慰安婦論文を撤回せよ!韓国側の要求に、米大学の応えはNO!

 

「荒々しい自由の海には、波がつきものだ」

アメリカの大統領(1801年 – 1809年)で、独立宣言の起草者のひとりでもあるトーマス・ジェファーソンはそう言った。

「慰安婦は性奴隷ではなかった」という論文を書いた米ハーバード大学教授は、韓国から押し寄せる荒波の激しさを想像できていたのか。
「慰安婦=性奴隷」説は韓国社会における鉄壁の真実で、これに異論を唱えることは許されず、「表現の自由」もこれについては認められない。
その禁にふれたら、国民やメディアから徹底的な攻撃をうける。

たとえば韓国の朴 裕河(パク・ユハ)教授は著書『帝国の慰安婦』の中で、慰安婦の「強制連行」説を否定し、当時の慰安婦にはさまざまな境遇があり、「性奴隷」「売春婦」などとひとくくりにはできないと主張したところ、「名誉毀損」の罪を理由に韓国地検に起訴された。

世界の常識からしても、学術研究によって犯罪者にされる国では学問の自由は成り立たない。
それに慰安婦問題については日本も他人事ではない。

読売新聞の社説(2015/11/25)

これでは、歴史を巡る自由で冷静な研究活動や議論が成り立たない。
学術研究を立件するのは、公権力の乱用になりかねず、日韓関係に微妙な影も落としている。

韓国朴教授起訴 自由な歴史研究を封じるのか

 

韓国側がこうした客観的な意見表明さえ制約するようなら、「慰安婦問題を巡る日韓の建設的な対話は困難と言わざるを得ない」 という読売新聞の指摘は、6年たったいまから振り返るとノストラダムス以上に正確だ。

 

慰安婦が日本軍によって強制連行され、性奴隷となったという韓国側の主張については「慰安婦強制連行説の根拠とするには無理がある」と読売新聞も否定する。
しかしこれは韓国社会では完璧な真実。
だから、「慰安婦≠性奴隷」と国民感情を傷つける発言をした人間は外国人でも容赦はない。

ハーバード大学のマーク・ラムザイヤー教授がそのタブーにふれると、同大学の韓人学生会がすぐに、教授の主張は不正確で事実を糊塗するもの、そして「人権侵害と戦争犯罪を意図的に削除することを強く糾弾する」と抗議した。

ちなみに日本が慰安婦問題について、戦争犯罪を犯したという事実は確認されていない。
米政府が850万ページもの公式文書を調査した結果、日本の戦争犯罪は何も見つからなかったという事実なら確認された。

米政府が調査した結果、慰安婦問題で日本の戦争犯罪はゼロ

 

教授が日本の「人権侵害と戦争犯罪」を意図的に削除したと学生が主張すると、韓国の与党『共に民主党』の議員は、歴史をわい曲歪し、韓国社会の正義を傷つけるようなこの論文はただちに撤回しなければならないと言い出す。

それだけではぬるい!と論文の撤回だけでは納得できず、大学から教授を追放するよう要求する団体も現れた。

中央日報の記事(2021.02.17)

米国の韓国系団体、「慰安婦妄言」ハーバード大学ラムザイヤー教授の辞任を要求

「いかなる教授も人権の上にいない」
「世界的な大学の教授としてバランスの取れた見解を持っていない」

といった理由でこの団体はハーバード大学長に書簡を送り、大学が教授を「直ちに退かせること」を要求したという。

 

性奴隷説を否定した論文は撤回されるべきかどうか。

その要求に対するハーバード大学のローレンス・バカウ学長の応えは「ノープロブレム」。

朝鮮日報の記事(2021/02/17)

「大学内でラムザイヤー教授が論争的な見解を表現したことも学問の自由に含まれる」と返答したという。
バカウ総長はまた「論争的な見解が我々の社会の多数に不快感を与えるときでも同じだ」とした

「『慰安婦=売春婦』主張は学問の自由」…ハーバード大総長は問題ないとの立場

 

大事なことは誰かに不快感を与えるかどうかではなくて、大学として学問の自由を守ること。
もちろん大学側は「慰安婦は性奴隷ではなかった」という説を支持したわけではなく、活発な議論を妨げることはないと言っただけ。
でも、慰安婦論文の撤回や教授の辞任要求にはそれだけで充分。

ジェファーソンが言った「人民の表現の自由を守ることが私たちの第一の目的とすべきだ」という伝統はいまもアメリカ社会で尊重されている。
ちなみにジェファーソンは「人の嗜好を法で支配することはできない」とも発言した。

そんな考え方が「再度抗議書簡を発送した」という韓国団体に通じるかは分からないけれど。
荒々しい自由の海には、本当に波がつきものだ。

 

 

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3 件のコメント

  • > 荒々しい自由の海には、本当に波がつきものだ。

    そういう「達観した」コメントが果たして相応しい程度の問題ですかね? ブログ主さんにとっては他人事かな。
    現地の日系米国人たちが受けているであろう、ひどい口撃はどうなんですか? 私にとっては、自分の肉親だった人を含めて侮辱されていると考えます。

  • 論文には論文で反論すれば良いのに、不可のな事を知っているから感情論で

  • 個人的な見方は人それぞれです。

    >現地の日系米国人たちが受けているであろう、ひどい口撃はどうなんですか?
    これは具体的にどんなことですか?

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。