1945年(昭和20年)8月6日午前8時15分、世界ではじめて核兵器が使われた。この原爆投下によって、10万人以上の市民が亡くなったという。
以来、この日は日本人にとって、犠牲者の魂に頭を下げ、平和を誓う重要な日になっている。
そんな思いに共感する人は世界中にいて、8月6日にはいろんな外国人がSNSに原爆投下や平和に関するメッセージを発信していた。
しかし、ある外国人がした投稿に対しては、ほかの外国人から次のような批判が殺到した。
・This is f〇〇ked!
(これは最低の行為だ!)
・Wow, what an idiot
(ワオ、何というバカ野郎)
原爆慰霊碑の碑文 には「過ちを繰り返さない」という一文が刻まれている。
今回はこの外国人を「しくじり先生」にして、どんな行為が外国人を怒らせるかについて知っていこう。

外国人に「最低の行為」と書かれたことをしたのはコソボ人だ。
コソボはギリシャの上にある小さな国で、面積は岐阜県と同じぐらいで、人口は約160万人しかいない。

コソボの国旗
彼は下の原爆死没者慰霊碑の前に立ち、両手で国旗を広げて記念写真を撮り、それを日本に興味のある外国人が集まるSNSグループに投稿した。

ここで国旗を広げて立つ外国人の姿を想像してほしい。
すると、彼の投稿はすぐに炎上した。最も多くの賛同を集めたのがこのメッセージだ。
・Why do people like taking photos of their flags in other countries? Can’t you put aside your nationalism for a second?
なんで他国に行って、自国の国旗の写真を撮りたがるんだ? その民族主義(国家主義)をちょっと横に置くことはできないのか?
・It is a somber place for introspection. Not for attention whoring
そこは悲しい場所で反省するところだ。自分に注目を集めるところじゃない。
・If you go to another country and raise your flag there , that is considered an invasion !
他国に行って国旗を広げたら、それは侵略とみなされる!
・This is so disrespectful
これはとても失礼な行為。
ボクの見たところ、外国人の8割はこれを非常識で非礼な行為と非難していた。しかし、少数ながら擁護の声もないわけではなかった。
・I really don’t understand why anyone finds anything negative in someone just holding his country’s flag in a photo
だれかが国旗を広げただけで、なんでここまでたたかれるのか本当に理解できない。
・So many narrow-minded people in an international group.
国際的なグループなのに、心の狭い人がたくさんいる。
同じコソボ人が見たら反応は逆だったかも。
個人的には、慰霊碑の前での自国アピールは不適切で不愉快だけど、犠牲者や日本を侮辱する意図はないから、たたこうとは思わない。
それにこういうことには慣れてしまった。
最近どこかの国で、日本の首相が土下座で謝罪する姿を像にして公開する人がいたから、そういう行為に比べればまだマシだ。
それに日本では「迷惑系ユーチューバー」がいろいろやらかすから、外国人が国旗を広げているのを見ても「眉をひそめる」ぐらいで、「This is f〇〇ked!」とまで怒る日本人はいない気がする。
今回のプチ炎上騒ぎで思い出すのは、富士山に登って自国の国旗を広げる外国人たち。
知人のインド人やタイ人が富士山の頂上で(それぞれ別の日)、国旗を広げて記念写真を撮ってSNSにアップしたところ、「そこで国旗を見せる必要ある?」という非難めいたコメントが他の外国人から寄せられたのを見たことがある。
これも見方によってはナショナリズムのアピールになる。
ボクの感覚では、秋葉原や道頓堀ならOK、富士山は微妙、原爆慰霊碑の前はアウトといったところかな。
国旗は愛国心と結びついていて、扱い方によっては外国人に不快感や嫌悪を感じさせるから、この感覚は知っておいたほうがいいと思う。
よかったらこちらの記事もどうぞ。

コメント
コメント一覧 (1件)
富士山もアウト気味かね。登山用の杖につけた小ぶりの旗を広げたくらいなら許容範囲だけど、山に突き立てるような大きさは認められないね。