうがまだマシ。
日本人にとっては、花見の雰囲気を壊されることが「vandalism(ヴァンダリズム)」だ。

 

 

この記事のはじめに、アメリカのキリスト教原理主義者がおこなった野蛮な行為を紹介した。
このツイートは豊川稲荷に行ったアメリカ人がシェアしていたもので、彼はこんなコメントを書いていた。

「They also come to Japan in an attempt to ruin the peaceful religious custom of visiting the shrine on New Year’s Day (Hatsumoude).」

日本の平和的な宗教的習慣を破壊する目的で、こういうアメリカ人が日本にやって来ているという。
この人は日本語でこんなことも書いていた。

「キリスト教の過激派が初詣の参拝者に迷惑を掛ける為に日本に来ました。このような人は駅前でもよく見られます。世の中で、平和的な宣教師もいますが、この宗派はご覧の通り、とても過激派です。
私は無神論ですが、平和を作る為に、他人の宗教を寛容的にしなければいけないと思います。戦争を予防する為、人道的に振る舞わなければいけませんと信じます。
アメリカではトランプを支援するキリスト教の宗派は大体このような宗派です。」

イグザクトリーです。まったくそのとおり。
どんな宗教を信じてもいいし、神や仏を信じなくてもいいけど、他人の信仰を否定する「過激派」はノーサンキュー。
こういう人たちは世界のどこでも受け入れられない。
でも、いまのアメリカでは、こういうゆがんだ信仰心を持つキリスト教徒が多いという。
神社の前でキリスト教の布教活動ができる日本は、世界では例外的な国だけど、「宗教の寛容」という面では、日本はどこの国も追いつけないほど先を行っているかもしれない。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。