今回はアニメの話だもんで、まずは最近知った「へ~」な話をひとつ。
ETCのある車なら、「ETCカードが挿入されました。カード有効期限は○年✕月です」といった音声案内が流れるはず。
それがパナソニック製の車載器だと、『タッチ』の浅倉南や『となりのトトロ』のサツキで有名な声優の日高のり子さんが声を担当していると知って、別の会社のを買ってしまったボクとしてはうらやましいこと山のごとし。
こんな感じに、アニメは日本人のとても身近なところにある。
それがいまでは海外に広がっていき、『セーラームーン』や『ドラゴンボール』を見て初めて日本を知ったり興味を持った外国人は、ドラえもんに出てくる全ひみつ道具×100ぐらいはいる。
*富山大の教授が調査した結果、道具の数は合計1963個だったから196300人。
アニメを通して日本を知った外国人は、きっとそれぐらいはいる。
さて、トルコ人、タイ人、リトアニア人、ロシア人、ドイツ人と一緒に岐阜県にある苗木城へ行った時、山っぽいところを歩いているとこんな鳥居を見つけた。
これを見て外国人はどう思ったか?
この光景を見てリトアニア人の男性は、「ふつう鳥居は神社の前にあるだろ?なのに、なんでここには建物がないんだ?」と首をかしげる。
するとトルコ人女性が「この奥にはアヤカシがいるのよ」と笑う。
会話は英語でしていて、「アヤカシ」の部分は日本語だったから、他の外国人はナニソレ状態になる。
トルコ人にどこでそんな言葉を知ったか聞いたら、「なんかのアニメ」と言う。
でも、彼女はアヤカシというアニメキャラを知ってただけだから、それが何かはよく分かっていなかった。
となると、ここはボクが日本人として、「アヤカシってなに?」という外国人の質問に答えるしかない。
アヤカシというのは海に現われる妖怪や不思議な現象のことで、謎の火や女、船幽霊と種類はいろいろある。
*妖で「あやかし」と読むから、この場合は妖怪と同じかもしれない。
アヤカシのひとつ、イクチは船を沈めてしまう巨大な海蛇だ。
タイ人、ロシア人、ドイツ人はアヤカシは初耳だったけど、妖怪なら知ってた。
ドイツ人の場合は『河童のクゥと夏休み』を見て、カッパという生き物に興味を持ち、その後ネットで調べてそれが妖怪のひとつだと知る。
「アヤカシとは海に現れる妖怪のこと」という説明で彼らは納得。
それにしても、「きのうイオン行った。買い物した」という日本語レベルのトルコ人の口から、まさかそんな言葉が出てくるとは思わなかった。
むかし見たアニメで、結界の役割をしていたしめ縄がある日破られて、封印を解かれたアヤカシが登場するシーンが印象的で言葉も覚えたらしい。
ちなみに、あの鳥居の奥に神社があったから、とりあえず日本が滅ぼされることはなさそう。
海外の外国人が初めて日本にふれるのは、アニメやマンガというパターンはよくある。
それに、いまではテレビで放送されるだけじゃない。
世界三大博物館のひとつと言われるロンドンの大英博物館で2019年に、日本以外では史上最大級のマンガ展が開かれて、その魅力や影響が広く紹介された。
イギリスBBCの記事(12th June 2019)
London’s British Museum is currently exploring that variety in the largest exhibition of manga ever to take place outside of Japan, looking at the visual narrative artform’s global appeal and cultural crossover, and showcasing its influence around the world.
記事のタイトルにあるようにアニメやマンガを通して、日本のイメージを形成する外国人はとても多い。
上の外国人も、リトアニア人以外はそうだった。
となると日本人としても、「日本にハマる外国人が増えていく。クックック」とホルホルしてる場合じゃない。
鳥居を指さして「あれはナンデスカ?」と外国人に聞かれるのはいいとしても、「アヤカシってなに?」というレベルの質問をされるかもしれない(経験者談)。
外国人が相手だと、日本人同士なら無かったような話題がよくある。
国際化する日本では、日本の文化や歴史について外国人に説明することは、日本人にとしてかなり大切なことになってくる。
その場でスマホで調べると、時間がかかって空気がシラケてしまうこともあるから、クイック対応ができるように、日本について改めて学んでおいたほうがいい。
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