【スペインからの解放】カラボボの戦いと英雄シモン・ボリバル

 

今回は歴史雑学ですよ。
ほんじつは6月24日なんでそれにちなむ話、カラボボ戦勝記念日と英雄シモン・ボリバルについて書こうと思う。

まずはベネズエラの「カラボボ戦勝記念日」。
当時はスペインの支配下にあったベネズエラで、シモン・ボリバルをリーダーとする反乱軍が1821年6月24日に、カラボボでの戦いでスペイン軍を破ったことで独立を決定づけた。

言ってみればこの日がベネズエラの誕生日だから、いまでは大事な祝日になっていて、テレビではベネズエラの解放軍がスペイン軍を打ち倒すカラボボの戦いの劇を流している。

首都カラカスに住んでいた日本人がブログを見てみよう。(2011/06/25)

朝、テレビを見ていたら急にすべてのチャンネルがカラボボからの中継にかわりました。そして、5000人の若者たちによって、当時の戦いの様子を再現した劇が始まりました。

カラボボの戦い

カラボボの戦い
「世界三大ボボ」といえばカラボボ、サルボボ、ボボ・ブラジルと言われる(わけねー)

 

事前の予告なしで急に番組が変わったら、日本なら苦情が殺到するところだけど、ベネズエラではこれが国民的なお約束で毎度のことなんだろう。
ちなみに上の日本人の印象では、山に囲まれたカラボボでの戦いは関ヶ原の戦いのようらしい。

日本は「世界最古の国」なんて言われることもあって、長い長い歴史の中ではそりゃーいろいろな出来事があったけど、海外ではよくある独立戦争は一度もない。
これは異民族の支配を受けたことがないからで、ある意味幸せなことだけど、「解放記念日」のように国民が団結を確認する日がないのはさみしい気もする。
13世紀の元寇で日本が負けてモンゴル人に支配されていたら、そんな日があったかも。

 

解放者シモン・ボリバル

 

カラボボの戦いは興味のある人だけが知っていればいいけど、このときのリーダー、シモン・ボリバルは常識として覚えておこう。
彼はスペインと戦ってコロンビア、ベネズエラ、エクアドル、ボリビア、ペルーの独立を実現した南米の英雄で、「解放者」 (El Libertador) と言えばシモン・ボリバルを指す。
ボリビアの国名は彼に由来する。

ちなみにベネズエラの国名は、大航海時代にこの地を訪れたヨーロッパ人が水上生活をしていたインディオの様子を見て、「ここってイタリアのベネチアに似てね?」と思って「ベネズエラ」(小ベネチアという意味らしい)と呼んだことに由来するという説が有力だ。
ちなみにちなみに、1999年に国名はベネズエラ・ボリバル共和国になっている。このボリバルが何かは言うまでもないからもう言わない。

 

シモンは人格者で徳のある人間だった。
ボリバル家はアメリカ大陸でも有数の大金持ちだったけど、「スペインからの解放」をライフワークにする彼は所有していた奴隷を自由し、私財のほぼ全てを解放戦争のために使ってしまったから、彼が死んだときには財産と言えるものは残ってなくボリバル家は没落した。

一方で、彼の部下の多くは腐りきっていた。
彼らはシモンを裏切り解放戦争を利用して大金や強大な権力を手に入れ、ベネズエラやペルーなどの支配者層になっていった。
この「悪しき伝統」はいまも続いていて、南米ではワイロや汚職がほぼ公然とまかり通っている。

そのせいかシモンは「最大の背信は、忘恩である。」と言った。
他にも、

「団結せよ!されば我らは無敵となる!」
「歴史上最大の馬鹿者三人は、イエス・キリストとドン・キホーテと私だ。」
「私は人民に選ばれた指導者よりも、指導者を選んだ人民の方に千倍もの信頼を置いている。」

といった言葉を残し、「私の最後の願いは祖国の幸福にある。」という遺言の1週間あと、47歳でにこの世を去った。
1830年12月17日のこと。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。