【忍者とアサシン】外国人からは『暗殺者集団』のイメージ

イラク北部には約500万人のクルド人が住む地域がある。
クルド人もかつてのユダヤ人のように「国のない民」で、母国がなく海外で生活している。

それ以上のことはクルディスタン地域をクリックしてくれ。

日本では埼玉県の蕨（わらびし）市にたくさんのクルド人が住んでいるけれど、この民族について日本ではあまり知られていない。

でもこれを知ったら、親近感がわくかも。

毎日新聞の記事（2020/11/27）

イラク・クルド人自治区に「忍者」参上　自然の中で週4日稽古

しかしここに日本人はゼロ。
忍者のような恰好をした50人ほどの若者が週に４日、山で修行（稽古）をしているという。
このグループは2020年の夏に結成された。
若き忍者の目標は、忍術の国際大会に出場して世界的に有名になること。
それを支えるコーチは「屋外で訓練することで忍者に必要な全天候に対応する能力が身につく」と言う。

世界を目指すクルド人忍者の姿がこれ。

動画に寄せられた外国人のコメントを見ると、

・Next episode: Kurdish ninjas learn how to use chakra.
次のエピソード：クルドの忍者がチャクラの使い方を学ぶ。

・Never thought that Konoha is in Iraq. Please let me know when they’ve start to learn to summon a frog, snail and a snake.
まさか『コノハ（木の葉の里）』がイラクにあったなんて…。彼らがカエル、カタツムリ、ヘビの召喚を習いはじめたら教えてね。

・Modern Hashashin?
現代のアサシン？

・Funny how there are more ninjas in foreign countries than in Japan, the homeland of ninjas XD
本場の日本より、海外の方が忍者の数が多いなんて面白いね。

・There’s no katana whatsoever
Disappointed
カタナがない。ガッカリだ。

やっぱり外国人の間で忍者というと『ナルト』のイメージが強い。
それにしても海外では忍者が現地化していって、どんどん本物から離れてしまう。
まぁ商業化された日本でも似たようなもんか。
そもそも『忍者』は昭和になってから定着した呼称なのだから。

上のコメントに出てきた「アサシン（Hashashin）」とは、アラビア世界にいた伝説的な暗殺教団のこと。

日本大百科全書の解説によると、彼らはイスラーム教イスマーイール派の分派であるニザール派。
シリア地方にいた彼ら（ニザール派）に対して、他のイスラーム教徒が軽蔑的に呼んでいた「ハシーシー（大麻野郎）」が十字軍によってヨーロッパに伝えられて、「暗殺者」を意味するイタリア語のアッサシーノ（assassino）や英語のアサシン（assassin）になった。

アサシンは11世紀ごろ、イラン北部の山脈にあるアラムートの要塞を拠点として、イランやシリアで重要な人物を暗殺していた。
＊彼らのトレーニングの様子は本当に動画のようだったかもしれない。
でも13世紀にモンゴル帝国の軍隊がやってきて、アサシンの活動は終終了。

事実とフィクション（創作）の境があいまいなこの集団は、中世ヨーロッパ人の中二病心をくすぐりまくったらしい。