【2019年の日韓関係】日本はこれ以上、韓国の”甘え”を許さない

 

明けましておめでとうございます。
なんて言っていたときから、早くも一週間が終了。

いつもの仕事も始まったいま、日韓のトップで差がありすぎると韓国で話題になっている。

聯合ニュースの記事(2020/01/07)

文大統領「日本は近い隣人」 安倍氏は「韓」一文字=新年演説に温度差

ムン・ジェイン大統領と安倍首相がそれぞれ新年の演説と年頭記者会見を行ったところ、「相手国に関する言及のボリュームと内容にはかなりの温度差があった」と韓国紙が不満そうに書く。

ムン・ジェイン大統領は「日本は最も近い隣人だ」と言い、韓日関係の改善を進めていきたいという姿勢を見せた。
しかし口だけ。
「日本が輸出規制を撤回すれば、両国関係はさらに早く発展していくことができる」とあいかわらず他人まかせで、具体的な行動がまったく見えやしない。
韓国が無責任な態度を撤回して、日本との約束を守らないと何も始まらないのに。

一方、安倍首相はことし初の記者会見で、韓国については何も言わなかった。まさかのスルー。
でも完全スルーではなくて、「韓」と一文字だけは言った。
首相は、「東アジアの安全保障環境がかつてない厳しい状況の下、日米、日米韓の緊密な連携はもとより、ロシアや中国との協力関係を築くことは極めて重要だ」と言う。
韓国についての発言はこのときの「カン」のみ。

拉致問題の早期解決に触れて「金正恩(キム・ジョンウン)委員長と条件なしで直接向き合う考えだ」という積極的な態度と、黙殺で終わったムン政権への態度が本当に対照的だ。

 

まるで放置のような、韓国への冷たさにはそれなりのワケがある。
きょねんの12月24日、首脳会談をおこなった安倍首相はムン大統領に直接こう訴えた。

「韓国の責任において解決してほしい」
「根本の問題が解決しない限り、日韓関係はこのままだ」
「福島をいじめるのもいいかげんにしてほしい」

福島を~というのは、韓国側が放射能汚染の恐怖を世界であおっていること。
くわしいことはこの記事をどうぞ。

安倍首相の「福島をいじめるな」に、韓国がまさかの対応

 

大統領にハッキリ伝えた背景には、関係改善に向ける日本の決意がある。

読売新聞は「従来の日韓関係は、懸案が生じるたびに日本側が譲歩してきた。しかし、今回は日本政府内に『これ以上、韓国の「甘え」を許容できない』との意見がかつてなく強い」と伝えた。そして、その陣論の先頭に安倍首相が立っているということだ。

文大統領に直撃弾飛ばした安倍首相「福島をいじめるのもいいかげんにしてほしい」

安倍首相は元徴用工問題について、「一ミリも譲歩しない」と周囲に話しているという。

 

先日、元徴用工問題の「真の解決」として韓国の市民団体がこんな滅茶苦茶な要求をしてきた。

・加害者(日本政府)の強制動員事実の認定と謝罪
・謝罪証拠としての賠償
・事実と教訓の次世代継承(歴史教育)

日本に一方的な譲歩を求める提案に、菅官房長官は「まったく興味はない」と瞬殺。
韓国の国内問題は韓国で解決するのが当たり前。だからこの一蹴はしごく当然のこと。

くわしいことはこの記事を。

韓国「これが徴用工問題の“真の解決”だ」→日本「興味ない」

 

これまで日韓関係で歴史問題が起きると、そのたびに日本側が解決策を提案してきた。菅官房長官はこの負の歴史に終止符を打とうとしているのだ。

いまの最悪の関係が改善されるかどうは、すべて韓国の行動にかかっている。
ムン政権が国際法を守れば劇的に前進するだろうし、「日本は最も近い隣人だ」と言うだけなら、「根本の問題が解決しない限り、日韓関係はこのままだ」で終わりだ。

ことし初の記者会見で「韓」としか言わなかったことからも、「これ以上、韓国の「甘え」を許容できない」という日本政府の意思が伝わってくる。
甘えは許さないしもうさせない、という日本の態度がことしの日韓関係のキーワードになる予感がする。

 

ちなみに徴用工訴訟の原告側が日本企業の資産を現金化したら、ムン政権がそれを黙認したら、日本は韓国に対して、関税の引き上げや送金の停止、ビザの発給停止などの対抗措置をとることもあるという。
韓国側が内容のないキレイなことを言って日本の譲歩を待っていると、近いうちにとんでもないことになりそうだ。

今回の記事に関しては、ムービング・ゴールポストも参考にしてくれ。

日本では韓国が約束・宣言・合意・条約を、勝手に変更または無視して決定事項を履行せず、日本に追加要求をする状況を意味する時に使われる。

ムービング・ゴールポスト

これにも日本が韓国に対して安易に譲歩してきたという甘やかしの歴史がある。

 

 

こちらの記事もどうぞ。

近くて遠い日本と韓国 「目次」 ①

近くて遠い日本と韓国 「目次」 ②

近くて遠い日本と韓国 「目次」 ③

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。