【対ハマス戦争】イスラエル人女性が農園へ出かけた理由

 

四国と同じぐらいの広さの土地に、約 950万人が住んでいる。
イスラエルは面積と人口では小さな国でも、ここ最近は各国メディアが注目し、世界にとんでもなく大きな影響を与えている。
イスラム組織ハマスとの戦闘で、ガザ地区だけでも死者が1万人を超えても、イスラエル軍は攻撃の手を止めない。
それどころか、いま見たニュースによると、イスラエル軍はレバノンの敵対組織の拠点を爆撃し、むしろ戦線を拡大している。

 

 

ハマスの奇襲攻撃があった直後、知り合いのイスラエル人女性に連絡をすると、

「We are fighting hard…And they also attack us from the north」
(我々は全力で戦っている。敵は北からも攻めてきた)

と緊迫した様子を伝えてくれた。
*この敵が今回イスラエル軍が攻撃したレバノンの組織。

そのイスラエル人女性が久しぶりにSNSに投稿をした。
それは、彼女が迷彩服を着て銃を持った姿で、これから兵士として戦闘に参加する決意を語ったものだった…。
イスラエルでは女性も徴兵され、約2年間、軍隊で勤務することになっている。
そんな制度と現状からしたら、そうなってもおかしくないのだけど、実際には、彼女はその投稿の中でこんなフルーツを両手に持って、満面の笑顔を見せていた。

 

 

なんで国が戦争中なのに、彼女は農園でフルーツ狩りを楽しんでいるのか?
いや、これは数年前の写真で、彼女はまたこんな平和な日々に戻ってほしいと伝えているのだろうか?

彼女に聞いてみると、こんなメッセージが返ってきた。

「Unfortunately, due to the war in Israel, many of the Thai people (who usually work in the agriculture) had left. Many Israelis now make efforts to volunteer and help the farmers」

(残念なことに、イスラエルでの戦争のため、多くのタイ人(通常は農業に従事している)が去ってしまった。だから現在、多くのイスラエル人がボランティアで農民の手伝いをしている。)

この投稿を見て、友人も彼女に拍手を送る。

「מדהימה שאת!!!♥️💜💯💪👑」
(あなたは素晴らしい!!!)

 

今回のハマスの攻撃について、よくわからないことがあった。
このとき 30人以上のタイ人が殺害され、50人以上が拉致された。
これは外国人としては最大か、最大レベルの被害になる。
「なんでタイ人の犠牲者がこんなに多いんだろう?」と疑問に思ったら、イスラエルでは約3万人のタイ人が農業などで働いていたからだった。
今回の惨劇を受けて、その多くが母国へ帰ってしまったため、いつもはオフィスで働く彼女が農園まで足を運び、果物を収穫するボランティアをしているらしい。

何をのんきなことを…と思ってしまってごめんなさい。
「We are fighting hard…」という状況はまったく変わらず、彼女は自分にできる形で戦いをサポートしていたのだ。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。