インドネシア人の留学生が「来月3月に母国へ帰国します」と言うから、この前一緒にご飯を食べに行ってあれこれ話をした。
ということで今回は、インドネシア人から見た日本人について書いていこうと思う。
ちなみにイスラーム教徒の彼が日本で最初に覚えた漢字は「豚肉」。
これが印象的で、その話をもとに以前こんな記事を書いた。
ボクが外国人と話をするとき、「日本で感じた違いや驚きってなんですか?」という質問をよくする。
日本に来た直後や半年後で「びっくりポイント」が変わることもあるから、同じ人でもこの質問を何回かすることもある。
ただ1年後になると、「もう日本に慣れましたから、驚くことはありません(≒何度も聞くなや)」と言われるから、この質問もだいたい打ち止めになる。
このインドネシア人留学生の答えはこれ以上なくシンプルで、「とても寒いです」だった。
インドネシア人に季節をたずねると、雨季と乾季の「二季」を答える人が多い。
日本で季節といえば春夏秋冬をイメージするけど、赤道近くでは夏しかない国もある。
だから外国人と話をしていると、「季節=四季」という固定観念がよくぶっこわされる。
あと1か月ほどで日本を去るいま、彼は清潔で快適な環境と離れるのはさみしいけど、この寒さ地獄から一秒でも早く解放されたいという微妙な心理状態にいる。
では一年前、日本に来たころのことをたずねたら、彼は日本人のマナーにすごく関心したという。
「空港から電車に乗って浜松まで来ましたけど、携帯電話で話す人は一人も見ませんでした。人がたくさんいるのに車内はとても静かです。インドネシアとはぜんぜん違うから驚きました」
彼にとってはこれが日本の第一印象。
インドネシア人は基本的にフレンドリーで話し好きだから、初対面の人に話しかけることは日常ちゃめしごと。
例えば彼がインドネシアで電車に乗っていたとき、隣にいた同年代の乗客が彼の好きなアニメグッズを持っていたから、すぐに「ボクもそのアニメが大好きです!」と話しかけて盛り上がった。
インドネシア人同士ならこんなことはよくあるという。
にぎやかなインドネシアと比べたら、日本の秩序と静けさはまさに正反対。
この違いは季節以上に大きいかも。
そう言えば、研修生として日本へきたインドネシア人も同じようなことを言っていた。
インドネシア人の先輩から生活のアドバイスとして、「日本では他人へ話しかける習慣がほとんどないから、日本語を使いたいと思っても、それはしないほうがいい。特に電車や地下鉄で若い女性に話しかけると、警察を呼ばれるかもしれない」と聞いて最初は冗談かと思ったけど、日本で生活しているうちにリアルと分かった。
インドネシアでいうフレンドリーが日本では不審者になりかねない。
だから留学生もこれには賛否両論。
ほとんど話し声が聞こえない車内からは日本人の他人への配慮を感じるけど、みんな無表情だからロボットのような不自然さも感じる。
インドネシア人の彼から見たら、そういう日本人の姿には敬意と冷淡があらわれている。
「気軽に話しかける」という性格は、判断力があれば長所になるし無分別なら警戒される。
この留学生の「日本人は他者への配慮や敬意を大事にするけど、どこか冷たくよそよそしい」という第一印象は一年を通じて変わらなかった。
日本人と一緒に行動して対人関係の微妙な距離感を知ることで、そのイメージは確信にかわったと言う。
> 「日本人は他者への配慮や敬意を大事にするけど、どこか冷たくよそよそしい」という第一印象は一年を通じて変わらなかった。
その印象は全く正しいです。「どこか冷たくよそよそしい」ことこそは、日本人の特徴であり、そのような態度を日本語では「敬遠」と言います。外国人に対してだけでなく、日本人同士でも、他人に対してはそういう態度が基本です。(そのような距離感を無視する人は「ちょっと変な人」と思われて警戒されます。)
そのような「他者に対する敬遠」こそが、実は日本社会の秩序を保つ原動力になっているのだと思いますね。
車内で話す人は減ったけどスマホとにらめっこしてる人は増えてますね。 本を読んでる人も変わらずにいるけどほぼほぼスマホ。 友達といてもスマホ(笑)
留学生の「どこか冷たくてよそよそしい」ってあっていると思います。
ちゃんと日本人を見ているんだなぁと思いました。
赤道直下の人が日本の夏は異常だっていうのをどこかで読みました。 湿度が独特なんだとか。
インドネシアも高温多湿だと思うんですがやっぱり日本の夏は異常なのでしょうか?(^▽^;)
帰国するその人が日本を離れるのがさみしいって言ってくれて嬉しいです。
留学や研修で来て嫌な思いをすることも多いと思うので。
日本人だと相手のプライベートには入り込まないあの距離感がちょうどいいです。
まあ、それが冷たいと感じる外国人はいますが。
けどこれは東日本の話でしょ?西日本だとまた印象が違うのでは?特に大阪。
これはミラノとナポリでも全然人間の印象が違うのと同じこと。
友達がいてもスマホというのは現代的です。
ボクが大学生のころはそれはなかった。
日本人のボクには冷たいぐらいの距離感がちょうどいいです。
日本の夏は湿度が高いですから、これにまいる東南アジアの人は多いです。
母国では一か月の断食中、水も飲まなかったイスラーム教徒が日本だと死んでしまうから、水分だけは取っていました。
彼の場合はよかったですけど、日本になじめない外国人も多いですね。残念ながら。
このインドネシア人がどの範囲で言ったかはハッキリわかりません。
これまで経験した日本全体の印象です。