韓国に進出してから、順調に売り上げを伸ばしてきたユニクロ。
でも「好事魔多し」というけど、ユニクロにとっての「魔」は反日だった。
きょねんの夏に始まった日本製品の不買運動で主要ターゲットにされて、こんな悪質な嫌がらせ行為までされたユニクロは大打撃を受けた。
ハンギョレ新聞の記事(2020-12-05)
「ノージャパン」運動がユニクロの成長に歯止めをかけた。(中略)ユニクロの売場に入る人を心理的に圧迫するため、売場の前で撮影しようとする人まで現れるほど、ユニクロは“反日”の象徴になった。
韓国で「ノージャパン」直撃受けたユニクロ、1年で売り上げが半減
ユニクロの商品を購入する人の写真を撮ったあと、「売国奴」「親日(=裏切り者)」というレッテルと一緒にネットにあげて拡散させる。
もう営業妨害で訴えていいだろ?と思うけど、当時ユニクロがそんなことをしていたら、さらに激しくたたかれていたはず。
こんなノージャパンの直撃を受けたら、売り上げ半減も当たり前。
日本人のボクから見れば、不買運動がピークだったころの韓国はこんな異常な状態だった。って思うじゃないですか?
じっさいにはこんな状況がいまもつづいていて、韓国社会を分断している。
朝鮮日報の記事(2020/11/09)
政府が扇動して全国に広がった不買運動に対して、国民の中でも見方が分かれてきた。(中略)不買を支持する人間がユニクロの店内でレジに並ぶ人たちの写真を撮って、「犬豚」というコメントをつけてインターネットの掲示板サイト「ポベドリーム」にアップ。
「ユニクロに並ぶ犬豚」「反日扇動のほうが犬豚」…日本製品不買運動1年、韓国社会の二つの表情
はい、政府がノージャパンを煽ったと韓国メディアも指摘してますよ。
商品を購入する人の写真と一緒に、「二足で歩く豚」「日帝の奴らにひざまずき、首をはねられないと後悔しない」「日本に失せろ」というコメントを付けてネットにアップ。
モザイクなしで一般人の写真を投稿して、無数の他人がそれをシェアして拡散させるというのは、控えめに言って狂ってる。
でもいまの韓国社会では、こんな行為がまかり通っている。
でも当然、こういう反日・愛国行為に反発する韓国人もいる。
別のインターネット・コミュニティーには「あの投稿に使ったスマートフォンにも日本の部品が入っているはずなのに」、「反日扇動の側に付いたことがむしろ犬豚だ」といった声がある。
日本不買が始まって1年以上がたった現在、この運動は大きな分岐点にある。
「日本に対する国民の結集力を見せつけた成功した運動だった」という肯定的な評価に対して、「現実性がなく、国民的な反日感情にだけ頼った政府・与党の大衆扇動にすぎない」というまっとうな批判が共存していると朝鮮日報は書く。というか嘆く。
韓国で不買運動がここまで長くつづく理由はひとつやふたつじゃないけど、確実に言えることは国民の反日感情を煽るメディアがあるから。
たとえばこの「中部毎日」のように、不買運動を「第二の独立運動にしよう」と呼びかける檄文を書く新聞もある。(2020.12.02)
일본제품 불매운동 제2 독립운동으로
いまの不買運動は行き過ぎではないか?
そんな声に対しては、「我々は韓国侵奪と強制徴用、慰安婦動員に対して謝罪しない日本の破廉恥な行動を忘れず、絶対に問わなければならない」(機械補翻訳)と言い返す。
なるほど。
だが待て。
「強制徴用」も「慰安婦動員」も話し合いを重ねて、すでに日韓両政府が解決に合意した事案だ。
その約束を守った側が「破廉恥」だとしたら、破った側はどう呼べばいいのか。
こんなめちゃくちゃな論理を展開して、不買運動が「第2の独立運動で昇華されるよう、改めて心を引き締めよう」と国民に訴える。
影響力のあるメディアがこうやって国民感情を刺激するから、カメラを持ってユニクロで待ち構える愛国反日の戦士がでてくる。
これが「ユニクロに並ぶ犬豚」と「反日扇動のほうが犬豚」の対立になって、韓国社会が真っ二つに分かれるのだ。
こちらの記事もどうですか?
「日本不買は第二の独立運動!」ですか。まあ、それもいいでしょう。韓国人自身が考えることです。
ただし、日本製品を不買するならその代わりをどうするのか? 自国民が起業して、真面目に働いて、努力して、自国メーカー生産品を製造しない限りは、独立運動にはなりませんね。