手段がいつの間にか、目的になってしまうことはよくある。
体重を5キロ落とすためにマラソンを始めたら、走ることの気持ちよさを知って、体重が落ちた後もマラソンをするようになる。
手段にメリットを見つければ、それが目的となって活動することはめずらしくない。
さて話は隣国だ。
野蛮な日本軍兵士によって傷ついた「慰安婦おばあさん」を支援するといって、韓国社会では正義の化身として活動していた市民団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」(正義連)がじつは「金の亡者」と判明していま大騒ぎになっている。
元慰安婦を利用して金を集めても、それは正義連のメンバーのために使っていたと元慰安婦の李容洙(イヨンス)さんが暴露。
正義連(旧挺対協)の活動をよる知る元慰安婦が、「慰安婦を利用したことは絶対に許せない」と訴えたことで正義連の正義がなくなり、団体の存続理由も薄れてしまった。
くわしいことは朝日新聞の記事(2020年5月25日)をどうぞ。
元慰安婦が支援団体批判 「利用され、だまされてきた」
「慰安婦おばあさんを支援するため」「慰安婦問題を解決するため」と訴えれば国民や政府から金が集まるし社会的な敬意も寄せられるから、正義連にとって慰安婦問題は手放せないほど「おいしい」。
でもこの問題が解決したら、団体は存続する意義を失って下手したら解散するかもしれない。
団体メンバーとしてはそれだけは困るから、手段が目的となってしまい、正義連は慰安婦問題を解決させないための団体となる。
今回、元慰安婦が正義連の正体を告発したことで、いま韓国では慰安婦問題や正義連について改めて考え直す動きが噴出している。
例えば全国紙の朝鮮日報は、外交専門家(チョン・ヨンウ韓半島未来フォーラム理事長・元外交安保首席)のこんな寄稿を掲載した。( 2020/5/24)
正義記憶連帯の積弊を契機に改めて考える慰安婦問題 道徳的優位を喪失したら、克日はさらに遠のく
この中で専門家は、慰安婦問題の解決法として正義連が「日本政府から明示的な国家責任認定を引き出すこと」だけを主張してそれ以外の策を拒否していることを挙げ、それは非現実的と批判する。
実現不可能な目標という点で、これは事実上永遠に未解決として残り、日本が歴史の重荷を負い続けていくようにするという案だ。
日本が絶対にのめない条件をあえて提示することによって、問題の永続化をはかる。
慰安婦問題が未解決として残れば正義連も存続でき、日本を批判すると同時にまた政府や国民から金を集めることがきる。
正義を自称する人間はしょせんこの程度で、彼らは慰安婦問題が解決されないために活動していた。
2015年に日韓両政府が慰安婦問題の最終的解決で合意したころ、正義連の前身・挺対協(=正義連と考えていい)は元慰安婦に日本からのお金を受け取らないよう要求する。
元慰安婦が支援金をもらうと慰安婦問題が解決してしまうかもしれないから、挺対協にとってはとても都合が悪い。
でも元慰安婦の多くは挺対協を拒否し、日本の金を受け取って問題の解決に同意した。
生存する被害者47人のうち36人が挺対協の勧めを無視して補償金の受領を選んだ-という事実は、挺対協・正義連と被害当事者の利害関係が相違していることを立証している。
韓国国税庁のホームタックスによると、正義連が過去4年間に集めた後援金は49億2000万ウォン(約4億2800万円)だけど、このうち元慰安婦の支援のために使われたのは9億2000万ウォン(約8000万円)だけ。
こうしたことから、韓国の外交専門家が正義連の正体をこう表現する。
ほかの目的を追求するため慰安婦被害者を利用し、慰安婦被害者に寄生してきた団体だという非難を免れ難いだろう。正義連が反日を韓国の存在価値として尊ぶ勢力を代弁し、政治的打算を働かせることに魂を売ったのであれば、慰安婦被害者の利益は政治的目的に従属してしまう。
実際にしていたのは元慰安婦の支援ではなくて、寄生して養分を吸い取ること。
慰安婦問題を未解決のままにするために活動するというのは、完全に手段が目的化している。
反日を正義とすり替えて国民や政府にアピールして金を集め、自分たちの利益のために慰安婦被害者を徹底的に利用してきた。
韓国・正義連というのはそういう団体。
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>日本が絶対にのめない条件をあえて提示することによって、問題の永続化をはかる。(改行)
慰安婦問題が未解決として残れば正義連も存続でき、日本を批判すると同時にまた政府や国民から金を集めることがきる。
>反日を正義とすり替えて国民や政府にアピールして金を集め、自分たちの利益のために慰安婦被害者を徹底的に利用してきた。(改行)韓国・正義連というのはそういう団体。
ははは、今さらですね。まあ今からでも告発するに遅くはないですけど、特に世界へ向けて。
そもそも、その「日本軍慰安婦」だって大半が怪しい。「自分は慰安婦ではない、友人の話だ」と公言したこともあるし。今回の件は、そういう人間達同士の仲間割れに過ぎません。
そんなことに(事実を知っていながら)加担してきた日本の政治家やメディアも同罪です。