日本語というのは世界的にも珍しい言語で、平仮名・カタカナ・漢字と文字が3種類もある。
それで日本語を学ぶ外国人には、こんな質問をする人が絶えない。
日本語を書いたり話したりするときに、なんで平仮名とカタカナと漢字をごちゃ混ぜにするの?
カタカナか平仮名だけじゃダメ?
という質問には当然のことながら、
「How do you know when someone speaks with either Hiragana, Katakana or Kanji? 」
(誰かが話をしているときに、あなたはどうやって平仮名かカタカナか分かるんだ?)
とツッコむ人がいた他は、真面目に答えていた外国人が多かった。
「because some japanese words has the same pronounciation by the help of using kanji they can identify what the word really means」
日本語には同音異義語がある。
「はし」や「ハシ」だけだと、橋か箸か端か土師か梯か嘴かよく分からないから漢字があると便利。
カタカナについては「Katakana for foreign words」とこれによって外来語であることが分かるから、慣れれば分かりやすいと指摘する人が何人もいた。
日本人ならこれで混乱することはないけど、「柿(かき)」と「杮(こけら)」の違いとなるとかなりハード。
カタカナさんがどれほど有能かは、その文字のない中国人や台湾人ならよく分かるだろう。
というのは知人の中国人が、「カタカナは日本人の素晴らしい発明ですよ!」と絶賛してたから。
中国語は漢字だけの世界だから、外来語もWi-Fiのような例外をのぞけば全て漢字で表さないといけない。
そうなると言葉の音か意味を漢字にすることになり、例えば「マクドナルド」はその発音を漢字にしてこうなった。
日本語の発音だと違うけど、これで「マクドナルド」に近い音になる。
そして店内に入ると、ストローは意味が漢字化されてこうなった。
元の言葉に近い音でさらに良い意味を持たせた好例がこれで、「口に楽しい」で可口可楽(コカコーラ)になる。
中国人の話だと、それまで社会になかった外来語を表す新しい漢字を考え出すのはけっこう大変で、これがうまくいかないとその言葉は社会にスムーズに浸透しない。
そもそも生まれて初めて「可口可楽」を見た中国人には、それが外来語かどうかも分からない。
これと同じことは台湾人からも聞いたことがある。
その点、カタカナはすげー楽。
耳に聞こえた音をそのまま表記すればいいだけで、カタカナ表記された言葉を見れば、日本人ならすぐに外来語と分かる。
もちろん外来語をカタカナ化することにも面倒なことはあると思うけど、漢字化することよりに比べれば、その労は比較にならない。
元素の周期表がそれを象徴している。
それぞれの元素を漢字で書いたツイートが「まるで呪文!」と少し前に話題を集めた。
勉強が嫌になったので、
中国の元素周期表を筆ペンで書いてみました。久し振りの書写。
もう暫く金偏は書きたくない。#書いてみた #筆ペン pic.twitter.com/rHak5GR876— エミュー(鴯鶓) (@ProkoEnamy11) June 29, 2020
これは台湾や香港で使われる難しい漢字で、中国人の使うシンプルな漢字とは違うと思うけど、中国の単純化された漢字でもカタカナと比べれば呪文レベルだ。
「鎂」はマグネシウム、「鐒」はローレンシウム、「鑪」はラザホージウム、「銠」はロジウム、「鑥」はルテチウム、「氪」はクリプトン、「」はハッシウムというのを見ると、カタカナを考案してくれたご先祖に感謝の気持ちがわいてくるってもんだ。
*マグネシウムは「Mg」でよくね?というローマ字は別の話でここでは関係ない。
そんなワケで、前にある外国人が漢字で書かれた元素周期表(Periodic Table of Elements)と一緒に、こんなメッセージを投稿していた。
Periodic Table of Elements in Chinese
In China, they invent new kanji for every discovered chemical element, while in Japan, they just use katakana for new scientific terms.
中国では、新しく発見された化学元素には新しい漢字を作り出さないといけないけど、日本ではカタカナを適用するだけでいい。
このルールは全ての外来語に当てはまる。
カタカナとはなんと有能なのか!
反論できる?「日本人が、外国人の日本料理をインチキと言うな!」
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