いまは慣れたけど、欧米人と話をしていると、大麻に対する見方の違いには何度も驚かされた。
日本で大麻は絶対悪だけど、欧米ではそれほど深刻なものではない。
酒やタバコのほうが有害と考える人も多い。
最近、ラグビーW杯を見るために来日したイギリス人と知り合って、一緒にご飯を食べに行った。
「日本文化に興味があります」と言う彼に神道の話をしているうちに、話題は大麻の使用に移る。
日本と同じくイギリスでも大麻は違法で、持っていたら警察に捕まってしまう。
でもイギリスで大麻は広く出回っているから、個人的に使用するだけなら社会的に黙認されている状態だ。
警察は他にやることがたくさんあるから、大麻の密売人でもなければ捜査対象にはならないらしい。
イギリス人ジャーナリストのコリン・ジョイス氏もニューズウィークの記事(2018年09月05日)で同じことを書いている。
個人で使用しているだけなら野放しのようだ。
イギリスでは大勢の若者(あるいはほどほどの年の人々)が大麻を吸っており、夏ともなれば公園や公共の場で大っぴらにふかしている。
イギリスでもじわり漂う大麻容認の空気
神道と大麻には深い関係がある。
たとえば神職が車のお祓いをするときに使う道具が大麻(おおあさ・たいま)だ。
現今では祓う対象となる人や物に向かって、大麻を左・右・左と振って使用し、これによって大麻に穢が移ると考えられている。
大麻は古事記にもでてくるもので、日本の伝統文化のひとつ。
でも欧米とちがって、個人の嗜好としての大麻は厳禁だ。
大麻の吸引は酒やタバコより人体への害は少ないという話は、欧米に比べればほとんど支持されていない。
大麻解禁を支持する声はネットではあるけど、発言に責任をともなう政治家や大手マスコミはそういうことを言わない。
いまの日本では受け入れられないから。
オランダは以前から「大麻解禁国」として有名だ。
でもその理由は国民の間ですでに大麻が出回っていて、規制することが困難だったから。
だったら政府のコントロール下において、国で管理したほうがいいと考えた。
厳しい政策で薬物を完全に追放することは不可能だという前提に立った、オランダ政府の薬物(麻薬)に対する国内政策の2つの原則を指す。
オランダで「コーヒーショップ」といえば大麻を吸う店のことを指す。
ちなみに、大麻を使用したあとで車を運転することは禁止されている。
オランダのコーヒーショップ
オランダのような大麻の合法化はカナダやアメリカの州でも進んでいる。
つい先日オーストラリアでも首都のシドニー、ではなくてキャンベルで個人での大麻使用が認められた。
時事通信の記事(2019年9月25日)
州や州に準ずる自治体で「嗜好(しこう)用大麻」を解禁するのは豪州で初めてという。
それによると、消費目的で18歳以上の成人1人当たり50グラムまでの所持や1世帯当たり4株までの栽培を来年1月末から合法化する。豪首都、大麻解禁へ
でも国として(連邦政府)は嗜好用大麻を認めていない。
日本だと、例えば静岡県のみで大麻が合法化されたら大騒ぎになるけど、オーストラリアは国土も社会も違うから、そのへんのことは問題にならないのだろう。
それにしてもここ数年、欧米では大麻解禁の動きが本当に進んでいる。
先ほどのニューズウィークの記事によると、イギリスでは多くの政治家が合法化を訴えている。
英保守党の元党首ウィリアム・ヘイグだ。彼は、これまでのドラッグ論争は「徹底的に取り返しのつかないほど負け」だったと主張。今やあらゆる政党から多くの政治家が大麻合法化を呼び掛けており
大麻使用を容認することが先進国のあかし、というのはネットの書き込みで、実際には社会の状況や価値観の違いでしかない。
欧米と違って日本では「ダメ、絶対!」だから、オーストラリアやカナダで大麻を吸引しても国内法(大麻取締法)が適用される場合もある。
だから「海外でなら大丈夫!」と思っていると、帰国後に人生が狂うかもしれない。
くわしいことはこの記事をどうぞ。
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大麻合法賛成派は「大麻は酒・タバコより安全」と言いますが、使ったこともないのになぜ安全と言えるか理解出来ませんが、大麻合法反対派も「大麻は酒・タバコより危険」と言いますが、使ったこともないのになぜ危険と言えるのかと平行線を辿ります。
しかし、大麻合法賛成派は自分達も使いたいから賛成しているにも関わらず、本当に大麻が合法化されたら今度は非合法にしろと真逆の反論をすると思わざるを得ません。
そんなに大麻が合法化したいなら、一度カナダに行き自分も使用すべきです。
これは安倍政権を批判する野党と非常に似ており、「安倍辞めろ」「安倍倒せ」と叫びつつ、代案は一切出さず、しかも政権取るか取らないかで全く信用出来せん。
p.s 因みに僕は大麻合法反対派です。
自分の願望に沿って言いたいことを言ってるだけでしょうね。
いまの日本は欧米ほど大麻が出回っていませんし、解禁する必要はありません。