わが静岡県で最近、残念な事例が発生。
救命胴衣を着けた20代の男性が浮き輪を使って、大井川で「ヒャッホーイ!」と川下りして楽しんでいたら、対岸に流されて戻れなくなってしまった。
で、駆け付けた消防に救助されたの巻。
雨で川が増水して流れが速くなっていたなかで、あえてそんなコトをしたというからアホですかと。
日本ならこんなコトがほかにあるかもしれないが、中東の死海はスケールが違う。
ここの塩分濃度は、控えめに言って異常なほど高くて、救命胴衣を付けなくてもプカプカと浮かぶことができるほど。
基本的に魚などの生物は生きられないから、ここは「死の海」と呼ばれるようになった。
でも観光客には人気で、死海に浮いて、海面から両足を出しながら新聞を読む姿を写真に撮るのはド定番。
2007年にはこんなことが起きた。
イスラエル人の家族が死海で遊んでいると、8歳の息子の姿が見えないことに父親が気付く。
でもここは沈まない海だったから、男児は海上を漂流していて、約6時間後に発見したレスキュー隊が無事に救助した。
死海だからこそ、生きて戻ってこられたというオチ。
この死海の上には国境があって、東側はヨルダン領で西側はイスラエル領になっている。
だからこんな出来事が起こることもあり。
海外メディア「ISRAEL 21c」の記事(MARCH 29, 2015)
2 children, Jordanian soldier float to safety in Israel
ヨルダン側で遊んでいた家族のうち、10歳の男の子と14歳の女の子が沖合いに流されて、救助に向かったヨルダン軍の兵士も「ミイラ取りがミイラ」の状態になって、一緒に漂流してしまう。
3人が視界から消えていき、絶望する家族。
その後、彼らは死海を漂って漂って…、10時間後にイスラエル側へ到着した。
3人を見つけたイスラエル人はすぐに救助して、医者を呼んで必要な治療をおこない、飲み物や食べ物を与えてシャワーも浴びさせたという。
“We treated them, let them eat, drink and shower and invited an IDF medical officer to give them medical treatment.
「もう絶対ムリ…」とあきらめていたところに、イスラエルから吉報が入って家族は大喜びしたはずだ。
3人は後日、ヨルダン側へ引き渡されたから、10時間の悪夢はハッピーエンドに終わったと記事は書く。
(10-hour inner tube nightmare in Dead Sea comes to happy end)
「なんてことだ!オレたちは敵国に着いてしまった!」と思い、銃で撃たれることを恐れていた兵士がイスラエルで手厚いもてなしを受けると、「ここに残りたい」と言い出したのがこの出来事のオチ。
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