【夏時間のメリット】スペイン人が日本で初めて気づいたこと

 

欧米にあって、日本にはないもの一つが「サマータイム」だ。
*「さがさないであの頃のわたしを~」は禁止。

太陽の出ている時間が、季節によって違うことは人類なら誰でも知ってる。
冬は短くて夏は長く、昼と夜の長さがだいたい同じになるのが春分と秋分の日のころ。
日本でいえば冬は16時半ごろに暗くなり始めるのに、夏のその時間はまだまだめっちゃ明るいから、時計の針を1時間進める夏時間にすれば、17時半になって太陽との違和感はなくなる。
秋は1時間遅らせて冬時間にするから、年に2回、全国的に1時間ずらすというのは日本では考えられないから、海外旅行で時間を変えるのを忘れて、バスや電車に乗り遅れる日本人がいてももはや驚かぬ。

サマータイムが導入されたのは、もともとは戦争に勝利するためだった。
これを世界で初めて採用した国は第一次世界大戦中のドイツ(1916年4月30日~10月1日)とイギリス(1916年5月21日~10月1日)で、日照時間の長い夏に時間を早くすると、それだけ照明の必要がなくなるから節電効果につながる。
そうすればその分の電力を、”勝利”のために使うことができるようになる。
太陽という天然の照明器具を有効利用することで、省エネにつながるからアメリカでも導入されて、いったん廃止されて後にまた復活して現在までつづく。

 

さて、さっき「日本にはない」と書いたのだが一度だけ、戦後直後に導入されたことがある。
1948年に夏時刻(サマータイム)法が公布された。と思ったら、1952年にそっこーで廃止されたから、このシステムは日本人の生活には絶望的に合わなかったらしい。

 

「サンマータイム」という焼き魚感

 

日本企業に就職して静岡で生活しているスペイン人の知人がいて、彼女に日本で感じたカルチャーギャップを聞いたら、生まれて初めて「サマータイムのない世界」を経験したことをあげる。
彼女の部屋がアパートの東端にあるせいもあって、5月ごろになると朝5時ごろに日が差すから、それとともに自然と目が覚めてしまう。
これがサマータイムなら6時で、朝の支度を始めるにはちょうどいい。
日本ではサマータイムがないことは知ってたけど、1時間の違いは予想以上にデカくて、中途半端な時間に起きてまだまだ眠いから、どうしてもムダな時間を過ごしてしまう。
夜はとくに違和感を感じないらしい。
スペインにいたときはサマータイムは当然のものだったから、とくにそれを意識したりメリットを感じたことはなかった。
でも日本に来てから、初めてそれをロストする体験をしたことで、太陽に合わせて1時間ずらすシステムは人間の本来のリズムに合っていて、むしろ自然なことだとよく分かったという。

 

そんなスペイン人の話を聞いて、亡くなったじっちゃんの話を思い出す。
昭和初期に生まれて農業していた祖父には、会社の出社・退社時刻なんてものはなく、時計とは無縁で、日が昇ったら目覚めて朝ごはんを食べて田んぼや畑に行って、日が沈んだら家に帰るという生活をしていた。
『日本昔話』に出てくる百姓のような話だが、夏時間を採用している21世紀のスペイン人の生活はこれに近い。
そうすると夏には自然と早く目覚めて、冬になると起きるのが遅くなるという。
そういうリズムで1日を始めていたから、いま考えると、あれは自動的にサマータイムの生活をしていたことになる。(時差はしらない)
夏は暑くなる前に畑仕事をするというのはとても合理的で、生物としての人間にフィットしている。
サマータイムというのは現代欧米人のライフスタイルではなくて、実は日本人にとっては伝統的な時間システムともいえる。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。