こういうのを「地獄の門を開けた」と表現するのだろうか。
イスラエルの発表によると、イスラーム原理主義組織ハマスがガザ地区(パレスチナ自治区)から、エルサレムに向けてロケット弾を発射し着弾、幸いこの時は被害者はいなかった。
赤い丸がガザ地区
このあとハマスはガザ地区から100発以上のロケット弾を打ち込んだことで、イスラエル側では10代の女性を含む6人が死亡、200人以上の負傷者がでた。
*これは途中経過の数字。
ハマスのロケット弾を迎撃するイスラエル。
これに対し、イスラエルのネタニヤフ首相は「極めて遺憾」と抗議する。
なんて寝言を言うはずもなく、「レッドラインを越えた。我々を攻撃する者は重い代償を支払う」と宣言し、イスラエル軍は報復としてガザ地区の軍事拠点などに空爆をおこなう。
そしてついにイスラエル軍の地上部隊がついにガザ地区に入り、ハマスによるロケット弾発射後、ガザ地区の死者は100人を超えている。
この事態に東洋の島国に住む人たちの反応は、
・宗教はこええな
・ついに侵攻開始かよw
オリンピックどころじゃねーぞこれ
・雉も鳴かずば撃たれまい
・ガサにガサ入れはいったか
・アラブ諸国が黙ってねーだろ
あの地域は関わったら負け
・アイアンドームで迎撃できてなけりゃイスラエルが火の海になってたからな
そりゃキレるわ
アイアンドームというのはイスラエルの防空システムのこと。
2006年に約4000発のロケット弾を打ち込まれ30人以上の犠牲者を出すなど、イスラエルは以前からロケット弾の脅威と直面していた。
それで着弾する前にロケット弾を打ち落とすため、アイアンドームという防空システムを完成させた。
さっきの動画がきっとこれ。
アイアンドーム
では視点を変えて、海外にいるイスラーム教徒がいまの事態を思っているか見てみよう。
ガザ地区には多くのイスラーム教徒が住んでいて、すでに100人以上の死者が出ているから、当然イスラエルに激怒している。
そんな中、「イスラエルの論理」というタイトルで、どこかの国のイスラーム教徒がこんな投稿をして多くの支持を集めた。
*原文は英語。シェアできないからワタクシが意訳します。
「ユダヤ人は紀元前1319年から前63年までパレスチナを支配していた。
それは2000年以上前のことだ。
でも現代になって、同じ宗教だからとアシュケナジム(主にドイツや東欧にいたユダヤ人)がやって来て再び支配し、いまでもパレスチナは自分たちのものだと堂々と主張する。
そんなファンタジーが許されるのなら、イタリア人はイギリスを自分たちの領土と主張してもいい。ローマ帝国は長い間イギリスを支配していたのだから。
またフランスはノルウェーを自国の領土と宣言できる。フランス人の先祖はノルウェーにいたのだから。
アラブ人はスペインを800年近く支配していたのだから、そこを自国のものと言うことができる。」
モンゴル人がそんなことを言ったら、中国から東ヨーロッパまでが「モンゴル国」になってしまう。
イスラエル建国は国連決議によるもので上の主張とは違う。
これこそメチャクチャな論理だけど、イスラーム教徒の気持ちとしてはこれが正しいから多くの共感が集まっていた。
イスラエルがロケット弾攻撃を受けて黙っているわけにはいかないが、ガザ地区への軍事行動は世界中のイスラーム教徒を激怒させる。
地獄の門を開けたハマスはどうやって閉じるつもりなのか。
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> では視点を変えて、海外にいるイスラーム教徒がいまの事態を思っているか見てみよう。
?
いまの事態を思っているか → いまの事態を「どう(or どのように)」思っているか でしょうね。
> これはまったく現実的ではないし、メチャクチャな論理だ。
> でも、いまのイスラーム教徒の気持ちとしてはこれが正しい。
?
「これ」が何を指しているのか不明確です。ユダヤ人の主張なのか?あるいはイスラーム教徒の主張なのか。
(原文修正)→ でも、いまのイスラーム教徒の気持ちとしては、そんな論理でイスラエルを非難したくもなる。
難しい問題であるからこそ、誰にとっても誤解されないような正確な記述が必要だと思います。
まあ、最も罪が大きいのは、第2次大戦後にユダヤ人とパレスチナ人の双方へ「ウケのいい」返事をした「2枚舌の英国」なんですが。世界中で植民地経営していたのだから、英国は、もうちょっと責任を取るべきですよ。
香港も中国へ返還したのはいいが、ほったらかしだし。