画面のボタンをぽちっと押す。
たったそれだけのことができず、怒り出すほど沸点の低い人が世の中にはいる。
コンビニでタバコを買おうとしたら、店員に年齢確認を求められて「なんでそんなコトをさせるんだ!」と客がレジで爆発したという話はだれでも一度は聞いたことあるだろう。
コンビニは日本の法律に沿ってこんな対応をしているから、相手がどう見てもおっさんか、下手したらおじいちゃんでもそうしないといけないのだ。
それに客がボタン押さないと、先に進まない仕組みのレジもあるらしいから店員に怒鳴っても無意味。
そういう場合、「めんどくさくてすみませんねー。本社(警察)がうるさいんですよー」と言うと押してくれることもあるらしい。
でもそのへんのルールや空気が伝わらず、コンビニのレジで暴れ出す外国人の動画がいま拡散中だ。
*モザイクもかかってないから、ここでそれを載せるのは無理。すみませんねー。
外国人の成人男性(一説には60歳以上)がレジの女性店員に、「なんで?」「バカなルール」と言ったまではギリいいとしても、これは一線を超えている。
「調子乗んなクソガキ」
「謝れよ!」
「大嫌い日本」
「最悪。頭使わない人は最悪じゃん!」
「ロボットか、お前は!」
「世界中も行ってるわ。こんなバカな人間いないよ」
こんな暴言を吐いて、アクリル板を「バンッ」と叩いたりドアを蹴ったりして男は店を出て行く。
「一部で全体を判断してはいけない。まずは冷静に」という正論を破壊するほどのインパクトのある、いわゆる“胸くそ動画”だから、これが拡散されるとネットで“外国人バッシング”が広がるのも避けられない。
・バカ害〇人
・たかだかボタン1つ押すだけなのに、アルバイトにイキリ散らかすとか
・要らんわこんなクソ外〇
・店員は通報しろよ
・買いたいならいうこと聞けよ〇イジン
*これは差別補正をしたもので、実際のコメントは、載せたらグーグルからペナルティーをくらいそうなものばかり。
30代の日本人が海外でお酒を買おうとしたら、パスポートを持っていなくて年齢確認ができなかったから、店員に拒否されたという話を聞いたことがあるし、こういうことがあるのはきっと日本だけじゃない。
関係ないんだが、本みりんを買う時にも年齢確認が必要になる。
日本に住んでいてタバコを愛する40代の知人のアメリカ人男性も、この年齢確認には「バカなルールだよ」「形式的で無駄」と毒づくけれど、いつも黙って押している。
自分の思い通りにはならないのが、外国に住むということだ。人差し指で触れるだけのコトを嫌がって、店員に怒鳴り散らすのはあまりにみっともないと彼は言う。
バカに国籍はないから、ハタ迷惑な人間は日本人にも外国人もいる。
そしてそういう外国人には日本人以上に、在日外国人が怒っている場面をたまに見かける。
電車の中で大声で会話をしていて日本人ともめたり、東京の街中で中国人同士がケンカをする動画を自分のSNSにのせて、「こいつらのせいでオレたちが白い眼で見られる。中国の恥どもめ!」とあえてネットでさらして、攻撃を促すような在日中国人がいた。
中国人の風評被害を無くすために、いつも誠実な態度を心掛けている知人の中国人はこう怒る。
「ああいうことをされると努力がぶち壊しですよ。カネしかない人間は中国から出るな!って言いたい」
たいていの外国人は日本人ほど忍耐強くなく、控えめでもないから、「悪・即・斬」で不正を発見したらすぐ滅殺しようとする人もいる。
ベトナム人の留学生から、ネットで銀行口座を売っていたり、アヤシイ話を持ち掛けるベトナム人を見つけると、日本の警察に通報していると聞いてビックリした。
彼女からしたら、こんなバカなベトナム人のせいで、自分の就職活動に悪影響がでたらたまらない。
それに何か事件が起こるたびに、グエンという名を持つ自分はイヤな思いをするし、愛国心の強い彼女としてはベトナム人のイメージ悪化も見過ごせぬ。
自発的にこうしたネットパトロールをするベトナム人はほかにもいるらしい。
日本にいる外国人が迷惑行為や法に触れるコトをしやがった場合、いちばん多いのは「自分には関係ない」という無反応と思われる。
「悪い日本人もいる!」「日本の環境にも問題がある!」と反論する人がいれば、回り回って自分たちに迷惑が降りかかるから、積極的に悪の芽を見つけてつみ取る人もいる。
こういう新選組みたいな外国人は日本人には目立たない。
「日本から出てけ!」と日本人なら問題になりそうなことを、外国人が言ったり書いたりするのを見ると、外国人は容赦や忖度がないとよく思う。
外国人による外国人への“ヘイトスピーチ”はけっこう強烈だ。
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