ドイツ人・インドネシア人から見た、日本人の良きところ

 

ドイツといえばジャガイモ大国で、その日本語の由来となった地名(ジャカルタ)があるのはインドネシア。
そんなドイツとインドネシアからやってきた留学生と会って、旅行好の彼らに話を聞いたんで、これからその内容を紹介しよう。

でもその前に、「見方は人によっては違う」というのはどこの国にも通じることだから、それは当然の前提で、これは彼らの経験にもとづく意見だから、別のドイツ人やインドネシア人に聞けば違う感想がでてくるかもしれない。
そのへんはご承知おきを。

 

ーーあなたたちはこれまで静岡県を中心に、東海、関東、関西、九州へ行ったことがあるわけですね。
日本を旅行して、印象的なことはありましたか?

インドネシア人:どこに行っても、日本人はとても親切に道を教えてくれることですね。

ドイツ人:同感。
あれは助かるし、ボクも感謝している。

ーーえっと、それってわりとフツウのことでは?
インドネシア人やドイツ人には慈悲の心が無いのですか?

インドネシア人:外国人に道を聞かれたら、インドネシア人もよろこんで道を教えますよ。
でもそれは「たぶんきっとあそこ」みたいに、カンで言うからかなりテキトーなんです。
だから言われたとおりに行くと、無事に目的地へ到着することもあれば、近づいただけとか、むしろ遠ざかることもあります。
日本人の場合はもし自信がなかったら、その場でスマホで調べて、確実な情報を教えてくれるから違います。

ドイツ人:ドイツだったら、田舎なら時間に余裕のある人が多いから、外国人に聞かれたらたぶん親切に教えてくれる。
でも都会の人間は忙しいから、立ち止まって教えてくれる人の割合は少なくなるし、それもきっと「めんどくせぇ…」と思いながら道案内をする人が多い。
日本だと東京や名古屋でも、道を聞いて断られたことがないから、日本人は基本的に親切なんだと思ったよ。
それにドイツ人なら目的地がよくわからなかったら、「そこは知らない」と言ってスタスタ歩き出す。
だからそういう時に日本人が自然とスマホを取り出して、検索して正確な情報を教えてくれると、ドイツ人のボクとしてはうれしい。
こういう小さな差は大きな違いになると思う。

 

ーーなるほどです。
ドイツ人から見ると日本では都会でも、外国人に道を聞かれたら、立ち止まってくれる人が多いことが良かった。そして場所が分からなかったら、その場で検索して、正しい情報を教えてくれることに2人とも好印象を持ったのですね。

インドネシア人:そうです。
道案内だけじゃなくて、日本人は何をするにも細かいところまで考えて丁寧・正確にやります。
インドネシア人はアバウトですから、日本人の完成度を100%としたら、インドネシア人は70~80%のところで「もう十分」と思います。
だから、確実かどうかわからない情報でも、そのまま相手に伝えちゃうんでしょうね。

ドイツ人:旅行についていうなら、電車や地下鉄が時間厳守で運行しているところは日本の強みだね。
ドイツなら10分ぐらいの遅れはよくあるし、たまに30分以上も遅れるから、それを前提に行動しないといけない。
だから日本みたいに、時間にタイトな予定を組むことはむずかしいよ。
日本の社会は正確性や信頼性が重視されているから、旅行を含めて、何でも計画どおりに物事が進んでいく。

 

…と、彼らがほめてくれたのはここまでだ。
コインは裏と表がセットになっているように、親切や正確性を大切にする日本人のキャラクターは良いことだけど、それだけでもない。
ということで次回は、「それはどうなの日本人さん?」と彼らが感じた問題点を書いていこう。

 

 

外国人から見た不思議の国・日本 「目次」

日本在住ドイツ人とインドネシア人の話①地震・怖いもの・宗教

日本在住ドイツ人とインドネシア人の話②食事文化・物価の違い

日本在住ドイツ人・インドネシア人の話③道路・お茶・コーヒー

日本在住ドイツ人とインドネシア人の話④コンビニ・日本料理

ドイツ人とインドネシア人が見た日本⑤“しょうゆ”に驚いた理由

 

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ABOUTこの記事をかいた人

今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。