前回クリスマスツリーについて書いたんで、今回はそのオマケで「韓国起源説」について書いていこう。
なんでこれがオマケになるかというと、2年前に「クリスマスツリーの起源は韓国」という話があちらのメディアにのって、日本で話題になったから。
まぁ、ネタとしてネットでチラホラ取り上がられていた程度で大したことじゃないけど、「韓国起源はそこまでワールドワイドになったか」と感慨深そうな人がいたのはたしか。
その由来となったのは韓国メディア「産業経済ニュース」のこのコラム(2018.12.19 03:48:00)
[유태준 문화시계] ⑦ 크리스마스 트리, 한국에서 건너갔다
ユ・テジュンという文化人の7回目のコラムで、自動翻訳すると「韓国からクリスマスツリー」とある。
もちろん「クリスマスの起源は韓国」と言うほど大胆ではなくて、控えめに「クリスマスツリーの原産地は韓国で、韓国の特産種であることを知っている人は珍しいだろう。」とユさんは書く。
まぁ、たしかに激レアだ。
この文化人は根拠として、朝鮮王朝末期の1907年、フランスの神父が韓国の山で「クサンナム」という韓国固有(らしい)木を見つけ、それをハーバード大学の植物分類学者に伝えたことを指摘した。
その学者が済州島を訪問してクサンナムの実物を確認し、あれやこれやあって、クサンナムがクリスマスツリーになったという。
私たちの国で生まれ育った「クサンナム」は、現在の地球村のあちこちで高価なクリスマスツリーとして売られている。また、高級住宅の庭で家主が誇る貴重な庭木として使われている。ロイヤリティーの一切も出さないまま…
つまり、金(ロイヤリティー)をよこせと。
7年ぐらい前にインドネシア人から、
「桜の起源は日本と思っていたけど、実際には韓国だったのですね」
と聞いてビックリした。
同じ日本語学校に通う韓国人がそう話たという。
「クリスマスツリーの起源は韓国」という説はいいとしても、日本人にとって桜はネタじゃすまされない。
この当時、韓国では、日本のシンボルである桜(ソメイヨシノ)の起源はワンボンナム(王桜)だという主張が広く信じられていた。
しかし、2年前に韓国の研究機関がそれを無慈悲に否定した。
中央日報のコラム(2018.09.15)
山林庁国立樹木園が明知大・嘉泉大チームと共に済州の王桜のゲノムを解読した結果、済州の王桜と日本のソメイヨシノは別の種であることが確認された。
【噴水台】ソメイヨシノ起源論争の虚しい結末
根拠をしっかり確認しないまま大声で主張するから、後から「虚しい結末」という巨大ブーメランが返ってくるのだ。
韓国ではこんな感じに、茶道、空手、日本刀、サムライ、折り紙といった世界的に有名な日本文化の起源を主張し、日本人を刺激することが何度もあった。
韓国起源説の主な対象は、日本文化と中国文化をはじめ、メソポタミア文明・インカ文明・西洋文明・生態系まで多岐にわたり、有形・無形の文化だけではなく
でも、このとき虚無や喪失感が広がったせいか、最近は日本文化の起源を主張しなくなったように思う。(ゼロになってはいないけど)
日韓関係にとって、これはとても良いことだ。
それに、いまの韓国はそんなことを言ってる場合じゃない。
中国が韓国人のソウルフードであるキムチの“起源”を主張して、韓国の各全国紙が報じるほどの騒動になっているのだから。
夕刊フジの記事(2020/12/7)
キムチ起源めぐり中国vs韓国、大論争! 海外メディアにまで飛び火 お家芸の韓国「自国のもの」主張、孔子めぐる珍説も
立場が逆転して起源を主張される側になれば、これまでの日本人の気持ちが理解できるだろう。
ボクも桜の韓国起源はそのうち破綻すると想像していたけど、まさかこんなブーメランがあるとは思っていなかった。
韓国の人たちも同じだったのでは?
こちらの記事もいかがですか?
「飢え」が変えた食文化。日本と世界(ドイツ・カンボジア)の例
ねぶた祭りの山車灯篭が起源になりそうだけどね。
> 韓国はこんな感じで、これまで茶道、空手、日本刀、サムライ、折り紙といった世界的に有名な日本文化の起源を主張して、日本人をイラっとさせることがあった。
剣道もそうですね。「コムド」という名称の韓国風剣道がオリジナルであると。
価値ある文化は自分達の手で作り出し、ブラッシュアップし、維持するものですよ。