反日社会：韓国の雰囲気「おめでとう！あなたは売国奴です」

私事から始めてなんだけど、本当はことし、友人の韓国人が日本に来る予定だった。

でも、韓国に吹き荒れた反日愛国ムードがそれを吹き飛ばす。
日本の対韓輸出の管理強化に対して、ムン大統領は「二度と日本に負けない。勝利の歴史を作る」と対抗心をあらわにし、韓国のマスコミは「日本の経済侵略」と悪意を込めて呼ぶ。
政治やメディアに反日感情をあおられた国民はそのまま、「日本製品は買わない・日本には行かない」のノージャパンを展開。

そんな７月、ソウルに住んでいる友人から届いたメールがこれ。

「日本では韓国を嫌いでも、若者は韓国の文化が好きな雰囲気だと言っていますが、それはどうですか。韓国も最近は日本へ行く飛行機代が安いです。行きたいと思ってるけど国の雰囲気があるし、」

当時の韓国メディアの報道では、日本では嫌韓感情が高まっているものの、韓国文化が好きな若者は多い、という感じだったようだ。
まあ、大体あってる。
いまの日本で、韓国に好印象を持つ層は10代・20代の女性ぐらいだろう。

市民がこんなマークをSNSでシェアしている。
スーパーの入り口には、「歴史の反省のない日本の製品は販売しません」という貼り紙をはる。
市民団体は日本企業のロゴが描かれた段ボールを一斉に踏みつぶすパフォーマンスをする。

こんな反日活動を見せられて韓国が好きになる日本人がいたら、その人間はどこかゆがんでいる。
でも、そういう反日空間とは別世界にいて、K-popや韓国コスメを楽しむ若い女の子の韓国愛は相変わらず。
だから、「日本では韓国を嫌いでも、若者は韓国の文化が好きな雰囲気」という韓国の報道は間違ってはいない。

それより気になったのが、「行きたいと思ってるけど国の雰囲気があるし」ということばだ。
日本旅行には行けない空気が韓国社会にある。
先ほどのマークでもドクロの横に日本行きの飛行機があったから、その雰囲気は何となくわかっていた。

それがはっきり見えてきたのは、jbpressのこの記事だ。（2019.8.1）

韓国の若者に人気の高いインスタグラムでは最近、「＃日本旅行」などを見つけ出し、フォローするアカウントが流行っている。アカウントには「日本旅行に行く売国奴をフォローするアカウント」「あなたをフォローします。おめでとうございます！　あなたは売国奴です」などの紹介文が書いてあり、

韓国で横行、日本製品利用者への「売国奴」認定

これは７月のことだから、友人の言葉と時期がピッタリ重なる。
全国民的に「ボイコットジャパン運動」をしているのに、日本旅行をするような人間は「売国奴」認定されてしまう。
日本旅行での写真をSNSに投稿すると、「土着倭寇」「日本旅行に行って放射能料理をたくさん食べたか」といったコメントがつけられる。
同じ国民の間でこういう人間を見つけては、「おめでとうございます！　あなたは売国奴です」といったメッセージを送る。
なんというか、病んでいる。

「行きたいと思ってるけど国の雰囲気があるし」というのはこういう国の状態を指しているのだろう。
「これは反日活動ではなくて、安倍政権への抗議の気持ちを表明している」なんて韓国メディアの報道を見たけど、実際にやっていることは「親日狩り」だ。
これは国民的ないじめで、安倍政権とは関係ない。

さて、９月ごろの韓国社会の雰囲気はというと、相変わらず日本旅行に行くことはタブーのようだ。
日本に行くとしても、まわりの人には絶対に言えないという空気。
公開範囲を友人に限定しても、旅行の写真をSNSにアップできないだろう。

産経新聞の報道（2019/09/29）によると最近では、ボイコットジャパンはちょっとした善行になっている。