ボクはポーランドへ行ったことがないけど、そこを旅行した人の話は何度か聞いたことがある。
その中で「ポーランド人は無表情」というワードを聞いて、それが印象に残っていた。
それから数年後、ポーランドで生まれ育ったベトナム人(中身はポーランド人)にそんな話をしたら、「それはきっと秘密警察のせいですよ」とビックリなことを言う。
ポーランドが旧ソ連の影響下にあったときには、街中でうかつに政府批判なんかをすると、それが秘密警察に伝わって、夜中にドアをノックされてそのままどこかへ連れて行かれることがあった。
まわりを警戒する時代がずっと続いたから、ポーランドの人たちは喜怒哀楽の感情をあまり表情にださなくなったという。
でもそれは旧ソ連時代のことだから、いまの若い人たちはそうでもないらしい。
さて、ここからは韓国の話ですよ。
不正投資や子供の大学不正入学など次から次と疑惑がでてくることから、“たまねぎ男”(むいてもむいても疑惑が尽きない)と呼ばれる韓国のチョ・グク前法相。
つい先日、チョ・グク氏の妻が偽造文書の疑いなどで逮捕された。
こうなると当然、次はチョ・グク氏が逮捕されるかどうかに関心が集まる。
と思うのだけど、韓国人の注意は別のところに向けられた。
それは日本人からしたら、「クソどうでもいい」と思うこと。
いまはソウル拘置所にいるチョ・グク氏の妻のもとに息子が面会に訪れた。
そのとき息子が着ていたのが「ノージャパン」の象徴で、不買運動のメイン・ターゲットにされているユニクロの服だった。
韓国国民がこんな“親日行為(=裏切り行為)”を見逃すはずない。
ネット掲示板に「チョ・グク前法相の息子が母親との面会に選んだ服はユニクロ」というスレが立ったところ、賛否の声が上がって大いに盛り上がっている。
さすが、目の付けどころが韓国人。
Record chinaの記事(2019年10月26日)からそれぞれの声を紹介しよう。
韓国前法相の息子、逮捕された母親との面会に「ユニクロ」で登場?
〇批判派
「父親は先陣を切って反日を推し進めていたのに息子はユニクロの服を着ている(笑)」
「このご時世にユニクロの服を着るなんて笑わせてくれる」
〇擁護派
「不買運動が始まる前に買ったものなら問題ない」
「チョ氏も少し無神経だとは思うけど今はそんなことまで気にしている余裕はないのだろう」
この他に、こんなスレを立てたことを批判する人もいる。
「こんなことを掲示板のネタにするなんて幼稚だ」
「さすがに度が過ぎる。ロゴがあるわけでもないのに」
(ロゴがないのによく分かるな)
いまはムン大統領の側近で法務大臣だった人物の逮捕が噂される状況。
そんななか逮捕された母親に息子が面会に訪れたら、「あ!ユニクロだ」と問題視されるのがいまの韓国社会。
まあ実質的に日本にはまったく関係ないから、各自全力でがんばってください。
韓国人が国内の親日行為を取り上げて問題視することは、いままでにウンザリするほど見てきたから「もう親日騒動で、これ以上あきれることはないだろう」と思っていた自分の甘さをこの土日にしっかり反省しようと思う。
“嫌韓”が多い日本のネット掲示板を見てみたら、これには逆に好意的な書き込みが多かった。
・ユニクロって見て分かるものか?
・ほんとに不買が好きなんだねぇ
・ユニクロって韓国人にとってそんなに浸透してるの? 下手したら日本人よりもユニクロ好きなんじゃねーか?
・そうだ、ユニクロを超える衣料製品を韓国で作ればいいんだ。頑張れ韓国
・犯罪を犯したかどうかよりも反日かどうかの方が重要らしい
・裏を返せばみんな持ってるんだろ
まえにも書いたけど、友人の韓国人がことし日本に来る予定だった。
でも、「国の雰囲気があるからいまは無理」ということでそれは無期限延期になる。
上のユニクロ問題からも、いまの韓国社会をおおう空気が伝わってくる。
日本旅行の写真をインスタグラムに載せたら、“親日行為”とみなされて知らない人から「おめでとうございます!あなたは売国奴です」といったメッセージが送られるのだ。
くわしいことはこの記事をどうぞ。
仲良しグループの中で日本製品の不買運動をしている人がいたら、その人がいる場ではユニクロを着ることができなくなる。
どこかに行ったり何かを食べたりしてその様子をSNSにアップするときには、まわりから「あいつは親日派」と思われないように気をつかう人もいる。
こんな話を聞いていたから、母親と面会した息子がユニクロの服を着ていたことが問題視される背景も、改めて考えてみれば理解できなくもない。
いま韓国で起きているニュースを知ると、秘密警察を恐れて周囲の目を警戒しながら行動していたポーランド人の話が頭に浮かぶ。
ちょうどいま、「wowkorea」のこんな記事(2019/10/25)を見つけた。
「“日本の植民統治への擁護行為”処罰特別法をつくらねば」=韓国シンクタンク
日本統治時代を擁護するような人間がいたら法律で処罰できるように、韓国与党のシンクタンク「民主研究院」が「日本帝国(日帝)の植民統治擁護行為」特別法を制定する必要があると訴えた。
これによって「韓国の正統性と民族の精神」を傷つけるような「韓国国内の親日勢力」を消したいらしい。
もし本当にこんな法律が制定されたら、「慰安婦の強制連行説には根拠がない」とか「慰安婦は性奴隷ではなかった」といった事実を言っただけで処罰されるかもしれない。
与党の政治家がこんなことを正義として行うのだから、やっぱりいまの韓国社会は恐ろしい。
こちらの記事もどうぞ。
> 「ポーランド人は無表情」・・・そんな話をしたら、「それはきっと秘密警察のせいですよ」とビックリなことを言う。
これと同じ話、ロシア人女性からも聞いたことがあります。それに加えて、最近の映画(ジェニファー・ロペス主演の女スパイ映画だったか?)でも同じようなセリフを確か聞いたような気がします。
ロシア(旧ソ連)や東ヨーロッパにおいては、結構ポピュラーな話なのかもしれないですね。
なお当然ながら、同じ失敗を日本は繰り返してほしくないです。
「日本の植民統治への擁護行為”処罰特別法をつくらねば」なんてなことを本気で言ってるんですね、「共に民主党」という政党は。80年代の民主化運動の人たちですよね?本当に残念極まりありません。当時、私は大学生で、この運動に大きな期待を寄せていました。情報源は、岩波書店の「世界」でした。今思えば、これしか情報源はなかった。「がんばれ、がんばれ」と、心の中で叫んでいました。あれから、何十年とたち、「彼らは仲間ではなかった」と、確信するようになりました。前から、「おかしいな」とは思ってたんですけど。私たち高齢者が、特に「嫌韓」であるのは、「さもありなん」と思います。「仲間」と思っていたに、「仲間」じゃなかったわけですから。
そうなんですね。
本家の旧ソ連なら、むしろそれが当たり前かもしれませんけど。
じつは東ヨーロッパではわりとポピュラーというか常識で、ドイツ人とリトアニア人から同じ話を聞きました。
それをまとめてひとつの記事にしようと思ってます。
「反日種族主義」という本でソウル大学の元教授らがいままでの反日教育を批判する本を出版して、いまベストセラーになってます。
そんな動きに危機感を持っている人は韓国に多いと思います。
正面から反論できなかったら、言論を封じようとする人も出るでしょうね。
与党がそうしてマスコミも認める社会は困りますが。
岩波書店の「世界」が人気だったころは、朝日新聞は韓国を軍事独裁政権と批判していたと思います。
でもいまはすっかり韓国サイドです。
昔はわたしも「日本は韓国に誠意ある謝罪をするべき」と思っていた時期もありましたが、いまは無意味だと思っています。