今回の内容
・サラリと前回の復習
・英会話は、「英語」と「会話」
・表情であらわすことも訓練が必要
・サラリと前回の復習
前回、英会話の力を伸ばすには、こんなふうに発想を変えたらいいということを書いた。
・いろいろな状況に応じた、数種類の英語表現を覚える。
↓
・1つの英語表現を覚えて、いくつもの意味で使い分けるようにする。
たとえば、3つの英語表現を覚えるのではなくて、1つの表現を3種類に使い分けるようにするということ。
その方が楽だし、実際の会話の場面でも使える。
別の言い方をしたら、英語の表現を「覚える」というより、「使うこと」を重視するという勉強法に変える。
外国人と英語で会話する場面を考えたら、そのほうが実用的だから。
では、1つの表現をどうやって、3種類の意味であらわすか?
自分の気持ちを伝える手段は言葉だけではない。
「喜びの英語表現」を覚えないと、うれしさを相手に伝えられない。
そんなことはあり得ない。
「目は口ほどにものを言う」ということで、言葉だけではなく、表情や声の大きさでも伝えるようにすればいい。
ドミトリーは出会いの宝庫
・英会話は、「英語」と「会話」
その例として、前回の記事で「ファンタスティック」という言葉を紹介した。
「今度、~に行かない?」と外国人から誘いを受けたときの「いいね!」という返事として使うことができる。
「そのラーメンの味は、どう?」ときかれたときの「おいしいよ」という意味としても「ファンタステック」という言葉を使うことできる。
声の大きさや表情を変えることによって、1つの言葉をいろいろ意味として使うことができる。
「英語表現をたくさん覚えるより、1つの英語表現を表情や声の大きさを変えることで、いろんな意味で使い分けたほうがいい」
日本人に英会話を教えているイギリス人の友人が、ボクにそんな勉強法をアドバイスをしてくれた。
「だって英会話って、会話だぜ?自分が考えていることや気持ちを相手に伝えることが大事なんだ。そのための手段は言葉、表情、身振りといろいろある。でも、日本人は言葉で伝えることばかりを考えるんだよ」
「英会話」は「英語」と「会話」で成り立っている。
そのうちの「英」の部分だけを見ていて、「会話」の部分には注意を払っていないんじゃないの?
彼はそう言いたいらしい。
英会話で、自分が思っていることや感情を外国人に伝えるときに、「言葉、表情、身振り」の要素のなかで、言葉だけを重視していなかったか?
もし、そうなら、その発想を変えた方が英会話の力はのびる。
英語の能力が上がるというより、会話の力がのびるということ。
彼がそんなことを考えたのは、日本人が頭で文を考えながら会話をしようとするからだという。
「日本人は英語を正確に言うことにこだわりすぎてる。もっと自分の気持ちそのまま表情や身振り、声の大きさで伝えるようにした方がいい。その方が自然だし、会話も楽しくなる」
でも、英会話学校の生徒は、英語の正しい表現や状況に合った言葉を教えてもらいたがる。
「英語の勉強」としては、その方が「やっている感」はあるかもしれない。
もちろん、生徒が望めば彼はそれを教える。
でも、彼には「会話って言葉だけじゃないんだよなあ」という思いが強くある。
先ほど、声の大きさや表情を変えることで「ファンタスティック(すごい)」をいろいろな意味で使うことができると書いた。
これは、前に紹介した「no way」という言葉でも同じ。
声の大きさや表情を変えることでいろいろな意味になる。
「no way」は、「あり得ない」が基本的な意味。
・嫌そうに言えば、「絶対、イヤ」「マジでやらない」という拒否の表現になる。
・残念そうに言えば「残念ねえ」「がっかりだ」という落胆の表現になる。
・びっくりした顔で「ノ~ウェ~イ」とのばして言えば、「ウソでしょ?」の驚き
の表現になる。
それぞれの場面で、「I really hate it 」「it’s a shame」「I can’t believe it」と3つの表現で言うより、表情と声の大きさを変えて「no way」で使い分けたらいい。
英語の初心者だったら、その場に合った正確な英語表現にこだわるよりも、とにかく「覚えて使うこと」を重視した方が良い。
それが自然にできるようになったら、いろんな英語の表現を覚えればいい。
・表情であらわすことも訓練が必要
外国人に話を聞いても、日本人との会話で正確な表現や英文法なんて求めていない。
「英語の試験や仕事じゃあるまいし、友だち同士の会話なら言いたいことが伝わればそれでいい」と思っている人ばかり。
日本人は英文を覚えて正確に思い出して話そうとする人が多い。
でも、英語の初心者が正確さを気にすると、かえって話せなくなる。
自分が感じた気持ちを、顔に出して相手に伝える練習も大切だ。
日本の学校で英語を勉強するときは、日本語を英文にする学習はするけど、気持ちを表情で表す練習なんてしていない。
だから「顔で気持ちを相手に伝える」ということが日本人には、難しい。
これは意図的にやらないと、なかなかできるようにはならない。
英語の初心者ほど、表情で伝えるという発想を大事にした方がいい。
これも1つの英会話の勉強だし、その方が英会話の力はのびる。
もちろん、何ごともやり過ぎはいけないけどね。
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「表情を豊かに」といっても、いつもハイテンションでいると、一緒にいる相手が疲れることもある。
これは日本人同士でも同じだけど。
あと、相づちを打つ回数には注意した方がいい。
ここがダメだよ、日本人の英会話「相づちとReally?」が多すぎる!
「相づち」って言葉を英語で何て言うのだろう?
と思って調べてびっくり。
「Weblio 英和辞典・和英辞典」には、そんな英語がなかった。
「Aizuchi」と日本語をローマ字にしただけになっている。
相槌の英語 主な英訳 Aizuchi
研究社 新和英中辞典での「相槌」の英訳
相槌を打つ•give responses (to make the conversation go smoothly)《★英語では時々相槌に uh‐huh などと言うが, 日本語の会話のように頻繁に相槌を打つことはしない》
欧米には日本人のように「相づち」を打つという考えが少ない。
日本人同士の会話ならいいけど、外国人と話すときは、これも意識して少なくした方がいい。
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