日本が世界の首脳らを招いて先月、大坂でG20サミット(金融・世界経済に関する首脳会合)をおこなった。
朝鮮出兵の因縁で、韓国のムン大統領が大坂城での記念撮影を嫌がって場所が移されるかも?という話もあったけど、実際にはそんなことはなかった。
さて、上の文で「間違い」はわかりましたか?
大坂というのは誤字で、正しくは「大阪」。
いま大阪は中国人にも大人気で、大阪城や道頓堀には中国語が飛び交っているという。
そんな漢字の民・中国人が「坂」と「阪」の違いに疑問を持って、中国メディアの東方網は「どうして昔は『大坂』だったのに、今は『大阪』になったのだろうか」という記事を載せていた。
サーチナの記事(2019-07-21)
漢字を使う中国人らしい疑問「どうして大阪は『坂』から『阪』になったの?」
この記事では、このあたりにはゆるやかな坂がたくさんあったことで「大坂」と呼ばれるようになったと紹介している。
*「大坂」という呼称が一般的になったのは浄土真宗の宗主、蓮如がそう呼んだからといわれる。
江戸時代までは「大坂」だったけど、明治時代になってから「大阪」に変えられた。
その理由として記事にはこう書いてある。
「坂」という文字の作りが「士族の反乱」を想起させるからであり、明治天皇によって改められたと説明した。
ただ、「阪が多いから『大坂』になった」という説や「士族の反乱をイメージをイメージさせるから『大阪』になった」という説はいくつかある説のなかのひとつで、これが正解ということではない。
この記事に日本のネットの反応は?
・坂の字が縁起悪い(土が反る)からって聞いたけど違うの?
・あまり使わない文字の方がカッコいいという底抜けの価値観のせいだろ
・阪のほうがやわらかいイメージあるな
・大坂さんが一番多いのは北海道
・大坂と書くと、ゴジラとアンギラスが戦ってるイメージ
・大阪人が絶対に譲らないところ
①小早川の裏切りによって西軍は負けた。
②江戸時代の大坂城は藩主がいなかった。
③東京のタコ焼きはタコが小さい。
さて、上のコメントの中にこんなものがあった。
「坂の字が縁起悪い(土が反る)からって聞いたけど違うの?」
中国メディアは「坂」から「阪」に変わった理由を、「『坂』という文字の作りが『士族の反乱』を想起させるから」と説明していた。
たしかにそういう説もあって、明治新政府が「坂」を「士が反する」、「武士が反乱を起こす」と読めることから「坂」の字を嫌ったともいわれる。
でもそれより有力とされるのが上のコメントだ。
「大阪の歴史 第6号」(大阪市史編纂所 1982.3)に「みおつくし」というコラムがあって、そこに「大坂と大阪」について書いてある。
それによると「大阪」という文字は江戸時代からすでにあっって、そのころは「大坂」と「大阪」が同時に使われていた。
でも江戸期の作家、浜松歌国(はままつ うたくに)の「摂陽落穂集」にこんな一文があるように、「大坂」を嫌う人もいたのだ。
「坂」は「土」に「返る」ので忌み嫌いコザト扁とした
では、いつから「大坂」から「大阪」になったのか?
答えは明治時代。
明治元年5月2日に政府が大阪府を設置したとき、このコザト扁の「大阪」を正式名称とした。
その後、日本でこれが一般的になっていった。
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