最近ネットで、「新幹線という言葉は台湾人にとって良い言葉ではない」という書き込みを見た。
「珍幹線」ならともかく、新幹線の漢字にどんな悪いイメージがあるのか?
日本人も台湾人も漢字を使っているから筆談ができて、それがけっこう楽しいのだけど、誤解のもとにもなるから注意が必要だ。
日台では意味の違う漢字があって、例えば「手紙」とはトイレットペーパーのことで、「真剣」とは本物の剣のことをいう。
さらに「放心する」とは安心することで、「娘」は日本と反対で母親をさす。
「新幹線」の場合、調べてみると原因は「幹」という漢字にあることが判明。
ではここでクエスチョン。
「幹」にはどんな悪い意味があるでしょう?
中国の公衆トイレ
答えは日本台湾教育センターのホームページに書いてある。
ちなみに台湾人はよく「幹!(ガン)」と言いますが 、この意味は「F〇〇K!クソ!」的な意味でかなり汚い言葉なので、「幹」は一文字だけで使わないよう注意です。
台湾で「幹」(ガン)という言葉には「フ〇ック」という、とてもお下劣な意味があったのだ。
ただこれは主に若者がネット上で使うスラングで、「ふざけんな!」といった感じらしい。
台湾人の意見で、日本人女性の名前で「幹子」というのを見て心底ビックリしたというのがあった。
「ファ〇ク」という言葉は日本でも放送禁止用語だけど、アメリカでは特に厳しくて、テレビやラジオでこの言葉を言ったら社会的に抹殺される可能性が高い。
アメリカ人にこの言葉を言ったらシャレにならないし、それで殴られても自業自得。
「幹」について台湾人の書き込みを見ると、この言葉を人間に対して使うやつはヤクザか品性下劣な人と見られるから、普通の台湾人がこの言葉を発することはまずない。
「幹」はかなり侮辱的な言葉だから、それを口にすると、こんな結果が返ってくることもあるという。
「ごく稀だが、台湾に慣れた日本人が自分の怒りを表明する為に、この「幹」を台湾人に向け発した場面に遭遇したことがある。その言葉に激昂し、殴りかかる人を止めたこともある。」
これはこの台湾人の個人的な意見だけど、「禁忌の言葉は存在する。台湾ではそれが「幹」である」と日本人に注意を呼びかけている。
この幹という漢字は北京語の発音からできた当て字で、もともとは「姦」だったらしい。
これなら日本人でも、「ファ〇ク」の意味が分かる。
ネットを見ていたら、日本で「東幹久」という文字を見て困惑した台湾人がいたとか、台湾の留学生が鉄道チケットの「幹」にビックリして日本人に意味をたずねたといった書き込みがあった。
でも「幹」を悪い意味で解釈するのは、基本的にはそれだけで使った場合だし(例えば「樹幹」ならOK)、いまでは台湾人も日本の事情を知っているから新幹線も問題ない。
ある台湾人は、ややぎこちない日本語でこう説明する。
「単に「幹」って少しやばい言葉ですが、「新幹線」はもう名詞になって、言いましたら、みんな全然大丈夫ですよ。心配しないでください。」
そうか。なら安心だ。
それにしても「幹」で「F〇〇K」という意味になるとは、漢字の世界は奥深し。
こちらの記事もいかがですか?
日本と外国(イギリス&アメリカ)の台風の話。語源や名前など。
>この幹という漢字は北京語の発音からできた当て字で、もともとは「姦」だったらしい。
その「姦」であった文字が、なぜ「幹」という漢字をわざわざ選択して当て字されるようになったのか、その理由を知りたいですね。
読みが「カン(ガン)」というだけなら漢字は星の数ほどあると思いますが。ふっしぎー。
それとも、何か、このブログにはとても書けないような、口にするのも憚られる事実でも存在するのですか?
「真剣」は日本でも本物の剣を指すとき使いますよ
それについては私も調べてみましたが、分かりませんでした。
なんででしょうね?
もちろんそうですが、「もっと真剣にやりなさい」という日本で一般的な使い方は台湾人や中国人には通じません。
中国語(北京語?)の「姦」が台湾語で「幹」になった理由ですが。
どうやら、「幹」という文字(動詞)には「する/やる」という意味があって、それが一部の方言ではもっぱら「姦る」という意味に多く使われていた。そのため「姦」の読みを当て字するのに「幹」が使われるようになった、という説があるようです。
なるほど。
そんな説があったのですね。
ありがとうございます。
ところで「job」の俗語ですが、調べてみてもこちらにあった意味は見つかりませんでした。
どこで確認できるしょう。
誤解を招かないようその部分はカットさせてもらいました。