これほど意味のわからない見出しを見たのは久しぶり。
人民網日本語版の記事(2021年03月25日)
劉備と関羽が婚約?張飛と趙雲、孫権がお祝いに駆け付ける???
ゲームかアニメの話と思ったらガチだった。
中国・河北省で、男性の劉備さんと女性の関羽さんがめでたく結婚することとなった。
関羽というと武神にして男の中の男、男塾塾長より男っぽいのでは?というイメージがあったから、まさかそういう女性が実在するとは夢にも思わんかった。
「劉備と関羽が結婚する!」というニュースがネットで話題になったことは言うまでもない。そんなことを聞いたら、日本にも食いつく人が山ほどいる。
でもその後の展開がさすが中国。
それを知った中国にいる張飛、趙子龍、周瑜、馬超、黄忠など三国志の豪傑と同姓同名の人からそのカップルをお祝いしたいという声が上がって、婚約パーティーに参加することになったという。
記事にはこうある。
劉備さんによると、祝福に駆け付けてくれた「三国志の英雄たち」と会い、彼らと食事を共にし、とても楽しい時間を過ごしたという。
ツッコミどころの宝庫だけど、これはもう心から祝福するしかない。
中国人の反応によると、「関羽」という女性はまったく不思議じゃないらしく、「趙雲」は村に2人はいるようなよくある名前らしい。
こういうほのぼのニュースには、普段は中国に厳しい日本のネット民もやさしかった。
・げぇっ!?
関羽!!
・なんか楽しそう
・待て、これは孔明の罠だ
・数年前に新聞の地方欄読んでたら、売春防止法だかで周瑜容疑者が逮捕されてたな
・恋姫無双みたいな世界だな。
・董卓と呂布と貂蝉の3人セットで出席してほしい。
・こういうニュースだけ見てたい
でも動画を見ると中国人の普通のおじさんやおばさんがいるだけだから、これは文字だけ読んで想像したほうが楽しい。
ところで結婚式での愛の誓いは「桃園の誓い」スタイルでやったのだろうか。
仲人には三顧の礼をもってお願いしたのか。
それと子供にはどんな名前つけるのだろう。
むかし中国人の日本語ガイドと一緒に広州の観光名所「陳氏書院」に行ったとき、こんな見事な彫り物と出会った。
橋の上に馬に乗った武将がいる。
中国の歴史でこんなシーンはあれしか思い浮かばない。
「これは張飛で『長坂の戦い』の場面ですか」とガイドに聞いたら大正解。
主君の劉備玄徳を守るために張飛がこの橋の上で曹操の軍を迎え撃ち、「俺が張飛だ、死にたい奴からかかって来い!」と怒鳴ると曹操の兵士はおびえ、張飛に近づくことができなかった。
それで劉備は逃げ延びることに成功するという三国志ファンには有名な場面だ。
長坂橋に威を張る張飛の気迫と諸葛亮の計略とを懼れた曹操軍は追走が侭ならず、後に長坂橋が焼き払われるを以って劉備軍の兵力寡少を知ったという。
張飛
「よくそれがわかりましたね!」と驚いた顔をしたガイドは、その場で5分ぐらい長坂の戦いの説明をする。
話をきくと、そのガイドはもともと三国志にあまり興味がなかったらしい。
でも日本人観光客の中にはコアな三国志ファンがたまにいて、中国の歴史について自分よりくわしい日本人がいることは彼のプライドを傷つけた。
それで一念発起、奮起一番、三国志を学びなおし膨大な知識で武装する。
それで日本人を感心させるぐらいの話ができると、「また~さんをお願いします」というリクエストが旅行会社にくるようになるから、彼のメンツは保たれて生活も安定するようになった。
「それもすべて日本人のお客さんのおかげです」と笑顔で言われると思わずチップをあげたくなる。
ということで日本でいえば弥生時代の三国志は、現在の日本人と中国人をつなぐ有効なツールになっている。
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日本人が中国史を好きなのは今の大陸と三国時代とは似ても似つかないと認識しているからでは。