韓国の幼稚園・小学生で行われている「反日教育」とその結果

 

先ほどの記事で、さいきん韓国で出版されてベストセラーとなっている「反日種族主義」という本を紹介した。
読売新聞が「日本を悪とみなす通説覆す」「反日批判本」と評した画期的な一冊。

主著者であるイ・ヨンフン元ソウル大学教授は、「反日感情が限界に到達したという危機感でこの本を書くことになった」とその動機を語っている。
韓国が先進国として発展するためには、日本との友好・協力関係が欠かせない。
そのために韓国はこれまでの反日教育を改める必要がある。
そんな思いで書いた魂の書。

韓国社会で公にこんな主張をするというのは、「命がけ」と表現しても誇張ではないほど危険だ。
韓日関係改善のためにそんな覚悟をもって行動する人の声は、なるべく多くの日本人にお届けしたい。
ということで今回もイ・ヨンフン氏の言葉とそこから見える韓国の「反日教育」の実態について書いていこうと思う。

韓国では日本に対して、「無条件に絶対不変の敵対感情(イ氏の表現)」を持っている人がたくさんいるのが現状だ。
*そんな敵対感情を「反日種族主義」とイ氏は規定する。
韓国人がこんな感情を持って生まれるわけはなく、これはその後に植え付けられたものだ。
いまの韓国の幼稚園や小学校で行われている“教育”について、イ氏はこう話している。

BSプライムニュース(2019年9月11日)

私の孫娘が幼稚園に行ってきたある日私に話した。『おじいさん、日本は私たちの敵だよ』と。 今韓国の小学校で全教組(※韓国の教職員の組合)の教師を通じて日本に対してどんな教育がなされているのか、皆さんには現場をチェックしてみることを望む」「悪の、敵の教育が行われている。 洗脳を通じて伝えられる不変の敵対感情. それが種族主義の核心だ」

『反日種族主義』主著者が初めて語る…韓国の「絶対不変の敵対感情」

 

日本の幼稚園では考えられない教育が韓国では実践されている。
孫娘のこんな一言も、イ氏に「反日教育からの脱却」の必要性を感じさせた。
「韓国人はまだ中世的な善と悪の観念で、日本との関係を認識して評価している」というイ氏の嘆くはよくわかる。
韓国では、日韓関係を「日本=加害者で悪、韓国=被害者で善」というフレームに当てはめて考えることが一般的だ。
徴用工訴訟問題でいま韓国側は国際法違反の状態にある。
でも日本にそれを指摘されると、「加害国の日本が何を言うのか」と逆激怒することがよくある。

 

さて、いまソウルの日本大使館前には、慰安婦像が設置されている。
といっても大使館の建物は壊されたから、正確には像は「空き地」と向かい合っている状態だ。
像ではなくて大使館が撤去されるというミラクル。

 

この像の周辺では「水曜デモ」と呼ばれるデモ活動が行われている。
くわしいことはここをどうぞ。

「慰安婦たちの恨みが晴らされなければ、日本人は災難を免れないだろう。」といった日本人に対するヘイトスピーチも見られた他、許しを請う日本の政治家を演じるパフォーマンスなどが公道上の観衆に披露される。

日本軍『慰安婦』問題解決全国行動

 

このデモには大学生や高校生はもちろん、小中学生が参加する場合もある。
韓国でこれは、歴史を忘れないための大切な「教育活動」だから。

韓国在住のジャーナリスト・藤原修平氏がこのデモを取材した記事で、小学生が「日本の野郎どもから謝罪を受けるのは当然のことです」と言ったというのを読んで驚いたことがある。
「イルボンノムドゥル(日本の野郎ども)」という日本人を蔑視・侮辱する言葉が小学生の口から何度もでてきたけど、引率者らしき大人は何も言わないし、通りかかったビジネスマンもそれを聞いて笑うだけ。

くわしいことはこの記事をどうぞ。

韓国の反日教育①小学生が「謝罪しろ、日本の野郎ども!」

ちなみに韓国の親北団体が子どもたちを政治運動に“参加”させたとき、全国紙の朝鮮日報はこう非難していた。(2019/08/19)

成均館大学社会学科のク・ジョンウ教授は「10歳ほどの子供が自分で明確な政治観を持って集会に参加するなど考えられない」「厳密に考えれば児童虐待に相当する可能性もある」と指摘した。

「親日派自由韓国党解体」童謡メドレーを小学生に歌わせた親北団体

日本が相手ならこの基準は適用されない。

 

こんな「反日教育」が韓国の学校で、どの程度や規模で行われているかは分からないけど、この小学生の言葉は「おじいさん、日本は私たちの敵だよ」と言った幼稚園児と重なる。

でも「これが韓国の教育だ」ということはなくて、ほんの一部分に過ぎない。はず。
知り合いの韓国人にこんな様子はまったくない。
イ氏が心配するように、「今韓国の小学校で全教組の教師を通じて日本に対してどんな教育がなされているのか、皆さんには現場をチェックしてみることを望む」という状態だ。
韓国の教育について全体的な実態を調べて、テレビか何かで伝えてくれたらいいのだけど。

とにかく、こういう「悪の、敵の教育が行われている。洗脳を通じて伝えられる不変の敵対感情」を変えようとしているのがイ氏なのだから、応援しないわけにはいかないではないか。

 

で、こうした教育が最低最悪の結果であらわれるのがネットへの書き込みだ。
日韓が旭日旗や慰安婦問題などで対立すると、いっつもネットでは差別語や侮辱語が飛び交う憎悪のワンダーランドになる。

下のようなひどい言葉が挨拶のように使われていて、きっといまもネット空間のどこかでこんなやり取りがされているはずだ。
目くそは鼻くそを呼ぶから、日本からもひどい表現があるけど、韓国には負ける。

 

 

 

 

ネットで罵倒するとき、「放射線」「猿」といった言葉をよく使う。
「慰安婦が強制連行されたという根拠はなにか?」とネットで聞いたら、「放射線に汚染されたおまえの脳では理解できない」と言われた。

「反日批判本」の必要性がおわかりいただけただろうか。

 

「日本に歴史の授業はあるのだろうか?」

あるけど事実を教えています。

 

 

こちらの記事もどうぞ。

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韓国 「目次」 ②

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近くて遠い日本と韓国 「目次」 ①

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2 件のコメント

  • おそらく、片親が日本人で、韓国人と日本人のハーフの子供も韓国にはたくさん住んでいると思うのですが。その子達のことは、どう考えているのでしょうかね? かわいそうに。
    韓国版「ダビデの星」のような差別主義ステッカーを学校で子供達に貼らせるとか、頭がヘンだとしか思えない。何をやるにもドイツが国民的な手本だそうですから、昔のドイツでやっていたことも見習っているのでしょう。「見習われる」側のドイツ人にとっても迷惑な話だと思いますよ。(そういや確か、韓国人って、ドイツ人からは非常に嫌われていますよね? それだけでも気付かんかな。)
    でも自分達のやっていることの愚かさは、自分達が気付くしか、改まることはないでしょう。彼らが本当の意味で先進国になるのはそれからですね。残念ながらまだずいぶんと先の話になりそうだ。

    米国は先進国の座から自ら降りるつもりなのかな? と、皮肉では言いますが、実は米国では「差別は絶対にノー!」と言う人がサイレントを含めてまだまだ多数派であり、その主張を具体的な行動で示す人もたくさんいる。やはり先進国だ。
    日本も米国にほぼ同じか、むしろもっと反差別的な社会だと思いますよ。サイレントが多いけれども。

  • 「日韓ハーフの子どもへの配慮はどうしているんだろう?」といつも思います。
    ドイツ人に話を聞いても、自分たちが「隣国への謝罪の手本」として、韓国によく引用されていることはまったく知りませんでした。
    ナチスドイツの被害を受けたイスラエルやポーランドでも、絶対に「ドイツは敵だ」なんていう教育はさせません。
    でもこれはいくつかの事例ですから、全体的には分かりませんけどね。

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。