新型コロナウイルスの感染拡大で苦しむ隣国。
この騒ぎをさらに大きくしたのが韓国の大統領で、文氏の言ったことの逆が現実には起こってしまう。
例えば「近く終息するだろう」と文大統領が国民に言ったあと、新型コロナウイルスは爆発的に広がり、30人ほどだった感染者はすぐに1000人を突破。
さらに文大統領は政府の感染対策について、「韓国は防疫の模範事例として(海外から)評価される」と語った次の日に、首都ソウルで過去最大の感染者が確認されて社会はパニックにおちいった。
「言ったことの反対が起こる逆神大統領」というのはアニメでいそうなキャラだけど、韓国ではこれが現実になっているから、朝鮮日報は軽々しく楽観的なことを言うなと政府に怒る。
新型コロナの感染が止まらない韓国に対して、日本政府が入国制限をおこなうと発表したのはつい先日のこと。
すると「事前に何の連絡もなかった」「外交非礼だ」と怒った韓国は、日本に対して同じように入国制限措置をとった。
いま韓国からの入国を禁止したり制限したりする国や地域は世界で100以上あるけど、韓国がこんな政治的な報復をしたのは日本だけ。
朝鮮日報が指摘したように韓国人は、「日本は韓国に対する加害者だから、韓国は日本に対して何を言ってもやっても問題ないと考えている」から、日本だけにはやり返さないと気が済まない人が多いのだろう。
くわしいことはこの記事をどうぞ。
韓国としては外国から入国禁止・制限をされると経済活動に支障が出るし、国家のブランドイメージや国民のプライドが傷つくから、何とかしてそれだけは避けたい。
それで韓国外交部(外務省)は海外にむけて、感染防止対策はうまくいっているとアピールし、入国制限を撤回させようと理解を求めているところだ。
先日はカン外相がノルウェーの外相に電話で、「必要な人的交流には支障がないようにしてほしい」と頼み込んだ。
このときノルウェー外相は「韓国の透明で開放的な対応を高く評価する」とホメたという。
でも、ノルウェー政府が韓国人の入国禁止を発表したのはその次の日だった。
このタイミングが酷すぎて、中央日報が無念そうに記事(2020.03.16)に書く。
韓国外交長官が電話切るや…ノルウェー、「入国禁止」強力措置へ
といってもこれはすべての外国人に対して行われる措置(14日間の義務隔離措置)で、特別な許可のある外国人は免除される。
だから韓国人だけをターゲットにしたわけではないけど、韓国外相が電話を切ったとたんに入国禁止を発表したノルウェー、無慈悲すぎる。
「事前通知がなかった!」と日本に怒った時と違って、今回韓国側はノルウェーにやさしい。
それだけ欧州が新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)の拡散を深刻に受け止めていると解釈することができる。
日本にもそういう解釈をしてほしい。
こんな「外交非礼」があっても、文政権はノルウェーには報復しない。
なんで日本にはあれほど敵対的なのか。
それにしてもノルウェーには学ぶところがある。
大事なことは情より国益だ。
個人的な関係ならいざ知らず、国家間の関係で大切なのは利益を共有することだから、得より損が多いと分かったら、今回のようにためらうことなく相手との交流は制限するべき。
相手が滅んだら自国もそうなるような運命共同体ではダメで、政治家なら国民の利益を第一に考えて外交をしてくれないと困る。
日本で新型コロナの感染が拡大したとき、中国はすぐに日本からの入国を制限した。
自国民の健康と安全は、他国との友好の上にあるものだからこれは仕方ない。
電話を切ってすぐに入国制限を発表したノルウェーは一見冷たいけど、政府が国益を最優先に考えるのは世界の当たり前。
「友好」や「協力」という言葉が好きな日本人には、こういうビジネスライクな態度が苦手だと思う。
トップが現実離れしたことを言っていると、国民はいろいろと苦労するのだ。
文大統領が“逆神”ということは他国も気づいているのだろう。
こちらの記事もどうぞ。
>「友好」や「協力」という言葉が好きな日本人には、こういうビジネスライクな態度が苦手だと思う。
ははは、必ずしもそんなことはないですよ。現在、世界で活躍する多数の日本人は、欧米にも負けじ劣らずのビジネスライクな判断を平気でできる、冷酷だが有能なビジネスマン他であふれています。
韓国および中国に対してだけ、「友好や協力に基づく配慮」を日本がする傾向があるのは、そのような行動を求める特定の政治勢力・社会勢力からの言動を日本政府が無視できないからでしょう。それは、「自虐史観に毒された人々」と言ってもよい。戦後70年を経て、最近、ようやくその呪縛から逃れつつあるような気がします。
そうなら安心ですけどね。
メディアを見ると情緒的に関係改善を求めるような論調が多いです。
約束違反や国際法違反をそのままにして友好はあり得ません。
>約束違反や国際法違反をそのままにして友好はあり得ません。
そういう「相手の落ち度を責める」主張をまともにできなかったのが、これまでの「和を大切にする」日本人でしょう。日本国内だけだったら、それでも通用するかもしれません。
が、今後は否応なしにグローバリズム経済と文化・文明の国際化が進む時代です。それに立ち向かう用意のできている新たな世代の日本人が、徐々にではあるが、確実に増えてきていますよ。
ぜひそうなってほしいです。
今後に期待ですね。