日韓友好！を考えた。反省と謝罪が必要？じゃ、いいです

はじめの一言

外国使節だった申叔舟（シン・スクジュ）が朝鮮国王「成宗」に残した遺言
＊勿れは、「なかれ」

「願わくば国家、日本との和を失う勿れ（申叔舟　戦国時代）」

「朝鮮儒教の二千年　姜在彦」

今回の内容

・日韓友好を考える
・日本と韓国の関係が良くなるために

前回まで、日本文化を紹介するイベント「ジャパンエキスポ」に韓国が参加していることと、「韓国の人ってどんな人？」ということについて書いてきた。
まとめるとこんな感じ。

・「古代の朝鮮が日本に文化を伝えてあげた」という韓国人の日本文化への考え方
（この考え方は表面的には見えないけど、韓国人の意識の底にある）

・韓国人の国を思う強い気持ちと「韓国文化を世界に広めたい」という積極性

・「ちょっとぐらい、韓国の文化を紹介してもいいじゃん」というケンチャナヨ精
神と甘えの文化

日本の支援によってできたソウルの地下鉄

・日韓友好を考える。

なんで、こんな記事を書いたのか？

一言でいえば、日本人が韓国人とうまくつき合うためですよ。
そのためには、相手の価値観や考え方を知ることがすごく大事。
韓国人の価値観や考え方を知っていれば、韓国人とつき合いやすくなる。

もちろん、すべての日本人が韓国人と仲良くする必要はないけどね。
そのことについて、在日朝鮮人の「辛淑玉（シンスゴ）」さんがこう言っている。

私は、「仲良くしよう」と言うんじゃなくて、喧嘩をしない努力をすればいいと思うわけです。
隣り近所の関係でも、「あいつ気に入らねえな」と腹の中で思っても、とりあえずニッコリ笑っておく。
（中略）無理して仲良くする必要はないと思っているんですね。

（日本人対朝鮮人　光文社）

無理して仲良くなる必要はない。
仲良くなりたい人だけがなればいい。
ボクの印象だけど、今までは「日韓友好！」「日本人は韓国人と仲良くしなければ！」という考えが強すぎたように思う。
「日韓友好」はいいけど、それは目的じゃない。
韓国の人と一緒にいて、楽しかったら仲良くなればいいし、友だちにもなればいい。だから、日韓友好は結果だと思う。

ボクにの場合、「反省と謝罪」を要求する韓国人とはつき合わない。
ボクにとって「日韓友好」は目的じゃないから、そういう韓国人と友好関係を築くつもりはない。
今の韓国人の友人は、そういうことを求めないから楽しくつき合っていられる。
彼らとつき合っていて、韓国人の目からみた日本は新鮮だし、異文化を知ることも面白い。
一緒にいて楽しいからつき合っているだけで、つき合うことを目的としてはいない。

ソウルの博物館にあった「呪いのワラ人形」
韓国人の友人が中学生だったとき、これが運動場にあってパニックになったという。

「仲良くするためにつき合う」という不自然なつき合いは、長続きしない。
韓国人から「反省と謝罪」を要求されて、「日韓友好」という目的のためにそれをしなければならないとしたら、そんなつき合いがうまくいくはずがない。

もちろんそうしたことを気にしない人は、それでかまわないけどね。
「友好」が目的になってしまうと、そのために我慢をしたりストレスをためたりして、結局はうまくいかない。
日韓友好は、目的でも義務でもないんだから。
ムリしてはいけない。

シェイクスピアの「ウィンザーの陽気な女房たち」では、こんな言葉があるそうだ。

もともとあまり好きではなかったが、よく知り合えば知り合うほどますます愛情が薄れてゆく

仲良くなるためにガマンやムリをしてしまい、日本人や韓国人がこんな状態になってしまわないように。

ということで、韓国人に興味がある人を念頭に記事を書いてみた。
ボクも韓国人の友人とつき合っていて、「あれ？」と違和感を覚えるようなことがある。
でも、相手の考え方が分かることで「彼らは、こういう考え方なんだ」と気持ちが楽になる。
韓国人だけじゃないけど、こちらが不快になるようなことでも、相手の考えを知れば悪意がなかったりこちらの誤解だとわかったりすることもある。

日本人からしたら「ズーズーしいな」と思うことでも、韓国人からは親愛の気持ちから出たものということもある。

・日本と韓国の関係が良くなるために

毎年、ジャパンエキスポに何らかの形で韓国が参加して、結果日本での「韓国嫌い」を増やしている。
ボクも、嫌韓とはいかないけれど「これは、違うんじゃないかな～？」という感覚はある。

「これはおかしい」と思ったら、声をあげた方がいい。

「自分が嫌なことには、ＮＯと言う」

自分が考えていることを相手に伝えることは、韓国人だけじゃなくてどの外国人とつき合うときでも、とても大切なこと。
特に日本人にはね。

相手が何かを言ってこちらが何も言わないと、相手はそれを「認めた」と受け止めたり何を考えているのか分からず不安に思ったりする。

一言も反論しようとしない。これでは相手が困ってしまう。韓国でも中国でも欧米でも、右のような態度をとると、この喧嘩、こっちが負けました、という意味でとられる。（中略）日本人みたいに何も言わない、反論しないとなると、こっちの言っていることに、この日本人は賛成なのか反対なのか、それどころか、自分の言っていることが正確に伝わっていないのか、それすらわからない。

（韓国の悲劇　小室直樹）

ウィキペディアで「ジャパンエキスポ」の項目を見たら分かるけど、韓国の動きに日本側が「おかしい」と声をあげることで、「韓国のやり過ぎ」を防いでいる。
これが、結果的に日本での「韓国嫌い」を増やさないですんだと思っている。
日本人が、ジャパンエキスポでの韓国の動きを知ることは良いことだと思う。

韓国人に対してだけじゃないけど、イラっとするようなことをされたときに、「なんで、あの人はこういうことするのか？」とその理由を考えることが、相手を理解する良いきっかけになることもある。

ボクもそうだけど、日本人は不満や怒りを感じても、内におさえて態度に表さないことが多い。
でも、それじゃ、相手はこちらが何を考えているか分からない。
韓国について思っていることや感じたことを積極的に声にすることが、日韓のためになると思っている。
本当に、小さな声で微力だけどね。

もちろん、間違った情報にもとづいて批判してはダメだけどね。