【日本人の英語】外国人には通じない/にくい表現アレコレ

 

もうすぐ始まるゴールデンウイークで、忙しくなりそうなのがボーリング場。
このスポーツの名前について日本人に聞いてみたところ、76.8%は「ボウリング」、残りの23.2%は「ボーリング」と回答したというネットニュースを見た。
これは「bowling」だから「ボウリング」が正解。
ボーリング(boring)だと、「穴を掘る、地盤調査、退屈する」という意味になってしまう。
ちなみに bore は「退屈させる」という意味だから、He is boredは「彼は退屈している」で、 He is boring だと「彼は退屈な(つまらない)人間だ」という無慈悲な意味になる。

ここでボウリングの歴史を簡単に。
このスポーツの起源は紀元前にあった、石などを転がして大理石のピンに当てる遊びだったらしい。
19世紀ごろのアメリカで、近代スポーツとしてのボウリングが誕生して、日本には1861年に長崎の出島に、外国人による初のボウリング場がつくられた。
そして戦後の1952年、日本初の本格的なボウリング場「東京ボウリングセンター」がオープンして現在にいたる。

閑話休題

bowling はボーリングじゃなくてボウリングだ!
それはそうなんだけど、そんなことを言い出すとバケイションはヴァケイション、パーテーションはパーティションとキリがないから、ネットでは「パンドラの箱を開けちゃった状態」になっている。

・メリーゴーランドも正しくはメリーゴーラウンドだからな
・× シュミレーション
◯ シミュレーション
・ゴルフも本当はグォルフだからね
・B’zのイントネーションはチーズだということを国民の9割は知らない
・×→エンジェルズ、エンゼルス
○→エィンジョゥズ
・東京ゲームショウにも違和感

細かいコトでも外国人と話す機会のある人なら、できるだけ通じる英語を使うべき。
ということで「しくじり先生」として、外国人に通じなかった日本人の英語を紹介しよう。

〇コストコ

費用をあらわす「cost」に、株式会社をあらわす「co(corporation)」をくっつけてできたのが「 COSTCO」だ。
アメリカ人は「スコ」と、tを抜いて「コ」を強調するから、日本語の「コストコ」というフラットな発音だと通じない。
*ホントは日本でも「コスコ」にする予定だったけど、すでに「コスコ」という会社があったから、ダブらないように「コストコ」と表記するようになったのだ。

 

〇アトランタ

知人の日本人がアメリカを旅行していて、アトランタ行きのバスに乗ろうとした。
でも、「トランタ」とか「アトンタ」とかイントネーションを変えても、彼の発音はアメリカ人にはまったく通じず、「なに言ってんだオマエ?」という顔をされて困り果てる。
それで紙に「Atlanta」と書いて見せたら、「オオ~、アッロランナか!」と解決してチケットをゲット。
コストコと一緒で、 英語だと t の音がほぼ無くなるからこうなる。

*「Atlanta」の発音を正確にカタカナ表記するのは無理。
アッレーナとかアッレンナとかいろいろあるから、自分の耳で直接聞いてほしい。

 

〇バニラ

上とは別の日本人さんがアメリカを旅行中、「あっちーなー」と思ったから、アイスクリーム屋に足を運んだ。
そこで彼はバニラアイスを注文したら、「ハイよ」と店員からバナナアイスを渡されたから、「これが、そんなバナナってやつか」とつぶやいたという。
日本語では va(nilla)も ba(nana)も「バ」になるから、こういうことになる。
この話をイギリス人にすると、

「v と b の発音が同じになるのは、日本人の英語あるあるの代表例。きっとその店員は忙しかったから、最初の b の音を聞いてバナナと思ったんだろうな」

とのこと。

 

bowling と boring の「ling」と「ring」も違う音だけど、カタカナにすると「リング」になってしまう。
日本人は英語のlとrの区別がつかないという話は海外でも有名で、「Engrish」なんて言葉がつくられたほど。
これは舌を上(口蓋)につけるかどうかだから、「Lux Super Rich」と発音して「Lu」と「Ri」の違いを確認してみよう。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。