中国~インドのアジア人の話:日本の生活、韓国、イスラム教など

 

アメリカ大陸が原産地といわれるヒマワリ。
大航海時代の16世紀はじめ、スペイン人がその種を持ち帰ったことから、ヨーロッパにヒマワリが広まった。
日本には17世紀に伝来し、いまでは夏の風物詩として親しまれている。
最近、日本にいるインド人とバングラデシュ人のカップル、それと中国人とインドネシア人の男性と一緒にヒマワリ畑を見に行って、その後いろいろな話をした。
ということで今回は、中国~インドまでのアジア人の視点を紹介させていただくとしよう。

 

・ヒマワリのタネ

インド人:「インドでは、煎(い)ったヒマワリのタネをよく食べる」
バングラデシュ人&中国人:「ウチの国も!」
インド人&バングラデシュ人&中国人:「日本にはたくさんヒマワリがあるのに、店でタネを見たことがない。ヒマワリのタネは手軽でおいしいのに、日本人が食べないのは不思議な気がする」

*日本でもヒマワリのタネはネットで購入できるし、取り合っている店もある。
理由はよくわからないけど、日本ではあまり一般的な食べ物にはなっていない。

 

・インド人とバングラデシュ人がサングラスをしてた件

インド人&バングラデシュ人:「サングラスをする理由は、ファッションの意味よりも日本の太陽がとてもまぶしくて危険だから。目を守るためなんだ」
中国人:「ぼくは、日本の太陽が特にまぶしいとは感じないけどね」

 

・中国東北部とバングラデシュの気候

中国人:「(出身地の)大連では、いちばん寒い時期は-15度ぐらいになる」
バングラデシュ人:「ええっ! バングラデシュではいちばん寒い気温が15度よ!」

(バングラデシュ人にとって、「軽く死ねる」という言葉がふさわしい場所が中国東北部のようだ)

 

・日中の歴史問題

(かつて日本は満州を実質的に支配していたから、中国人は「マンシュウ(満州)」という言葉を聞くと、不快になるという話を聞いた。それについてどう思うか?)

中国人:「年配の人は気を悪くするかもしれない。でも、若い人はあまり気にしないと思う。歴史を記憶することは大事だけど、いまはアメリカの中国戦略の方が大きな問題だ」

 

・整形手術 in 韓国

中国人:「中国では韓流ドラマやKーPOPの人気が高い。整形手術も有名で、それを受けるために韓国へ行く中国人もいる。韓国の技術はすごく高い。だから、手術を受けて母国へ戻ると、入国審査でパスポートの顔写真と実際の顔が違いすぎて、トラブルになったという笑い話もあるんだ」

 

・イスラム教徒と整形手術

バングラデシュ人:「バングラデシュでも韓流ドラマやKーPOPは人気。でも、整形手術はしない。イスラム教の考え方では、人は自然な姿が大切で、それを変えることは良くないとされているから」

(日本では「親からもらった体を傷つけるのは良くない」なんて言い回しがあって、”自然体”を重視する傾向がある。イスラム教の場合、人の体はアッラー(神)がつくってくれたものだから、それを変えることはダメらしい。
ただ、ドバイでは整形手術をする人もいるから、イスラム教徒でも考え方の違いはある。

 

・イスラム教徒と韓国

(イスラム教徒は豚肉やアルコールの摂取が禁止されていて、「ハラール(許された)」と呼ばれる食べ物を食べている。韓国に住んでいたインドネシア人のイスラム教徒は、それに苦労したらしい。)

インドネシア人:「日本と韓国なら、ぼくには日本の方が過ごしやすい。韓国にいた時は、ハラールフードを見つけることがとても難しかったんだ。日本では、業務スーパーや身近なところでハラールフードが手に入るから助かるよ。ただ、ぼくは水原に住んでいたから、ソウルへ行けば、ハラールフードを売っている店も多いと思う」

 

・イスラム教徒の「いただきます」

バングラデシュ人:「日本人が食事の前に『いただきます』と言うのと同じように、イスラム教徒ならアラビア語で『ビスミッラー(アッラーの名において)』と言う」(バスマラ
(ビスミ(~の名において)とアッラーでビスミッラー)

中国人:「中国人は、食事の前には特に何も言わない。みんなの食べ物がそろうのを待つと、冷めておいしくなくなるから、来た順に食べる」

 

・ヒンドィー語の丁寧語

インド人:「ヒンドィー語で『こんにちは』は『ナマステ』と言って、その丁寧な言葉に「ナマスカール」がある。ナマスカールは高級ホテルの従業員なんかが使う。相手に敬意を示す時には、名前の後に『ジー』を付ける。これは英語の『ミスター(~様、さん)』の意味だね。日本人なら『鈴木ジー』のように使う」

 

・中国語の「先生」

中国人:「中国語で『~様』は『先生』と表現する。日本語と違ってティーチャーではなくて、英語の『ミスター』やヒンドィー語の『ジー』の意味になる」
「中国語では妻を「老婆」、夫や妻を「愛人」と表すように、日本語と中国語では意味の違う漢字があるから、知らないうちはよく混乱したよ」

 

・不思議な日本の店

インド人&バングラデシュ人:「日本のドラッグストアでは、野菜もおにぎりもお菓子も売っていて驚いた。スーパーとの違いもよく分からない。同じ商品でも、店によって値段の差が大きいこともビックリした」

(インドでは政府が値段を決めている商品が多く、店によって変わらないか、少しの差しかないらしい)

 

・インドネシア人の飲み物

インドネシア人:「インドネシア人はコーヒーをよく飲むし、ジャスミン茶も多い。インドネシアには中国系の人たちがたくさん住んでいるから、ジャスミン茶を飲む習慣はその影響かもしれない」

 

・日本で受けた影響

バングラデシュ人:「日本人は態度が丁寧でおとなしい。だから実家に帰ると、家族から『穏やかな性格になった』とか『よそよそしくなった』と言われるようになった」
インドネシア人:「ぼくの場合は、列に並ぶとか赤信号で止まるとか、ルールを守るようになった。インドネシア人は規則よりも、自己判断を優先するんだ」

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。