「竹島は,歴史的事実に照らしても,かつ国際法上も明らかに日本固有の領土です」と主張し、韓国が不法占拠していると非難する日本。
対して韓国は「独島は、歴史的にも、地理的にも、国際法上も明白な大韓民国固有の領土です。」と言う。
この問題をめぐって両国は真っ向から対立しているけど、配慮しているのは日本だ。
1905年2月22日、竹島の島根県への編入が閣議決定されことから今日は「竹島の日」になっていて、島根県で記念式典が行われるが、政府は今年も政務官しか派遣しない。
岸田首相や閣僚は島根県から招待状を受け取っただけで参加はスルー。
例年こんな感じだし、2月7日の「北方領土の日」は政府が制定したのに「竹島の日」は県条例のままだ。
日本が自衛隊を出して竹島を武力で取り戻すことはあり得ないし、韓国が独島を日本へ返すことも考えられない。
日本はこれまで国際司法裁判所(ICJ)への提訴を3回提案し、韓国はすべて拒否した。
だから政府レベルでは双方が「わが国固有の領土」と主張して、民間では「竹島は日本のもの、独島は韓国のもの」なんて言葉あそびをするような状態がこれからも続くはず。
この問題について日本は消極的で、韓国はアグレッシブだ。
2019年の内閣府の世論調査では、竹島が日本固有の領土であることを約20%の日本人が知らなかった。
幼稚園児のころから徹底した領土教育を行っていて、「独島は我が領土」という国民的な歌まである韓国で、国民の2割が独島を自国の領土と知らなかったということはない。
島根県はけっこう攻めていて、公式サイトにはこんなページもある。
それでも、独島を管轄している韓国の慶尚北道にはかなわない。
慶尚北道は毎年10月を「独島の月」にして、この1ヶ月間は職員の日本への出張を規制する。
さらに慶尚北道と議会は、島根県が竹島の日の条例を破棄するまで、島根県との交流を全面的に停止すると決めている。
竹島について日本・韓国がそれぞれの主張をして特定の日に式典を開くのは、これは止められないから仕方ないとしても、過激な言動や無用な挑発をして、相手を怒らせて関係を悪化させるのは愚。
たとえば先月、慶尚北道の知事がこう発言した。
「日本は徹底した反省とともわが国民にひざまずいて謝罪し、国際秩序の維持と世界平和に参加すべきだ」
これは明らかに行き過ぎ。
中央日報(2022.01.18)
日本外相の9年間続く独島の自国領土主張…慶尚北道「ひざまずいて謝罪せよ」
島根県知事が韓国政府や大統領に「わが国民にひざまずいて謝罪せよ」と公式に要求したら、韓国はトンデモナイ騒ぎになる。
日本がやさしくてよかったデスネ。
同じ1月には、文大統領が正月ギフトで竹島の描かれたギフトを日本大使館へプレゼントするという、無神経を超えた理解不能なコトをする。
日本大使館は当然、受け取りを拒否してギフトを送り返し韓国側に抗議した。
これまでのように「十長生図」や「日月五峰図」といった、韓国の伝統的なイラストにすれば波紋は起こらなかったのに、日本の反発を知ったうえでは韓国政府はあえて日本を挑発するようなことをする。
このギフトが届けられたソウル駐在の日本メディアも送り返したという。
昨年11月には日本の要請を無視して、韓国の警察庁長官が竹島に上陸したことで、日米韓の外務次官による共同記者会見が吹き飛んだ。
それで読売新聞は社説「竹島の日 固有の領土守る意思を明確に」でこう書く。(2022/02/22)
「韓国政府や政治家は、政治目的で竹島を利用するような振る舞いを自制してもらいたい。」
「北朝鮮の脅威が高まる中、安全保障協力を困難にする韓国の独善的な行動が繰り返されれば、日米韓いずれの利益にもならない。」
思えば2017年には、訪韓したトランプ大統領に晩餐会で「独島エビ」を出して、日本中を怒らせたこともあったな。
現状では韓国が実効支配していて、竹島へは韓国側からでしか行くことはできない。
韓国は日本よりも有利な立場にいて、国際司法裁判所(ICJ)での解決を拒否しているのだから、せめて「ひざまずいて謝罪せよ」という過激な発言や、ギフトという名で挑発行為をするのはやめてほしい。
独善的な行動や政治利用を自制してもらいたい。
日本の遺憾砲や反発は大したことないから、韓国はこうしたことが気軽にできるのだろうけど、たまりにたまっていま日本人は深く静かに怒っている。
だからそのうち、別の形で韓国はツケを払わされる予感しかない。
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日韓関係。過去最悪・戦後最悪からは、ちょっと良くなってるぞ。
独島(日本では竹島と言いますね。)は韓日間でとても敏感に、感情的に激しく対立している問題なので、私も慎重に考えております。池内敏という名古屋大学の教授がいます。この方は日本人ですが、独島問題についてすごく客観的な見方を維持している方として私も尊敬しています。彼は独島については、「近代以前(1870年代まで)日本は独島について領有権を主張したこともなく、領有する意思も持っていなかったと述べています。そして心情的には朝鮮の地だと話したともいわれています。しかし、1904年を基点に日本に編入しましたが、朝鮮の領土に隣接して朝鮮の領土である可能性の高い島を朝鮮との協議も経ずに編入したことは道徳的に不当だと主張しています。私はこの方の考えに同感します。
しかし、現在の実質的な国際法上では、日本領土である可能性が高いことも認めざるを得ません。
なぜなら、日本は国際法に基づき自国の領土に編入しましたが、朝鮮は何の法的行為もしていないからです。
さらに、歴史的資料を見ても、朝鮮は独島に無関心だったことが分かり、独島だと主張する地図でも方向が反対であるなど、明確な根拠を証明することも困難です。しかし現在、独島は韓国が実効支配しています。 日本の立場では強制占領と見ることもできるでしょうが、韓国人の情緒はすでに独島が韓国の領土という考えで固まっています。ですから、独島については両国が、そしてその国民がお互いを刺激せず、時間をかけて相互有益な方向で事態の解決を進めていくべきだと思います。
日韓が自国の領土と訴える状況はこれからも変わりません。
それはそれ、これはこれで、この問題で不必要に国民感情を刺激しないことが大事です。
同感です。
韓日両国が良好な関係を回復すれば、独島は韓日両国の友情の象徴になると思います。
お互い自分の主張をするのは仕方ないとして、いまはこれ位以上、感情や関係を悪化させないようにコントロールすることが大事ですね。
> 池内敏という名古屋大学の教授がいます。この方は日本人ですが、独島問題についてすごく客観的な見方を維持している方として私も尊敬しています。
この先生の教えを受けたこともある大学の卒業生ですが、ハッキリ申し上げて、あさま山荘事件の頃から左翼に傾倒していた偏向思想の歴史学者ですよ。授業を受けた時「バカバカしくて話にならない」と若い頃の私も思いました。
今でもこの人、時々地元の新聞に論説文など載せているようですが、相変わらず、国際平和主義を装った偏向的思想を露呈するばかりでくだらない。
日本と韓国を誤った考えに導いた、責任ある代表的文化人の一人でしょうね。
> 彼は独島については、「近代以前(1870年代まで)日本は独島について領有権を主張したこともなく、領有する意思も持っていなかったと述べています。そして心情的には朝鮮の地だと話したともいわれています。しかし、1904年を基点に日本に編入しましたが、朝鮮の領土に隣接して朝鮮の領土である可能性の高い島を朝鮮との協議も経ずに編入したことは道徳的に不当だと主張しています。
あはははは、デタラメもいい加減にしてほしいですね。
では1870年代まで、朝鮮国が竹島(韓国名:独島)について領有権を主張したことがあったとでも? 領有する意思を(国際的に)示したことがあったとでも? そもそも鎖国ばかりしていた朝鮮は海上領土には何ら興味もなかったでしょうに。
「心情的には朝鮮の地だ」と池内氏は話したかもしれません。 あの時の「李承晩ライン」のやり方は、ちょうど現在、ロシアのプーチン大統領がやっていることと同じですよ。
竹島は「朝鮮の領土に隣接して朝鮮の領土である可能性の高い島」であるかもしれないが、「日本の領土に隣接して日本の領土である可能性の高い島」でもあることを、どうかお忘れなく。
日韓友好なんて無理。過去に良好な関係があったことなど無いと思っています。
国と国の関係はかなり険悪ですが、国民の間では交流もありますよ。
まあ全体的には厳しいですけどね。