ワタクシメ3年前にこんな記事を書きました。
日韓の慰安婦問題、海外の反応は?アメリカ、イギリス、中東での表現
慰安婦についてこの当時は(いまもそうだけど)海外ではだいたい「Comfort Woman」(慰安婦)と 「Sex Slaves」(性奴隷)の2つの表現があった。
前者は客観的な事実にもとづいた表現で、後者は悪意や偏見、誤解にもとづいたもの。
太平洋戦争中には日本人や朝鮮人女性の慰安婦はいたけど、「性奴隷」だったという事実を裏付ける根拠は何も見つかっていない。
慰安婦とは慰安婦のことで、別の何かにすり替えてはいけないのだ。
上の記事で、アメリカのThe New York TimesとカタールのAl Jazeeraは「Comfort Woman」を使っていたのだけど、イギリスBBC Newsは残念なことに、
Japan Row With South Korea Over Sex Slaves
と「Sex Slaves」になっている。
それからときは流れて、この前別の記事を書いているときにBBCの記事を読んでいたら、慰安婦問題に言及してこう書いてあった。(2 December 2019)
It also sent tens of thousands of women from across Asia – many of them Korean – into military brothels to service Japanese soldiers. The victims became known as “comfort women”.
South Korea and Japan’s feud explained
慰安婦が何万人いて、その多くが朝鮮人だった?
そうは書くけど、その根拠は一切スルー。
信頼性の高い日本政府のアジア女性基金調査のホームページを見ると、慰安婦の数は2万人~41万人とかなり幅が広い。
つまり、正確なことろは誰にも分からないのだ。
韓国の唱える「20万人の強制連行説」をBBCが採用しなかったのはグッジョブ。
ただ、「many of them Korean」とあるけど、アジア女性基金調査では、たしかに朝鮮人慰安婦は多かったものの日本人慰安婦もたくさんいたことが確認されているから、朝鮮人女性が「絶対的多数を占めるにはいたっていないということです」としている。
そしてBBCの記事は、そうした慰安婦を「The victims」(犠牲者)と表現する。
「Sex Slaves」という虚構と悪意の塊よりは改善されたけど、全体的にはまだまだ韓国寄りの文章だ。
慰安婦を「性奴隷」と書く海外メディアは減ってきたように思うけど、BBCの記事のように、世界にはまだまだ慰安婦についての無知と誤解がまかり通っていそうだ。
日韓の間で慰安婦問題は2015年の合意で解決したけど、日本政府にはやるべき仕事が残っている。
いままで韓国の主張に「大人の対応」で沈黙していたツケを、これから払わないといけない。
そうでないと、してもいない“罪”によって、日本や日本人が裁かれてしまう。
海外ではファクトを置き去りにして「平和の少女像」を建てる動きが進んでいる。
日韓外交戦で日本は劣勢に立たされていることはまず間違いない。
ちなみに二枚舌で有名なイギリスはこういうことをしていました。
19世紀末のイギリスやアメリカ合衆国では本国では公娼制が廃止されるが、植民地においては存在し続けた。
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韓国の新聞の特徴②日韓関係が悪くなると慌てる(釜山の慰安婦像)
tens of thousandsは、数万じゃないですか?数十万になりますか?
おっしゃる通り、数万が正解でした。
ご指摘ありがとうございます。