2〜3年前、市内でおこなわれた花火祭りへ行って、良さげな場所にビニールシートを敷いてスタンバっていると、イスラム教徒と日本人のグループがやってきて目の前に座った。
(関係ないのだけど、「スタンバる」という言葉を日本で初めて使ったのは、『ガンダム』に出てくるブライト艦長らしい。)
時代は本当に変わった。
浜松みたいな地方都市では、ヒジャブをかぶったイスラム教徒の女性なんて、15年前には見た記憶がないけど、いまではいろんな店で客や店員として普通にいるし、浴衣姿の日本人女性と一緒に花火を見るのだから。
いま日本全体で、こんな多文化共生が進んでいるから、西日本新聞が記事で報じたような問題も出てくる。(2024/3/24)
「月の半分ほどは食べられない」ムスリムの子の給食どうすれば…北九州市の学校現場の苦悩
イスラム教徒をあらわすアラビア語の「ムスリム」には、「アッラー(神)に絶対服従する者」という意味がある。
イスラム教では豚肉を食べることや、酒を飲むことが禁止されているから、学校現場では飲酒は論外として、イスラム教徒の子どもたちへの給食について悩む人たちがいる。
豚のエキスやアルコールが含まれている食品もNGだから、ラードやゼラチン、みりんなどもイスラム教徒は口にすることができない。
そんなことから、北九州市の学校では、一ヶ月の半分近く給食を食べられないムスリムの子どもがいて、関係者(おそらく栄養士や給食のスタッフ)たちが限られた予算や人手の中でがんばって対応しているらしい。
*これは有料記事だから、すべてを読むことはできない。
この問題について、日本に住む同じイスラム教徒はどう思うのか?
以前、浜松市で同じ問題が提起された時、20代のインドネシア出身のイスラム教徒に意見を聞いてみた。
彼はインドネシアから引っ越してきて、日本の中学と高校に通っていたため、日本の状況は理解している。
給食の問題はとても重要だったから、事前に親と学校側が話し合い、お互いどこまで配慮や対応できるかを確認したという。
ムスリムの彼のために、給食のメニューから豚肉を取り除いただけでは不十分。
なぜなら、豚肉に触れた容器や器具も許されないから。
でも、そんなことを言ったら、学校は彼のためにすべて新しい道具を用意しないといけなくなる。
当然、そんなことはできないから、親もそんな要求はしない。
話し合いの結果、「毎日、弁当を持ってくる」ということが決められた。
彼が学校で「浮いた存在」にならないように、同じ学年の先生たちが生徒に事情を説明し、彼をサポートした。
彼はそれをベストの選択と考えていた。
イスラム教徒が豚肉やアルコールのある食べ物を食べることは不可能で、外部の人間がそれを強制することは日本の憲法に違反する行為で、絶対に許されない。
同時に、学校側がイスラム教で認められたハラールフードを用意し、それで給食を作ることも難しい。
日本の学校にそれを求めるのは非現実的だから、彼は自分の経験から、弁当の持ち込みさえ認められれば問題ないと言い切る。
たしかに、親にとっては面倒くさいが、自分の親は信仰を守るためにそうしていたし、できないことはないはずだ。
どうしても弁当を用意できない場合があるかもしれないから、例外的なケースとして、学校側がコンビニ弁当を認めれてくれたらいい。
それ以上のことを学校に求めてはいけない、というのが彼の結論。
記事全体を読んでいないから事情を完全には把握していないけど、保護者と学校がお互いに配慮&協力すれば、「苦悩」というほど困難な事態にはならないと思う。
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