今月の初め、4月3日に台湾が揺れた。
この花蓮地震はマグニチュード7以上を記録し、1999年以降で最大の地震となり、少なくとも13人が死亡し、1000人を超える負傷者が出た。
台湾の痛みは、日本の痛みでもある。
日本政府は高速で100万ドル(約1億5100万円)規模の支援金を送ると発表し、民間レベルでもさまざまな支援活動が行なわれ、日本全体で台湾をサポートした。
それに対して台湾の蔡総統は Xを使い、日本語でこんな感謝の気持ちを表明する。
「わたしたちは海を接する隣人であり、これまでも何度も手を取り合ってさまざな困難を乗り越えてきた、互いに支え合う堅実なパートナーです。
「台湾と日本の助け合いの精神を発揮してくださっています。」
「台湾の政府および国民を代表して、日本の皆さまに心より感謝申し上げます。台湾と日本の友好が末長く続き、台日が一緒になって善の循環を拡散することで、国際社会における温もりをもった強靭な力となれるよう願っています。」
2021年に、日本が台湾に新型コロナのワクチン124万回分を無償提供すると、台湾側は感謝を伝えるため、日本の新聞にこんな広告を掲載した。
東日本大震災から10年後、当時台湾が日本を全力支援してくれたことについて、日本側があらためて感謝のメッセージを伝えた。
場所は台湾最大の都市・台北にある地下鉄の構内。
今回の地震から約2週間後、ある台湾人がSNSで日本人に向けて、「89年前から続いて来た国境を超えた友情」というメッセージを投稿した。
その投稿を見て初めて、1935年(昭和10年)の4月に、日本統治時代の台湾で「新竹・台中地震」が起きたことを知った。
この大地震によって、台湾の歴史上最多となる約3300人の死者がでたという。
その台湾人の投稿には、東京で着物を着た女性たちが肩からタスキをかけて、「台湾罹災民(被災者)を救へ!」と書かれた大きなポスターを掲げながら、街頭募金をしている写真があった。
*その様子は「1935.7.17 竹南、苗栗地震」で確認してくれ。
1935年だと、台湾は日本の領土の一部だったから、「国境を超えた」ということでもないのだけど、まぁそんな細かいことはさておき。
今回の支援活動によって、日本と台湾との間に困ったことがあれば、「助け合いの精神を発揮してくださっています」ということが89年前から続いてきたことが明らかになった。
この友情のキズナは、1000年後も続けていかなきゃ。
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