これは、リトアニアを支持せざるをえない。
アメリカCNN(6/22)
ロシア、リトアニアへの報復を警告 飛び地への鉄道輸送禁止で
ロシアにはカリーニングラード州という飛び地がある。
陸続きじゃないから、ロシアはこれまで間にあるリトアニアを通って物資を運んでいた。
でも今回、リトアニアがそこへの鉄道輸送を禁止したから、ロシアはこれに激おこだ。
リトアニアの行為は「敵対的」とし、「必ず対応する。省庁間で対策を練っており、近いうちに実施する」と報復を宣言。
ただこの対象は、欧州連合(EU)の制裁対象となった物資や人物だけだから、それ以外のモノやヒトはこれまでどおりノープロブレム。
ということはロシアの政治家はダメか。
リトアニアにとって深刻な負の影響が及ぶというロシアの脅しを、リトアニアの人たちはどう受け止めているのか。
日本のネット民はこう思った。
・リトアニアやラトビア、エストニアはロシアに怨みを持ってるからな。
ソ連時代からの名残りでロシア系住民が多いが現地の人はロシア語できても、ワザと話さないしロシア嫌いが殆どだわ。
・ロシアの周りには敵しかいないのか?ww
・リトアニア、腹くくったなぁ
・間に挟まれてるリトアニアとしては
はさみ撃ち攻撃に遭うかも?に対する
予防策じゃねえか?
リトアニアは北海道よりも小さく、総人口も約281万人と日本の約45分の1しかない。
そんな小国が、それをしたらロシアが激怒すると分かっていながら、堂々と「禁止!」と宣言したのだから、日本人としてはその勇気には拍手しかない。
それにしても現在進行形でウクラナイを侵略していて、国際法違反の真っ最中のロシアが「前代未聞」「違法だ」とリトアニアを非難するというのもビックリだ。
東ヨーロッパのリトアニアは、最近では杉原千畝で有名になったぐらいで、日本人には地理的にも歴史的にも縁がなさ過ぎる。だから、どこにあってどんな首都名で、なにで有名な国なのかイメージできない人が続出と思われ。
だからTBSのような、表現には細心の注意を払うところでもこんな失敗をしてしまう。
TBSさん,またですか..いいかげんエストニア,ラトビア,リトアニアを“旧ソビエトの国“と呼ぶのはやめてもらえます?歴史的にも法律的にも不正確な呼び方です。バルト諸国はソビエトの継承国家ではないです。2月24日エストニア104回目の独立記念日の本日から、もうこの呼び方はやめていただきたいです
— Estonia in Japan (@estembassyjp) February 24, 2022
エストニア、ラトビア、リトアニアのバルト三国がロシアを「SWIFT(国際銀行間通信協会)」から排除するよう共同声明を出したことで、TBSが公式ツイッターで「旧ソ連の構成国」という表現を使った。
エストニアとしては、これには黙ってはいられない。(きっとラトビアもリトアニアも)
それですぐにエストニア大使館が「ウソつくのやめてもらえます?」じゃなくて、「“旧ソビエトの国“と呼ぶのはやめてもらえます?」と強烈な不快感をあらわす。
外国大使館が公式に「またですか」、「いいかげん」とウンザリした気持ちを露骨に示したというのは、エストニア人として、「旧ソ連の」のまくら言葉はもうガマンできないということだ。
なんでそんなに旧ソ連(ロシア)がキライなのか?
第二次世界大戦が始まると、バルト三国は東から攻め込んできたソ連に支配され、そのあと西からナチス=ドイツがやってくると、ソ連は出ていった。
デカくて危険な熊が消えたということで、1941年のきのう6月23日、リトアニアがソ連からの独立を宣言する。
でもドイツはそれを認めない。
リトアニアは今度は、ドイツに支配されることになった。
ロシアとドイツの戦争や占領でエストニアでは9万人、ラトビアで18万人、リトアニアでは25万人が殺害されたとされる。
この被害はヨーロッパの中でもかなりひどい。
バルト三国の第二次世界大戦時の被害はヨーロッパにおける最大のものの1つである。人口の損失はエストニアの25%、ラトビアの30%、リトアニアの15%と見積もられている。
ドイツが出て行くと、今度はまたソ連に占領されて、その属国のような状態がつづいて1991年にバルト三国はやっと完全な独立を回復した。
知人のリトアニア人はソ連に対して、支配や虐殺などのネガティブなイメージをすごく強く持っている。
彼と初対面の日本人はリトアニアなんて国をほぼ知らない。
それでボクが「リトアニアはロシアの隣にあってですね~」と紹介すると、「そういう紹介の仕方はやめてほしい」と後から言われてしまった。
「スウェーデンの近くに~」ならイイらしい。
ことしの2月24日は「エストニア104回目の独立記念日」と大使館が言うように、エストニアは1918年に独立宣言をした。それをすぐにソ連に無効化されたあと、長い占領期をへて、91年に国家としての地位を回復する。
これは104年間、ソ連に国を奪われていても、心は一度も支配されず、エストニア人としての気持ちを持ち続けていたということだろう。
ほかのバルト二国も同じような屈辱的な歴史をがあるから、ロシアに対する憎しみは日本人では想像できないほど大きい。
日本が同じ立場だったら、腹くくって列車を止められたかどうか。
ということで、そろそろバルト三国は「旧ソビエト」や「ロシア」から切り離して考えないといけない。
でないと、彼らの独立宣言を無視することになってしまう。
> バルト三国は東から攻め込んできたソ連に支配され、そのあと東からナチス=ドイツがやってくると、
ナチス=ドイツは西から、もしくは南からやってきたのでは?
バルト三国の人にまた怒られますよ。
その通りです。
ドイツが来たのは西からでした。
ホントに怒られちゃいますね。
バルト三国「日本人全員に1940年代から1990年代までのソ連の支配を体験してやりたい気分だ」