やるかどうかのギリギリのせめぎ合いの末、無観客で東京オリンピックは開催されることとなった。
あと10日後には開会式が行われて、本格的なスポーツの祭典がはじまる。
こんなおめでたモード(そんなでもないけど)を利用して、戦後最悪といわれるいまの日韓関係を少しでも改善すればいいのに、あちらはメンツがあってそうもいかないらしい。
文大統領が日本に行って菅首相に「おめでとう」を言って開会式に出席することは、韓国にとっては「屈辱的」とみる人が多いため、韓国政府は訪日するかどうかの判断に苦しんでいる。
中央日報日本語版の記事(2021.07.09)
東京に必ず行こうとする任期末の文大統領…「成果のない屈辱訪日」世論心配
でも実際のところ、日本が文大統領に来てほしいという気持ちより、韓国側が菅首相と話をして韓日の距離を縮めたいという思いのほうが大きい。
それであちらは、日本が菅・文のトップ会談をセッティングし、さらに韓国に利益のある結果を保証するならば、訪日を検討できるという。
聯合ニュースの記事(2021/07/12)
韓日首脳会談「開催するなら成果必要、日本次第」=韓国大統領府
つまり韓国としては、慰安婦・元徴用工問題や輸出厳格化などで日本が譲歩するなら、文大統領の五輪参加は可能だという。
それを「日本次第」と丸投げしているのだが、まぁこれはムリだ。
慰安婦・元徴用工問題は、韓国が日本との約束を破って国際法違反の状態を生み出したことで問題化したものだから、韓国語で「結者解之(自分が起こした問題は自分で解決しないといけない)」というように、まずは韓国政府が解決策を提示しないと話にならない。
もし韓国側が具体案を示せば日本は日韓首脳会談に応じ、それがなければ最低限のあいさつしかしない方針のようだ。
ぶっちゃけ日本としてはどっちでもいい。
「成果のない屈辱訪日」なら拒否する。
「今後の日本側の態度が重要だ」と迫る韓国に対する日本の答えはこれだった。
中央日報日本語版の記事(2021.07.13)
加藤官房長官、韓日首脳会談の協議内容流出論争に「日本政府は招待の主体ではない」
つまり、日本政府は韓国を招待していない。
文大統領が東京五輪に来るかどうかは、韓国政府が主体となって判断してください、ということだ。
この塩反応を見る限り、日本が韓国に譲歩する意志は1ミリもなさそう。
もし文大統領が訪日するなら、外交上の最低限のマナーとして丁寧に対応する(15分ほど話をするらしい)し、韓国側が最低条件とする日韓首脳会談については、仮定の質問だとして加藤長官は何も答えず。
成果の保証なんて論外らしい。
そもそも2018年の平昌五輪の時は安倍首相が訪韓してお祝いしたのだから、今回は韓国がその返礼をすればいい。
日本と同じことをすると「屈辱訪日」と批判されるような世論をつくり出したのは、韓国政府の反日政策の結果でもある。
とにかく日本は、「開催するなら成果必要、日本次第」と迫る韓国大統領府を完全スルーした格好だ。
すべては問題の解決策を用意するかどうかだから、首脳会談を開催するかどうかは韓国次第。
文大統領が手ぶらで日本に来たら、手ぶらで韓国に帰るだけのこと。
それが韓国国民にどう思われようが日本には関係ない。
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それ以外にもう1つ、重要な点があります。
韓国民が文大統領の訪日を望んでいないのと同様、日本国民の多くも望んでいないということです。
その点に関しては、珍しく、韓国民と日本国民で意見が合致しています。
上コメへのかぶせになっちゃいますが
成果が出ないならやる意味ないってなことも両政府共通、国民の意見も合致
同じ方を向き同じ気持ちなのになにが問題なってるんでしょう?(マジ質問)
「韓国側は話し合いの努力をしたけど、日本が拒否した」ということを国内やアメリカにアピールするだけでもいいのでしょうね。