イタリア人に「わたしは磯野カツオです」と名乗ると、相手はもれなくビックリするらしい。
というのは、イタリア語の「Cazzo」(カッツォ)は男性器、つまり「ち〇ち〇」を意味するから。
だから、イタリア人に「磯野カツオ」と言うと、「わたしはペニスです」と聞こえてしまう。
これはネットによく出てくる話だから、ネタかもしれない。
でも、日本人が「カツオ」と言うと、イタリア人は「Cazzo」を連想することがあるのは事実だ。
A国の言葉の発音が、たまたまB国にあるヒドイ言葉の発音と似ていて、外国人の誤解を招くことは「国際交流あるある」だ。
以前、外国人とドライブをしていて、助手席のアメリカ人と宗教の話をしていた。
イスラム教では豚やアルコールを摂取できないし、仏教では基本的に肉を食べることができない。
そんな「宗教禁忌(きんき)」について、アメリカ人と話をしていると、後ろの座席にいたトルコ人が「ちょっと待って」と会話をさえぎって、こんなことを言う。
「いま、”キンキ”って言ったよね?」
確かにボクは禁忌という言葉を使ったけど、このトルコ人はなんでそこに食いつくのか?
不思議に思ったら、英語の「kinky」は「変態・性的に異常」を意味するから、「キンキ」と聞いて、トルコ人はそれを連想し、ボクとアメリカ人が「”変態”について語り合っている」とカン違いして、どんな話をしているのか気になったらしい。
実際のところ、日本人の言う「禁忌」と英語の「kinky」はよく似ていて、外国人にはまぎらわしいのだが、意味は銀河系レベルで違う。
そんな日本語と英語の違いで困ったのが近畿大学。
外国人が「KINKI UNIVERSITY」という表記を見たら、「え? 変態大学」と誤解してしまうかもしれない。
ということで、近畿大学HPの英語版では「KINDAI UNIVERSITY」という大学名になっているのだ。
これだと「キンダイ大学」になってしまうけど「変態大学」よりはマシ。
外国人の誤解を招かないように、ローマ字表記を変える発想はカルピスにもある。
英単語にある「L」は、日本語だと「ウ」と発音することが多い。
アメリカ人やイギリス人は「I will」を「アイ ウィル」ではなく、「アイゥ」みたいに言う。
この法則をカルピスに当てはめると、「Calpis」の表記を見た外国人は「カウピス」と読んでしまう。
これは、飲み物のイメージとしては致命的だ。
英語で「Cow」は牛を、「Piss」は小便を意味するから、カウピスだと「牛のおしっこ」と聞こえてしまうことがある。
そんなものを、誰が金を出して買うかと。
そんなことで、イラナイ誤解を避けて商品イメージを守るため、アメリカでは「Calpico(カルピコ)」に変更された。
外国人の誤解を招かないように、ローマ字ではカルピスを「Calpico」、近畿大学を「KINDAI」とした。
これも「国際交流あるある」だ。
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