【いわばお彼岸】清明節の目的・中国人や台湾人がすること

 

2021年の4月4日は、地球の東と西でとても大事な日だった。
欧米を中心にキリスト教文化のある国では、処刑されたイエス=キリストの復活を祝うイースター(復活祭)の日で、中国人や東南アジアにいる中国系の人たちにとっては清明(せいめい)節にあたる日。

晴明なら伝説的な陰陽師だけど、清明は1年を24の季節にわけた「二十四節気」のひとつで、毎年4月5日ごろになる。
清明とは「万物発して清浄明潔なれば、此芽は何の草としれるなり」ということだから、暖かくなって草や木がいっせいに芽を出す時期で、あらゆるものが明るく清らかで生き生きしているという意味だろう。
中国人の日本語ガイドからは、清明の季節はエネルギーにあふれて、一年の始まりのようなイメージがあると聞いた。

 

台湾人が使うカレンダーには旧暦やら干支やらいろいろある。
「財神」がいる方角まで表示されるとは!

 

中国文化ではそのころに、清明節(チンミンジエ)という祭りを行うことになっている。
それはどんなものかというと、当日に台湾人がSNSにつけたこのハッシュタグを見れば、何となく見えてくるのでは?

#清明節 #祭拜祖先
#祈求長輩身體健康
#全家大小平平安安

清明節にはご先祖さまの霊を祭って、家族みんなの健康や平和を願う。
雨季がくる前の清明の時期に、中国人や台湾人は家族でご祖先のお墓に行き、周辺の草をむしって墓を掃除して、鶏肉、豚肉、米飯、酒、茶などの飲食物をお供えして、先祖の霊に家族の平安を祈る。
台湾ではこの時期に潤餅(ルンビン)という、春巻きというかクレープのようなものを食べる風習が特に中部や南部である。

清明節はお墓を掃除する日だから「掃墓節」とも呼ばれた。
中国では清明節に先祖を祭らない人間は、死んだ後に豚や犬になると非難されたという。いまもそうかもしれない。
イースターが欧米人にとっては春のシンボルであるように、中国文化圏の人間にとって清明節がそうなっているのだろう。

タイでは清明の中国読みがそのままタイ語になって「チェンメン」と言い、知人の中国系タイ人はこの日に両親に連れられてお墓参りをしていたという。
でも彼は、それが清明節という中国文化の行事だったことは知らなかった。
ちなみに中国文化の強い影響を受けた沖縄でも、清明節に同じような祭り(シーミー)を行う。

 

日本では清明節のちょっと前に春のお彼岸があって(2021年は3月17日~3月23日)、このときにお墓参りをするから、中国文化の清明節と目的は同じだしやり方も似ている。
まえに台湾人にお彼岸の話をしたら、「台湾でも客家人が清明節の少し前にお墓参りをします。日本のお彼岸と何か関係があるんですかね?」と首をひねっていた。
それは知らんが、暖かくなってきてから雨期が始まる前までに、お墓参りをするのはアジアに共通する文化なんだろう。

 

清明節の日に中国の伝説上の皇帝・黄帝を祭ったときの映像。

 

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。