在日バングラデシュ人の話 イスラム教・京都・大阪人について

 

「今度、ウチにランチを食べに来ないか?」

日本に住んでいるバングラデシュ人の夫婦からそう誘われたんで、車で彼らのアパートに行って、バングラデシュ・フードを味わってきた。
*そしたら次の日、ドアを開けて車に乗ったら、カレーのにおいがするというサプライズがあり。なんというスパイスの力。
この時は別のバングラデシュ人もいて、計4人でランチを食べることになった。
ということで今回はその時、彼らから聞いたことを書いていこう。

インドの東にあるバングラデシュってこんな国。

面積:14万7千平方キロメートル(日本の約4割)
人口:1億6,555万人(2019年)
首都:ダッカ
言語:ベンガル語、成人(15歳以上)の識字率は72.9%(2019年)

ソース:外務省ホームページの「バングラデシュ人民共和国(People’s Republic of Bangladesh)基礎データ」。

 

〇バングラデシュ人のあいさつ

1時に来てほしいというから、その5分前に到着すると、友人は15分遅れでやってきた。
バングラデシュ人的に15分は”誤差”であって、遅刻にはならないらしい。
顔を見合わせて、彼らは「サラマリコン」(こんにちは)とあいさつをする。
それってアラビア語では? と思って聞くとビンゴ。
国民のほとんどがイスラム教徒のバングラデシュでは、外来語のアラビア語が日常生活のあいさつの言葉になっているという。
丁寧な言い方だと「アッサラーム アライクム」(こんにちは)で、仲の良い人には「サラマリコン」 と言うらしい。
この国は本当にイスラム教が深く結びついている。

 

〇京都旅行の印象

最近、彼ら3人が京都を旅行したというから、その感想を聞いてみる。

新幹線に乗って浜松から京都まで行った。
200㎞以上あるところへ日帰りで旅行するなんて、電車がいつ着くか分からないバングラデシュだったら不可能だから、こんなことは思いつかない。
日本の公共交通機関は本当に正確だから、計画を立てやすい。

京都駅に着いて外へ出たら、まわりに大きなビルがたくさんあって思っていた以上に都会で驚いた。
でも、清水寺や南禅寺に行くと伝統的な雰囲気や街並みがあったから、京都は先進的な部分と伝統的な部分がミックスしたユニークな都市だと思う。

お寺や神社に行ったり、仏像を見ることはイスラム教の信仰と矛盾しない。
他国の人が大切にしている文化には、敬意を払うというのがイスラム教の考え方。
イスラム過激派は教育を受けていない無知な人たちだから、そのへんを分かっていない。

不思議に思ったのは、伏見稲荷大社にたくさんあったキツネの像。
日本では神様(お稲荷さま)の使いとして大切にされているけど、バングラデシュでキツネは農家の鶏を食べるから、天敵のように嫌われている。

 

〇大阪人

大阪に行ったら、何度も話しかられたからビックリした。
いままで旅行した東京や広島、九州などの人たちは、道をたずねると親切におしえてくれるけど、外国人である自分たちに声をかけてくることはまず無かった。
「どこから来たの?」と気さくに話しかける大阪人は、バングラデシュ人と性格が似ていると思う。
大阪では建物や食べ物よりも、「人」(キャラ)が印象的だった。

 

ということで、彼らの話をまとめるとこんな感じ。

バングラデシュに比べると日本の社会は宗教色が無くて、正確で効率的にすすむ。
京都は伝統と近代を合わせ持つ都市で、大阪人は、見た目が日本人のバングラデシュ人だった。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。