自国民冷遇? 韓国人とフィリピン人が日本で覚えた“違和感”

 

昔、マレーシアを旅行していて、コンビニでポッキーを見つけた。
でも、違和感を感じ、近くでよく見てみるとそれはイチゴ味の「ロッキー」だった。
てっきりグリコのパクリかと思ったけど、それは本家グリコの製品で間違いない。
イスラム教徒の多いマレーシアでは、タブーとされる「ポーク(豚)」を連想させないように配慮して、商品名が「ロッキー」になったらしい。
その味は日本のポッキーと変わらず、おいしかった記憶がある。

マレーシアのイスラム教徒がポッキーを嫌う理由は、ブタ

自国の商品を海外で見つけると、それが現地化されていて、微妙に違っていることがある。
今回は、日本に来た韓国人とフィリピン人が感じた「違和感」を紹介しよう。

 

マレーシアのロッキー

 

もし、日本の有名なインスタント・ラーメンが韓国でも販売されていて、日本人ユーチューバーが「比べてみますた」みたいな企画で食べ比べをしたとする。
その結果、韓国のラーメンの方が安くて具が多かったと分かったら、きっと日本では炎上騒ぎになる。

最近、韓国でそんなことがあった。

朝鮮日報のコラム(2024/03/16)

農心「辛ラーメン」は韓国より日本の方がおいしい?【萬物相】

日本に住んでいる韓国人のユーチューバーが、日本と韓国の「辛ラーメン」を比べてみたところ、日本のものの方がネギやシイタケなどの具が多く、値段も安かったと主張した。
その動画は韓国で関心と共感を集め、すぐに600万回再生を達成。
ちなみに、日本の辛ラーメンの値段は約95円(850ウォン)で、韓国の辛ラーメンは約100円(900ウォン)だ。
これで韓国では、「自国民が冷遇されている」といった不満が噴出。

辛ラーメンの製造元は、日本での「ラーメン競争」に勝ち抜くため、具を増やしたことを認めた。ただし、価格はもともとは日本の方が韓国よりも高かったけど、円安や割引販売が増えたことで、日本の辛ラーメンの方が高くなるケースが出てきたと説明する。
日本の辛ラーメンは日本人の味覚に合わせて、辛さを控えめにしたというから、韓国人が食べると「コレジャナイ」と感じるかもしれない。

上のコラムによれば、韓国の消費者の間では以前から、韓国メーカーの製品は海外向けのものの方が品質が高く、国内向けのものは低いという認識が強かった。
アメリカに住んでいたある韓国人は現代自動車の車を購入し、現地で使った後、帰国する際にコンテナに積んで韓国へ運んだ。
現代自動車の国内向けの車に比べ、輸出用の車には厚くて丈夫な鋼板が使われていて安全性が高い。だから、その韓国人は高い運送費を払ってでも、韓国へ運ぶことにしたという。
韓国の消費者が感じている「自分たちは冷遇されている」という不信感や不満は深い。
メーカー側はそれを打ち消すためにいろいろな独力しているが、なかなか信じてもらえないらしい。

 

韓国の仏像
同じ仏像でも日本とはちょっと違う。

 

話は変わって、今度はフィリピン人が日本で感じた違和感だ。

以前、2人のフィリピン人女性と話をしていた時、1人が「日本で食べるフィリピン・バナナはとてもおいしい!」と言い出す。
何のことかと思ったら、もう1人も「それな! ホントおいしい」と共感する。
それは、同じビールでも、自宅よりビーチで飲んだ方がおいしく感じるという環境の変化のことだろうか?

理由を聞いたら、その予想はまったく違っていた。
この場合は単純に、日本で出回っているフィリピン産のバナナは高級品で、彼女たちが母国で食べていたものは低品質だったからだ。
フィリピンでは外貨をかせぐために、質の良いバナナは輸出用に回され、それに選ばれなかった劣悪なバナナが国内で流通しているらしい。
2人はフィリピンにいた時、そんなことを知らなかった。
日本に来てからフィリピン産のバナナを食べると、味が明らかに違うと感じたから、不思議に思って調べてみるとそんな事情が分かった。

とはいえ、2人は韓国人とは違い、「自国民が冷遇されている…」と不満に思うことはなく、「フィリピンは貧しいから、仕方ないよねー」と明るく話していた。
しかし、その点で言えば、アフリカのガーナでカカオを生産している人たちの方がツライ立場にいる。
彼らは、海外のチョコレートに比べて、ガーナのチョコレートは低品質だと文句を言うことはない。なぜなら、チョコレートは高級品で、カカオ農家は貧しく、そんなものを食べられないから。(皆無ではないだろうけど。)
これほど自国民が冷遇されているケースはなかなかない。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。