はじめの一言
*1894年の日清戦争について
「日本からみれば、この戦争は完全な成功だった。西洋列強は喝采し、日本における彼らの『特権』を相次いで放棄した。そして、日本を対等の主権国家として承認した。日本は韓国に自由を贈り、韓国国王は中国皇帝、日本国天皇と肩を並べる皇帝の地位を得た。(ヘレン・ミアーズ 昭和)」
「アメリカの鏡・日本 ヘレン・ミアーズ」
今回の内容
・戦後最悪の日韓関係
・今は、ちょっとは良くなってるぞ!
・戦後最悪の日韓関係
「やっぱり、日本人と韓国人の考え方って、違うなあ」
と、感じたのが前回紹介した中央日報の「佐々江大使さま、形容詞が違いますよ 」というタイトルのコラム。
それはこんなもの。
前回の記事を読んだ人はとばしてくださいね。
私の記憶では最近10年間在任した8人の首相すべてがさまざまな席で謝罪を表明した。国を象徴する日王(日本では天皇)もまた、痛惜の念を表わしている。
それは認めよう。
そのためか、親しい日本の記者たちは私にお酒の席で「いったいどれほど、さらに謝ればいいのか?」と問い詰めたりする。そのたびに冗談半分・本気半分で応酬する言葉がある。「上手にできるまで!」
中央日報という新聞は韓国の全国紙だから、この新聞の考え方は韓国人に広く通用するものだと思っていい。
日本人にしてみたら、「いったい、日本は韓国にどれだけ謝ればいいのか?」と思うことがあるだろう。
すると、韓国人は「上手にできるまで!」と答える。
このコラムを書いたのは「東京総局長」とあるから、日本と韓国をよく知っていてそれなりに責任ある立場の人のはず。
だから、この言葉は「半分冗談」としても笑えないなあ。
ってことで、「日本と韓国は、なかなかうまくいかないんだろうなあ」と思った。
まあ、国と国とのことは政治家がやる仕事だから、ボク個人は直接関係ないんだけどさ。
このコラムは、2013年のもの。
その次の年2014年には、ロッテホテルの「まさかのドタキャン事件」が起きて、日本を人びっくりさせている。
そして、2015年には日本と韓国の関係は「戦後最悪」といわれるほどひどくなった。
日テレNEWS 24「国交正常化50年 2015年日韓関係展望」
日本と韓国は2015年、国交正常化50周年という大きな節目を迎える。しかし、両国の関係は皮肉にも「過去最悪」と言われるほど冷え込んでいる。その最大の要因は韓国の朴槿恵大統領の姿勢だ。
もう、なるようになってしまえ。
「戦後最悪」とも言われるほど日韓関係は悪くなったけど、外務省はこの年にこんなことを言っている。
日本と韓国は,最も重要な隣国同士です。日韓はこれまで,政治,経済,安全保障を含む様々な側面で相互依存関係を深めてきました。
その間,両国民間の交流と協力も飛躍的に進展し,国交正常化当時,1年間約1万人であった両国間の人の往来は,現在では1日1万人を超えるまでになりました。
日韓国交正常化50周年を記念する本年も,日韓両国の間で,芸術,学術,スポーツ,社会など,幅広い分野で両国民間の交流の促進,相互理解の増進,友好関係の強化がより一層進むことが期待されます。
日韓が「過去最悪」「戦後最悪」というほど冷え切った関係であることを、誰よりも知っていたのが外務省のはず。この文章を打った役人さんも、「何かしらじらしいな。でも、仕事だし」とか思っていたかもしれない。
・今は、ちょっとは良くなってるぞ!
では、2016年の7月現在、日韓関係がどうなっているのか?
去年よりは良くなっている。
毎日新聞の記事(3月13日)によると、「内閣府調査」にそのことがあらわれている。
韓国に「親しみを感じる」は前回比1.5ポイント増の計33%。
「感じない」は1.7ポイント減の計64.7%でいずれも若干改善した。
それに、最近ではマスコミで「韓国が~」という報道が少なくなっている。
「便りがないのは、良い便り」で、日韓の間で大きな問題が起きていないということなんだろう。
・良くなった理由は?
なんで今は日韓関係が(ちょっと)良くなっているのか?
先ほどの毎日記事では、その理由についてこう書いている。
韓国への親近感改善は、旧日本軍による従軍慰安婦問題をめぐる昨年末の日韓合意が反映した可能性がある。
「可能性がある」じゃないよ。
ズバリ、それでしょ。
この関係改善の大きな理由は、昨年末の「従軍慰安婦問題の解決」であることは間違いない。
「日本と韓国との間での、最大の外交問題だった従軍慰安婦問題が解決したこと」
これに匹敵するほどの、対韓国外交の成果は他にどれだけあるかっちゅうねん。
この問題が解決したということは本当に大きいし、個人的にもうれしい。
そのことを、次回に書きます。
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